偽物語 第四話「かれんビー 其ノ四」 キャプ付き感想!
いい意味でも悪い意味でも、これは阿良々木くんの物語なのですね。
ストーリーは前回やっと進んだのか?
前回、感想ブログを回ると、面白いぐらい口をそろえて「やっとストーリーが進んだ」という言葉が並んでいました。
確かに、事件は起きましたね。いや、すでに事件は起きていて、その状態が「緊急事態」へと進んだという事で、その意味ではストーリーが進んだのでしょう。
しかし、本当にストーリーは前回やっと進んだのでしょうか?
似たような事を2話の時も書いたのですが、偽物語(化物語も)は二つの構成から成ると思います。
すなわち、会話パートと、シリアスパート。
禁書目録など、このような構成をしている作品は探せばいくつか出てきます。
そしてその中でも化物語シリーズは、この会話パートにおけるウェイトがでかい。
単に尺が長いというのもありますが、会話そのものが本質なのですね。ある状況を説明したり、ある現状を把握したりするために会話するのではなく、会話そのものが目的であって、手段ではない。ツイスターゲームなんて本編に微塵も関係しません。
これは何を意味するのかというと、偽物語のストーリーは1話の時点からすでにバリバリ進んでいるという事。
シリアスパートへの前段階でも、プロローグでも、跳び箱の踏み台でもありません。会話自体が目的なのですから、ストーリーはちゃんと進んでいるのです。
3話で月火からのメールが来て一気にストーリーが動いたように見えたのも、ただ内容がシリアスパートへ移行しただけ。
なまじ第1話で監禁シーンから始まったからプロローグっぽく見えますけどね。これは第1話のインパクトを増すためで、原作ではそうではなかったと聞きました。記憶が正しければ。
ただ、この切り替えの時にストーリーが加速していれば「前回やっと進んだ」というのも納得のいくところですが、偽物語で面白いのはここから。それは後述します。
よくも悪くも阿良々木くんが中心
というのも、前回のメールですね。月火の送った「助けて」というメール。
僕が「ストーリーは前回から進んでいるのではなくずっと進んでいた」と思う根拠の一つがここにあります。
今回判明した通り、火憐は怪異にやられてしまった訳ですが、その過程がこれっぽっちも描かれていないのです。
本来なら、というよりは多くのパターンなら、いったん物語は阿良々木の視点から外れて火憐の方にいくはず。そうやって貝木との接触を描き、どう状況がやばいのかが視聴者に伝わらないと、前回のスーパー阿良々木くんやだ超かっこいいタイムの魅力が半減してしまいます。
しかし半減していません。何故なら、偽物語のお話はあくまで「阿良々木がヒロインを助けるお話」だからですね。「青春は、ほんものになるための戦いだ」なんてキャッチコピーがありますが、火憐の方の掘り下げは阿良々木の視点を通してのみしか行われないでしょう。これは化物語の時と同じです。
このシリーズはやたらめったらセリフ量が多いので、そうは見えないでしょうけどね。本当は阿良々木の視点からしか描写しないのに他のキャラの視点からも見ているような気分になっちゃう。たぶん計算でやってるので恐ろしいです。
まぁつまり、最初から最後まで阿良々木の視点で物語は進んでいくので、前回のメールは阿良々木のストーリーの途中経過の一つなんですね。一度でも火憐や月火の視点に移っていれば、その時点で新しいストーリーが参入してくるので、『偽物語』のストーリーとしては「進んだ」事になりますが、そうではないので、「ずっと進んでいた」という事になります。
なんかいろいろこじつけて言葉遊びをしているようですが、僕はこれが本質だと思ってます。どうでしょうか。
ちなみに「よくも悪くも」と書いたのですが、何が悪いのかというと、僕は火憐ちゃんに夢中になってしまっているので、「火憐のストーリー」を楽しめない事が非常に残念でならないw
貝木と何があったのか、口で語られるんじゃなくて直接見たいわぁ。まぁ叶わない願いなので、我慢して阿良々木のストーリーから火憐を覗くだけにします。くすん。
シリアスパートに移行したものの
偽物語の面白いところはここからで、例えシリアスパートに移行したところで、俗に言うところの「ストーリーの加速」は行われないのですよね。
だってほら、今回だって結局ずっとしゃべくりまくっていただけじゃないw
どうでもいい会話を繰り広げようが、真面目な会話を取り交わそうが、偽物語の根底に置かれているのはいつだって会話。
物事が判明していく流れも、回想を交えていくオードソックスな、しかし一番効果的な手法を使わずに、全て会話シーンで行われています。たまに入る回想は全て阿良々木のものばかり。いちいちセリフだけで片付けようとするから長い長い!
偽物語がすごいのはその会話に必ずウィットを含ませてくるところで、いちいち関係ないところに話が飛ぶものだから「面白い」のですね。
加えてアニメは映像による工夫がとんでもないですから、ここまでの注目作になるのでしょう。
そんな訳で会話のみで事実が判明したり状況が説明されたりするものだから、「ストーリーが加速した」とも言えず、「ストーリーは1話から淀みなくずっと進んでいる」という事になるのです。
こう考える事により見えてくる面白いポイントとかもいっぱいあるのですが、これ以上話を膨らませるととんでもない文量になるのでこの辺でこの話は終わるとします。
火憐ちゃんは病床
なんつーか、上の「火憐ちゃんのストーリーを楽しめない」というのとリンクしてくるのですけど、戦闘担当の火憐ちゃんが病床に臥すってのはなかなかもったいない展開だよなぁとw
そのために1話に空手のシーンを入れたのかも知れないですけどね。
また、今は病床でも、復活したあとに爽快なアクションを見せてくれる可能性もあるし、まだ望みは捨てたものじゃないですが。でもそれも、忍が出てきちゃったので、阿良々木が全てのアクションを担当するなんて僕殺しの展開もあり得なくも……
駄目だ駄目だ、マイナス思考はやめよう。
火憐ちゃんのキャプでも取って癒されるとします。

