これはゾンビですか? 第1話「はい、魔装少女です」 感想!
そんな馬鹿な! めちゃくちゃ面白い!
見どころ1ポイント
それはもちろん、突き抜けたギャグセンスにあるだろう。終始お腹を抱えっぱなしだったw いんやー、久々にここまで笑ったよ。素晴らしかった。
MVC -Most Valuable Caracter-
主人公・相川歩で決まりかな。ハルナも可愛かったけどね。
感想
「期待度と比べて面白かった度」で言えば今のところ今期随一。最高すぎる! やられた!
まずはあの秀逸にして爆笑必須、それだけで一つの短編作品として完成度が高いと言ってもいいアバンに触れるべきであろう。
最初に描いてきたのは主人公・相川歩の非常にどうでもいい風景。ユウの奇天烈な格好以外はなんとも普通すぎる映像に、我々視聴者は完全に油断する。「突飛なタイトルな割には普通だな」と。
そして主人公の、厨二としか思えない(しかしそれは直後、別に厨二ではない事を我々は思い知らされる)モノローグを挟み、歩はいきなり子猫を助けるためにトラックの前に飛び出してしまう。
通常そういった行動は「心優しいキャラ」が取るものであり、まだなんのキャラ付けも行われていない現時点でやられてしまったので、視聴者は動揺する。あまりにも唐突すぎるので「なんだなんだ?」と、目は画面を見ているのに辺りをキョロキョロしてしまうような感覚に、少なくとも俺は陥った。
そしてスローモーションで展開される、あまりにも臨場感に溢れすぎているトラックとの衝突直前。3DCGとSEを効果的に使い、3秒ほどのシーンに視聴者の目は釘付けにされる。
そして主人公のゾンビ宣言。
これはもう、腹抱えて笑い転げるしかないw
吹っ飛ばされてすぐに始まるコミカルなBGM、そしてギャグ演出。俺はこの落差に完全に突き落とされ、この時点でこの作品への負けを確信した。これはすごい。完敗だ。
たった数分のアバン。もうどうしていいのか分からないくらい、ワクワク感で心臓がはちきれそうだった。アバンでこれだから、本編はどうなっているのだろうと。もちろん出オチである可能性はあったが、この作品はそんな視聴者の杞憂など余裕のよっちゃんゾンビのぞっちゃんで吹き飛ばしてくれるのだった。
OPはとりあえず置いといて、本編だよ本編!
アバンでつかまれた俺の心は、本編にてぶんぶん振り回される事になってしまった。
主人公・歩のどこか飄々とした、しかしツッコミ心溢れる性格、そして言葉を話さないユウとの微笑ましくも不思議な掛け合い。ところどころ妄想を挿入するお茶目さ(心の弱い主人公w)を見せながら、着々とキャラクターの個性を確固たるものに仕上げていく。
歩のダークな面をちょろっと見せつつ、舞台は墓場。ここでハルナの登場だが、いやっはははここも大変に面白くて首がもげそうな勢いだったぜ。
細かいところを挙げていったらキリがないが(キリがないくらい面白かった)、なんといっても胴体真っ二つの歩がシュールすぎてヤバイ! しかもそれが、ヒロイン・ハルナがぶった切ったのだから傑作だ。
ちょっと、カッパーフィールドのこのマジックを思い出した。
そんなこんなで、もう最後の最後まで大笑いさせてもらったのだが、もう一つ今作品の魅力として挙げたいのは主人公のスキル。
ゾンビという事でギャグ演出の先頭を突っ走ってくれているが、戦闘についても非常に面白い設定が見られた。
彼はゾンビなので(←何でもこの言葉で片付けてしまうこのアニメがステキ)、普段はリミットされている人間の力を最大限にまで発揮できるというのだ。これが非常に面白い!
人間がパワーをセーブしているという話は本当で、確か筋肉は本来のパワーの20%ほどしか使っていないんだっけ? 脳に至っては10%と聞いているけど、ここでは脳は関係ないか。
この20%を100%、あるいは120%にしているというだけであれだけのポテンシャルを説明しきってしまうのだから、考えた人はすごい!
……って絶賛するほどオリジナリティ溢れる設定って訳でもないんだけどねw 確実に稀有な設定ではあると思うけどね。
俺が絶賛する理由のもう一つに、この設定が俺の大好きな「ブギーポップ」シリーズ(著:上遠野浩平/電撃文庫)でも出てくるというものがあります。大好きな作品と似ているもんだから、ただでさえ高かったテンションがさらに急上昇してしまったw
ブギーポップは名の示す通り不気味な存在で、ありえない身体能力をもって敵をサクサク殺していくのですが、それは人間の体の持つ本来のパワーを解放しているから。ブギーポップだってベースは普通の人間なんだぜ、という面白い設定です。
さて最後に、OPにも触れなければならない。
なんとなーくシャフトを彷彿とさせる、実写を思わせる絵(実際に実写もあった?w)を多用し、文字演出も取り入れた映像は、すこぶるかっこよくて震えが止まらなかったぜ。
特にサビに入ってからのバトルは目が離せなかった。主人公の超絶パンチから始まり、電柱を疾走する痺れるカットから謎の忍者の袈裟斬り、最後はハルナがなんとかキックをぶちかまし、思いっきり引いたカメラを激しく回転させて大爆発。
うーん、最高だ。何度でも見たい。
とにかく、今後への期待感が爆発的に上昇してしまった「これはゾンビですか?」
2話か3話くらいで中毒になりそうだなぁw
らくがき
ネクロマンサー・ジェイド……
あ、いえ。何でもないです。


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