あの夏で待ってる 第八話「先輩がPINCH。」 感想!
乗ってきた宇宙船がとんでっちゃったんだと思ってたけど、救難信号だったか。
感想
後半の緊張感はすごかった。
別に水と油って訳ではないですが、ラブコメとSFってけっこう組み合わせづらいですよね。SFの中でラブコメするならわりとありますが、ラブコメしながらその横でSFするのはなかなか見ない。
しかも夏待ちは、SFと言うにはあまりにも設定を借りてきた感がある。基本的にはなんの特殊設定もない地球上でのラブコメで、「イチカが宇宙人」という設定を取り払っても、今までのストーリーだとほとんど問題なかった。
つまり、わざと水と油感を出しているのでしょうね。普通は自然に溶け込ませるように作劇するラブコメとSFの組み合わせを、あえて違和感を伴うように作劇しています。
最初の2話以降、設定だけがその辺にぷかぷか浮いている状態が続いていましたが、ここに来て一気に宇宙人設定が押し寄せてきましたね。
さりげなく2話前から伏線を張り続けてきたのがとてもいい。りのんが何かをやらかしてしまった事をコメディタッチに描きつつ、少しずつシリアスさを増やしていって、最後にどかん。
イチカが「連盟の無人救助機……」と呟いた瞬間、緊張感が一気に増大しました。いやぁこれはすごかった。連盟というのが具体的にどういう組織を指すのかは分かりませんが(分からなくていいのでしょうね)、無人というところがいい。有人でないという事は言葉が通じないという事であり、救難信号が出ている以上、無人救助機は何がなんでも職務を全うしようとする……という事が一瞬にして分かってしまったので、「まさかのここでイチカ先輩が地球離脱!?」と思ってしまいました。
救出対象を無事にピックアップするため、無人救助機にはある程度の戦闘機能もついているようで、自立して動いていました。岩場の隙間にはまってしまったのはシュールな光景でしたが、自分で抜け出そうとする姿は正直笑えません。すごい描写力でした。
好きな人を守るために訳の分からないものに立ち向かう海人もかっこよくてよかった。りのんも汚名返上の大活躍です。一連の流れをダイナミックに、緊張感たっぷりに演出してくれたのはJ.C.STAFFにこの人アリの桜美かつし。
その他の流れもすごくよかったです。毎回柑菜ちゃんは可愛いけど、今回は段違いで可愛かった。哲朗に頭触られるところとか、肝試しの時とか、動きが可愛らしくてたまらない。これは完全に絵コンテの勝利。特に、セリフと映像のタイミング合わせがとてつもなくよかったです。柑菜ちゃんが浴衣の事話してるシーンとかね。「帯がピンク色でね、すごくかわいいの゙ッ」っていう、石原夏織の演技も大変素晴らしかった。
そんな柑菜ちゃんはやはり可愛いのだけど、話が進むにつれてどんどん敗戦濃厚になっていくのが見ていて辛い訳で……
イチカの悲鳴を聞いて海人が走り出すところでは「うわあああああああ」ってなってしまった。哲朗と美桜の時はびくびくしてたくせに! この男前! 柑菜ちゃんの事も見てあげてぇぇぇぇぇ!
他にも気になる展開多し。哲朗と美桜の事も気になるけど、一番気になるのは海人の体調かな。序盤であれだけ拒絶反応起こして、また治療して……と、無事ならいいんですけど。
次のサブタイは「せんぱい」、やたらシンプルすぎるタイトルですがこれは大きく動きそう。
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