拗ねる火憐ちゃんマジ可愛い。
性格は男勝りっぽいけど、それ以外はこの子本当に女の子らしいですね。枕をひざに抱くとかステキすぎる。


本当にいい表情をするなぁ。最高です。シャフトさん一生ついていきます。
ちなみにジャージの色が赤ですね。
寝巻用のジャージに着替えたという事でしょうが、赤はかっこいい色ですけど、「コンディション・レッド」とも取れます。火憐はヤバい状態だと、この時から映像で訴えていたのでしょう。
余談ですが、ここって火憐ちゃんのベッドなのですね。ひざ突き合わせてお話しないといけないとはいえ、妹のベッドに普通に上がり込んでる暦お兄ちゃんすげぇ。それだけ兄妹仲がいいという事なんでしょう。何気にすげぇいい描写。


お兄ちゃんに小言を言われているの図。
しょんぼりして言い返せてないところが可愛いのですが、そんな体力がないのでしょう。「殴り返せたとは思えない」とは、本当に上手いセリフだなぁと。
ちなみに阿良々木、「格闘技やってりゃ分かんだろ」と言っていましたが、空手は格闘技じゃねぇぇぇぇぇよ!
武道と格闘技を混同してはいけませんよ。どちらも戦う技術ですが、武道の場合、優先されるのは「健康な身体の鍛錬」や「健全な精神の修養」であって、敵を倒せるかどうかは二の次です。心を学ぶのが武道なのです。
とはいっても、武道の中でも空手はほとんど空中分解していて、空手と一口で言っても本当にいろいろあるので一概にそうとも言えなくなっているのが悲しい限りなんですがw
フルコンタクト空手とかね、ほとんど格闘技ですね。ただ、第1話での火憐を見る限り、わりと伝統空手に近い感じを受けたので(動きも空手着も)、やっぱり格闘技って言うのは嫌だ。
まぁ僕の戯言ですよ。
正義の第一条件は強い事、ってのはいいですね。まったくもってその通りです。善の反対は悪ですが、正義の反対は悪ではありません。善行はそれだけで尊いですが、正義は勝たないと意味がない。
ファイヤーシスターズは、今回負けて帰ってきているので(例えその負けが一時的なものだとしても)、正義とは言えませんね。
この辺もいろいろと語れそうだけど、次の機会に取っておくとします。

だ、誰かにキャプ取れって言われたような気がして!
あざといですけど、狙いが見え見えですけど、萌え豚を釣ろうとしているんでしょうけど、いいですね。背景の美麗さも相まってとても綺麗です。
まぁ真面目に考察すると、ここは汗を拭いて着替えさせるために脱がせていたんでしょう。火憐は体力が著しく低下しているはずで、こんな事でも人の手が必要、と。普段強気な子がこうなるとちょっと萌えます。これが風邪だったら可愛かったんですけどね。

決してエロいからキャプ取った訳ではないですよ?
この辺のシーン、画面全体が赤でした。コンディション・レッド、危険な状態。色の演出が本当にいいですね。
看病する二人の表情の曇り具合からも、かなりやばいという事が分かります。

だ、誰かに(ry
次回も楽しみです。しばらくはまだ阿良々木が事件に肉薄していく感じになるとは思いますが、火憐ちゃんの活躍を今か今かと待つ事にします。
ナイショの話
ところで、ED曲があまり評判よくない様子?
ブログしか回ってないのでよく分かりませんが、「センスがない」というビックリ意見も見かけました。そこまで言うかー。
僕の感想を書いておくと、なかなかryoらしい曲だと思いました。彼最近メジャーですげぇ曲書いてますが、面白さでは「ナイショの話」はダントツかなぁ。『SKET DANCE』の「グラフィティ」と雰囲気が近いかもしれない。サビのメロディがリズム重視で作られてるのでノリに乗れたら超気持ちいいです。
ゴールデンチョコレート
し!
の!
ぶ!
ちゃんは!

ゴールデンチョコレートが大好き!
僕と同じじゃないですかー!(嬉)
いやぁ意外なところにシンパシーですねぇ。ミスドはたまに行きますが、ここ数年はガチでゴールデンチョコレートしか食べた記憶がありません。一つだけ買う時は必ずゴールデンチョコレート、複数買う時はゴールデンチョコレートとその時の気分。
忍ちゃんとはいい牛乳が飲めそうだ。え?そこは「いい酒」じゃないかって? ドーナツ片手に酒よりは牛乳でしょう。
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