Angel Beats! 第10話のブログの感想を見て回っての雑感
今回は語る事がいっぱいある。ので、長くなり過ぎないように一つひとつをスマートに……
Well, you already watched Angel Beats! EPISODE.10 [Goodbye Days], don't you? I'll talking on the assumption that you did.
たまには気分変えて英語。
そういえば以前、英語で感想を書くという事を超電磁砲でやったのを思い出した。Angel Beats!でもやってみるかなぁ
物語はもう佳境に入っていて、ラストスパートも見えてきそうな10話でしたが、一つ多かった意見として、2クールやって十分に掘り下げればという文言を多く見かけましたな。
無論、日向とユイについてです。詳しくは後述にもするので省きますが、俺の意見を言わせてもらうと、今のアニメに2クールやれと言うのは酷なのではないか?w
目に見えて2クールアニメが減り、1クールアニメが増えているのは定期的にアニメを楽しんでいる人なら誰でも気付いている事だと思うが、それはもちろん経営上の問題だろう。売り上げの話をするとtrue teasやCANAANはヒットしてないので、PAワークス的に2クールアニメを作る体力はない。
という事を、鑑みろと言っている訳ではない。でも、「2クールあったら」という意見は叶いっこない話なので、建設的ではないです。我々視聴者でさえ「尺が」とか言い出すんだから、制作側だって十分承知のはず。
制約された中で、どれだけのものを表現出来るか。それが勝負であり、また我々視聴者はどれだけのものが表現出来ているかを見てやるのが大事なんじゃなかろうか?
日向とユイの描写に割く時間がなかったのはだーまえも岸誠二も重々承知のはずで、まさかその対策を怠っている訳がない。
そこを見つけてあげようぜ。
デ・リーパー
いきなり割とどうでもいい話から入るんだけども、破滅の闇日記さんの記事にて。
>天使ではない敵。デジモン・テイマーズに登場したデリーパーの様な存在でしょうか?
以前「うみものがたり」の感想記事にても闇太郎さんはテイマーズに言及しており、その時俺は不覚にも反応してしまったんですが、今回も反応。
つーかマジで同じ事思ってました。大山の恐怖、野田の戦慄、遊佐の「影」という発言からデ・リーパーを想像した。デ・リーパーおそろしす。
ちなみに、分割2クールはまずないだろう。
消すなら、誰が良かったか
大真面目に語るところではないと思いつつもw
「ユイ消えた……orz」
「ユイ消すなよおおおおおお!」
「藤巻辺り消せよ!」
「女消さないで男消せよ男!」
ってな感じの意見が飛び交いましたね。まぁそう言っている彼らも本気で言っているんではないとは思うんですが、一応言っておきたいので言っておくと、
藤巻消してどうするんですかww
感動もへったくれもないよ?w
お前ら藤巻がどんな壮絶な人生送ってても、どんな感動的な消滅エピソードをもって来られても感動しないだろ?
俺はしないね!
ユイだからこそ、今まで多くの出番を張ってきて人気の出ているキャラであるからこそ出来た今回のお話です。だからこそ、ユイが消えて「寂しい」と感じる視聴者がいる。
ユイが消えて男どもは軒並み残っている状況ですが、考えなおしてみよう、今のストーリー展開を考えると「残っている」=「出番がない」という事なんだぜ?
見ろよ椎名さんの空気っぷり。一応人気そこそこはあるはずなんだが、俺は10話のアニブロ感想で「椎名」の名前を見なかった。
それに、消えてしまったとはいっても残り話数は3話、否応なしにクライマックスに入る訳で、仮に残っていたとしても出番があるかどうか。大山くんが震えるのにどうしてユイが戦えようw
ユイの活躍が見られた!
ユイの感動的お話が見られた!
それでいいじゃないか。
結婚
「先輩、あたしと結婚してくれますか?」のセリフに音無が言い詰まりましたね。
新しい世界へ・・・さんの記事にて。
>音無に結婚してくれないかと聞きますが、彼には答えが出せませんでした。恐らく、想いを寄せている人がいるんでしょうけど・・・ 可能性としては天使ちゃんかゆりっぺか?
