偽物語 第五話「かれんビー 其ノ五」 キャプ付き感想!
貝木さん怖いっす。
先立つものは正しさか、力か
貝木の話はとりあえず置いといて、火憐ちゃんの話からいろいろ考えてみたいと思います。
阿良々木くんは前回、「正義の第一条件は強い事」と言いましたが、火憐ちゃんはその時は反論しなかったものの、今回は「力がないからって目の前の事を見逃す事は出来ない」と自分の正義論を語ってくれました。
ここでちょっと、『テイルズオブヴェスペリア』を引用させてもらいます。
テイルズオブシリーズはそれぞれに固有ジャンル名がつきますが、ヴェスペリアは「「正義」を貫き通すRPG」
当然、その物語では正義が語られる訳です。
ヴェスペリアでは、ユーリ・ローウェルという主人公と、フレン・シーフォという旧友がお互いの正義論をかけて戦ったりする訳ですが、
腐敗した帝国を是正するために、騎士団で上りつめ、内部から国を変えようとするのがフレン。
一度は騎士団に入ったものの、あまりの腐敗ぶりに絶望し、殺人に手を染めてまでも外から叩こうとするのがユーリ。
作中、面白いエピソードがあります。
ユーリが、市民を虐げて横暴を繰り返している騎士団幹部を暗殺したあと、その事がフレンにバレます。
フレンは「人が人を裁くなどあり得ない。法によって裁かれるべきだ」「そうやって君は自分の尺度で悪人を斬り続けるのか」と主張しますが、ユーリは自分が幹部を殺した事により助かった人々がいる事を揚げ、「お前は助かった人間に、いつか法を正すから今は我慢して死ねって言うのか!?」と言いました。
ユーリは正しさよりも、力を優先していますね。正義を貫くなら、正しさに囚われていては何も出来やしない。
フレンは正しさ優先です。ちゃんと筋を通してこそ、正義は行使されるべき。
ヴェスペリアの作品を通しての主張としては、どちらかというとユーリ寄りでした。人が人を裁く危うさを有しながらも、プレイヤーから見ても最後までユーリの判断は正しく見えたので、正義に先立つものは力、という結論になりますかね。
でも気になる描写が作中にあって、もしこれの続編が作られれば、たぶんユーリはこの危うさを増してさらに正義についてプレイヤーに問いかける内容になりそうな感じでした。
火憐ちゃんはどうでしょうか。
フレン側の考え方ですね。自分が正しいと感じたら、相手が間違っていると感じたら、力が足りなくても、勝てないのだとしても、やるだけだ。
阿良々木くんはこれを「周りが迷惑するだけだ」と言いました。まったくもってその通りでしょう。
正義は絶対に負けてはいけないのです。
何故かというと、正義は失敗すると、悪を増長させるからです。
分かりやすい例で言えば、ウルトラマンですかね。怪獣を倒せればいいのですが、もし負けたら、街の壊れ損です。怪獣自身も暴れるけど、ウルトラマンと戦うとより面倒臭い被害が出る。
戦隊ものでも、例えば市民がピンチの時に駆け付けても、敵にやられてしまったら、市民にいらない期待感を持たせた分余計にたちが悪い。
今回の件だってそう。火憐が貝木に中途半端に辿り着いたせいで、貝木は「今後は依頼人と直接会うのは控えよう」とさらに悪知恵を働かせてしまいました。貝木が商売にさらに慎重になってしまったので、被害はより広がるでしょう。
だから、悪を叩くなら、絶対に勝たないといけない。
負けてしまう正義は、ただの自己満足にしかならない。
火憐ちゃんの考え方は、とても素晴らしいですけどね。
たぶんかれんビーは次回で終わりでしょうから、どういった結論になるのか、楽しみにしたいです。
気になるカッツ
カットにsをつけて、カッツ。たまには英語を英語らしく。
あれ? でもcutってそもそも名詞の用法あったっけ。ない気がするな。そうなるとそもそもカットを名詞のように使う事自体が和製英語か。

ちっさい方との会話から始まる今回の偽物語。いろんな表情を見せてくれて可愛かったけど、眉毛を隠すこのカットが一番可愛かった。レイアウトの勝利ですかね。幼く見えます。日本人はみんなロリコン。

偽ではシスターズしかキャプ取らないぞ! とか決意していたのに思わず取ってしまった羽川さん。ラスボス羽川さんも男のモノを見せられたら叫ぶしかないのですね。そのまま文字演出を使ってタイトルコールに持ち込むところがセンス溢れていてすごい。

