レベルE 第1話「An alien on the planet」 感想!
会話劇のコミカルさに惚れた!
見どころ1ポイント
畳みかける文量とテンポで見せる会話劇。原作からいいのだろうが、それを見事に再現した?花田先生の手腕に拍手。
MVC -Most Valuable Caracter-
王子かな。マイペースすぎるこのキャラクターによって第1話の流れが完璧に組み上がっていた。見事!
感想
「きっと、心配させまいとしているんだよ。時間が来れば、話してくれるって」
美歩ちゃんを励ましたこのセリフ。この一文に俺は心を奪われた!
字面だけ見ればありきたりもいいところで、それこそ漫画やラノベを漁れば二作品に一回は必ず出てきそうなフレーズ。
使われたシチュエーションも、一見何でもないシーンであり、あらゆる作品で使い古された場面だ。
しかしこのシーン、人間関係が第1話のくせにすでに面白い事になっていて、このセリフがこれでもかと魅力的なものになっている!
まず注目したいのが、このシーンの根幹にある「美歩のお父さんが美歩に何やら隠し事をしている」という事実。
電話のタイミングやストーリー展開からして、お父さんが美歩に隠している事は明らかに宇宙人関連の事。これは視聴者には筒抜けの情報だ。
いくら娘といえど、確たる証拠もクソもあったものじゃない宇宙人情報など漏らせる訳はないし、確たる証拠もクソもないもんだから研究所は当然大忙し。ここまで、視聴者は容易に想像する事が出来る。
そして面白いのは、そういった事情を主人公・雪隆も把握しているという事。
雪隆は、完全な部外者のくせに事情を全て把握しており、美歩のお父さんが何を隠しているのか、何故隠しているのかを完全に理解出来た。
だからこのセリフは、単なる気休めに見えて、確固たる根拠を持った励ましの言葉なのだ!
いやー素晴らしい。こういうマネはやろうと思ってもなかなか出来るものじゃない。
原作からこうなのだろうけど、ここは見事に引き出した花田先生の脚本・アニメの力に称賛を贈りたい!
同じシチュエーション・同じセリフであっても、メディアが違えば見えてくるニュアンスも違ってくる。ここは漫画よりもアニメでより映えるシーンだと思った。
さらに小説の方が映えそうだけど……なんて言ったら元も子もないかw
この一文に始まり、セリフの掛け合いがごっつ面白い作品だなぁ。
アニメにしてはリアル志向なキャラデザだから硬派な作品であると思っていたが、マシンガンのように畳みかけてくるセリフの応酬が面白すぎる。
ボケとツッコミとはこうやるんだよ! というお手本を見せてもらっているかのようだった。会話劇だけで言えば、今のところ今期一だな。そして会話劇とは、物語の肉付けにおいて最も重要な役割の一つ。この作品、原作終了から十年以上が経っているくせにアニメ化されただけあって、化けるかも知れんな……
肉付けの前には骨組みが当然ある訳だが、骨組みにおいて最も重要な役割の一つであるプロット(あらすじの詳しい版みたいな?)も、この作品はすごいと思った。
仰々しいナレーションで入ったストーリーだが、ボケボケの宇宙人との漫才をやりつつもしっかりとストーリーが進行していくのがとてつもなく上手いし、後半の物語が動いたところも「おおっ」と引き込まれた。
宇宙人という幻想的とも言えるファクターを取り扱っておきながら、「殺人」というあまりにも殺伐としたワードを使ってくる辺りが、なんというか視聴者(読者)の心をつかむのが上手だなぁと思う。
これからキャラクターも増えていくだろうし、まだまだ賑やかになるのだろうね。
いやー楽しいアニメに出会えたもんだ。
しかし、「江戸川」さんに「湖南」研究所か……うん……
らくがき
ツタヤで漫画をレンタルしたのだが、返す日になって読んでないやつがある事に気付いた。昨日なんだけどね。
読んでないやつ8冊あって、どうにか6冊はマッハで読んだのだが、2冊は時間が許さずリターン。お金もったいねぇッ……!


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