YUMAさんもブログを見て回っているだろうし、一応きちんとした解釈を見てはいるんだろうけど、野暮だと思いつつツッコミます。
音無が答えに窮した理由として、100%それはないでしょうw
他に想いを寄せている人がいたらそれなんてラブコメ。
勝手にマジレスしとくと、音無には今のところ恋の感情はないんじゃないかな。
ゆりっぺの事は普通に仲間だと感じているようだし(直井に催眠術かけてもらう時のゆりっぺへの反応が印象的)、かなでの事も、無意識的には気になっているようだが盟友くらいにしか思ってないに違いない。
この件については、隠者のエピタフの吉良さんがいい事を言っていますね。
>けれど、音無を責めることはできません。これは、音無がユイを支えてあげる覚悟が無かったわけではなく、その場凌ぎの嘘を並べるような無責任な発言はしたくなかったのでしょうね。
ここに、音無の優しさがあるね。
後述につながる話でもあるんだけど、ここの音無さんの反応は人間らしくて良かった。そしてやっぱり日向カッコヨス。
解釈の違いによって賛否が分かれている?
俺を含めた肯定派(感動したぜー!)と、ほぼ同じ受け取り方をしておきながら、恐らく解釈の違いによって今回の展開に異を唱えるブロガーが何人かいました。
その中でも酷評と呼べる(むしろただの暴言……)ものに、こういうのがあった。
音無のやっている事は自分勝手でしかないし、日向もユイにあんな事言って成仏させるとか終わってる。今回のAB酷い。
……いやいや日向の言葉は間違いなく本心からのものだろう!
とそのブログに突撃コメしたい衝動に駆られたのだが、やめた。俺が暴言吐いてしまいそうだったから。
大前提として、常識的に考えて日向がユイを成仏させるがためだけに甘い言葉を並べたなんて展開を制作者が用意する訳がないだろう?
描き方が不十分で、そのように捉えられかねない出来になっている、という事なら真っ当な批判ポイントであろうが、少なくとも今回のABにおいて、そう捉えられかねないような描写ミスはなかったはずだ。
こういう意見は、大なり小なり、こっちから制作側をまったく見ていない状態だろう。
なんでこんな考えに至れるのか、ちょっと俺には理解が及ばない。ネットだから? 匿名だから? 自分のブログだから?
もう少し、作り手の考えている事も考慮してはどうだろうか。
そうすると作品に対していい解釈が出来るし、批判は批判で真っ当なものが出来るから、いい傾向になっていく事だろう。
音無のやっている事は正しいのか?
解釈の違い、の話から派生して。
音無の行動に疑問を持つ声がいくつか上がっているようです。
確かによく見直してみると、音無は極めて能動的に「消そう」としており、その行為は自分本位に見えなくもないですが……
aniパンダの部屋さんの記事にて。
>しかし今回の話を見ていて、どうにも音無はこの世界から消滅させることを目的としているように感じてしまった。
果たしてそうだろうか。
aniパンダさん自身が言及している通り、音無は前回生前の未練から解放され、こんな自分でも誰かの役に立てた・立っているかも知れないと思える事で、満足感を得てこの世界から消える条件を満たしました。しかし彼はどこまでも他人のために動ける人間で、こうなるとSSSの連中を放ってはおけない、となった訳です。
この音無の行動に、間違いがあると俺は思えません。
仲間のためを想い、この感覚を味わってもらうために頑張る。とてもいい事じゃないですか。
ネックなのは、核心部分を話さずに相手の未練を聞きだし、相手の合意なしに行っている、という部分ですが……
だいぶスケールは小さくなりますが、例え話をしましょう。
ピーマンが嫌いで嫌いでたまらない子がいて、親はどうにかして食べさせたい。
そこで、めちゃくちゃみじん切りにしてハンバーグに入れて食べさせました。
親「おいしい?」
子「おいしい!」
親「それ、ピーマン入ってるんだよ」
子「うっそマジで!?」
ひねくれた子どもなら「ぺっぺっ」とかするかもだけど、「なんだ俺ピーマン食べれるじゃん」となるはず。
この親の行動に何か間違いはあるでしょうか。
音無のやっている事はこれに近いと思います。
根底にあるものはみんなに満足してもらいたい、人生は悪い事ばかりじゃないという事を教えたいという気持ちです。それは、初音や電車事故のエピソードを見ていれば、嘘いつわりのない本心である事が分かります。