今回のOPは火憐ちゃん。最初のカットがかっこよすぎる。

ここからしばらく空手の話です(オイ
「お前を殴る!」って言うシーン。右手がちゃんと脇まで引いていますね。脇か腰の位置まで引くのが正しい空手です。体から浮いたらいかんよ。





ボクシングみたいな動きですが、なかなかに空手らしい動きです。拳がちゃんとスクリューしているところがいいですね。
左手を常に前に構えていますが、敵のどんな攻撃にも対応するため、片手は前に出しておくものです。グレイト。両手を前に出してもいいですね。


「蹴りもする!」
素晴らしい蹴りだ!
何が素晴らしいかって、ちゃんと体が下に沈んでいるのです。
右手が下に下がっているのがいい。こうすれば重心が下がって安定感が出ますし、右足が上がって右手が下がると、体に「ひねり」が出来て威力も増します。
相手の攻撃に備えて左手の方が顔付近まで上がっているとベストだったのですが、まぁいいか。

これは第1話で見せてくれた蹴り。
動き自体はよかったのだけど、両手が上に上がって、体が浮いていますよね。これだと重心が上がって体が安定しないので、相手にクリーンヒットしたら、逆に自分が倒れてしまいます。

兄ちゃんにお姫様だっこで運ばれる火憐ちゃん可愛い!
お姫様だっこ、した事もされた事もないけど、これってされる側ってやっぱり恥ずかしいんでしょうね。おんぶしてあげればよかったのに。
視聴者サービスですか? なるほど、もっとやりたまえ。

誰あんた。
美少女すぎて焦りました。女の子って怖いわぁ、髪型一つで大変身だわぁ。

うん、アニメだから気にしないけど、お兄ちゃんに汗拭いてもらうなんて仲良しですね。
ナイスなオヘソが眩しいわぁ。
うん、そうだな、汗かいて気持ち悪いならシャツは着替えた方がいいと思うんだけど、そこんところは世話してあげないんですか阿良々木くん?

これは……なんか……やばい。
イケナイコトしてる感がハンパないよお兄ちゃん!
僕も妹とは仲いいけど、妹が中学の時は……もういっちょ前に思春期だったなぁ。

必死に自分の考えを主張する火憐ちゃん。
可愛いなぁ……パンツしか履いてないって空恐ろしいよね。
今回はジャージ成分も多くて大満足でござんす。『ラグりん』の方が4話でまったくジャージ出てこなかったからなぁ。
「兄ちゃんにうつしたら悪いし」と、兄想いな火憐ちゃんもいいです。
同じく妹想いの阿良々木くんは想いが高じてキスを……じゃなくて、火憐の毒を自分に移すためにキスをします。『グリーンマイル』みたいな?
なるほど理に叶った方法ですが、これは大変な事になってきた!
次回はまだか! まだかぁ!
ナイショの話
バカ売れしているようで、実にけっこうけっこう。
前回、ナイショの話についてちょろろんと書いたところ、僕が言及したブロガーさんがコメントに来て下さって、少しお話をしました。
いい機会なので真面目に感想書いてみます、と宣言したので、有言実行しようかなと。
僕はメロディよりもリリックス重視、というか歌詞こそが曲の是非を分けると考えているので、歌詞をきちんと聞くまではあまり楽曲の評価をしないようにしています。それでもメロディだけで惚れ込んでしまう曲もありますけどね。
ナイショの話は、私はずっとあなたのそばにいるのにあなたは私の事に気付かない、それであとから気付いたって遅いんだからね、あとから泣いたって駄目なんだからね、という女の子の寂しさというか強がりを歌った曲ですね。もろ火憐ちゃんと月火ちゃんの事です。この二人は、最近お兄ちゃんが構ってくれなくなった事を寂しがっている事が示唆されていました。
ryoは好きなコンポーザーの一人ですが、彼の作詞はかなり勢いに任せているところがあって(確かあまりブラッシュアップせずに思いついたままを書く人でしたっけ?)、例えばKOTOKOの詞を聞いて感じるような「うおおおおおすげええええ」って感動はないです。が、その分ストレートに気持ちが伝わるので聞いていて気持ちのいい歌詞です。
加えてナイショの話は、特にサビはメロディじゃなくてリズム重視で歌い上げている感があって、曲のリズムに乗れたら、歌詞と相乗してかなり気持ちよくなります。よく出来た曲なんじゃないでしょうか。大サビの転調でもClarisの二人がちゃんとメロディについていっているのでかっこよく聞こえる。
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