あまり結果論は出したくないけど、結果ユイは満足して消えました。日向が全部持ってったイメージがあるけど、音無の頑張りがあってこその結果です。
メルクマールさんがこんな事を書いています。
>この物語のタイトルは”Angel Beats”なので、”天使”がテーマなのだと思えますが、音無のやっていることは天使そのものですね。音無さんマジ天使。 天使は人を導くけれど、幸せになるのは人自身です。だからこの結末でいいのでしょう。
これに加えて、イマニュエル・カントの動機論を持ち出しましょう。
カントの動機論は、「結果がどんなものであれ、その行動の動機が善いものであればそれは正しい」というもの。
さすがに全肯定ではないけど、俺はこの動機論を支持しているので、音無の行動は良いものだと思えます。音無さんマジ天使。
Cパート
今回、Cパートは不要である!蛇足である!という意見がちらほらと見えました。
ああこりゃもしかして彼もかなぁ、と思ったら案の定そうでしたw
この辺は完全に好みに左右される部分であると考えるので、「お前ら違うだろう!」と反論する事が出来ないw
確かに気持ちは分かるしね。余韻に浸ったまま視聴を終えたいですよね。次回への煽りなんて次回予告で十分だ!という事だろう。
俺個人的な事を言うと、このCパートは「おおっ」と来ました。
このアニメの予告が文字のみなのは映像によるネタバラシを避けるためで(結局後から映像を公開しているようだが)、それでも文字だけじゃなくしっかり映像で次回への煽りをやりたい!といった場合、このCパートは非常に良い働きをすると思うんですね。
絶妙なアングルからの野田の一瞬の戦闘、ハルバードさばき、これまた絶妙なアングルからの大山の恐怖感。
新展開に期待が湧き湧きですよ。デ・リーパー怖い!
日向とユイの掘り下げは必要だったか?
こんな事書くと、これを読んでいるほとんどの人から「うん」と返事されそうですがw
こんな書き出しをしたという事は、当然俺は「必要ななった」と考えています。
記事冒頭で書いた事とつながるんですが、今以上の日向とユイの掘り下げは必要でしたかね?
もちろん尺的な問題で不可能なところがあったし、他のシーンを削って二人のシーンを挿入する事は出来たかも知れないが、俺は今のところ無駄カットはないと考えているので、それも難しいです。
それに、日向の告白は「唐突感があった」とする意見がとても多いんですが、それほど唐突だったかなぁ?
いや、そういう方々の意見を見てると、「確かにそうだ」と思えてくるんですよ。確かに、もし2クールあって十分な掘り下げをしていたらもっと魅力的なエピソードになっていただろうと、納得出来ます。
が、俺は見ている時、唐突さなんて全然感じなかったんです。
理屈ではなく、マジで。普通に「日向さんキター! うおおおおおカッケェ!」です。
何で俺は唐突さを感じなかったんだろうか。
さくらもちモチのさくらさんが代弁してくれていました。
>日向が出てきて、ユイに本気のプロポーズをする展開には
>思わず拍手をしたくなりました。
>以前から、二人が他愛のない喧嘩を繰り返す
>気の置けない仲間であるのは、
>よく描かれていましたし、
>今回、ユイにホームランを打たせる為に
>音無が特訓してやっているのを日向が見ていたエピソードも
>生きていたと思います。
そうですよ! 日向がユイに告白し、「俺が結婚してやんよ!」と言う展開に足る説得力はすでにあったんです!
これも解釈の違いなのかも知れない。でも俺はやはり、これ以上は必要ないと思う。
2クールなんて望めないんですから、1クールアニメの頭で考えるべき。
そうなると、この日向とユイの関係にまつわるエピソードは、十分すぎる働きをしていたはずです。
……まぁ結局はこれが言いたいだけなんですが、やっぱりめちゃくちゃ感動するよ!
二回目を見ましたが、またもや涙が出そうにw
結局長くなった
まぁいいか。
たまにはこんな日もあるさ。
……たまには? いつもか
ところで余談だが
常に武器持ってる二人のうち、野田のハルバードは割と活躍してたりするんだが、藤巻の刀は未だに抜かれた事すらないんだよな。なんてこったい……
そうか、EDで椎名を支えるためだけに刀持ってたのか……
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