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ブラック★ロックシューター 第六話「あるはずもないあの時の希望」 感想!

まだまだ分からない事は多し。

 
 
 
サヤちゃん先生、ユウの目的は?
前回、クソ忙しくて感想記事を書けなかったのですよね。B★RSは落としたくなかったので悔しい。
けどまぁ、話はどんどん連続して厚みを増していっているので、5話の内容ともからめながら書いていきたいと思います。

一つ、「このお話は小説みたいだな」と思いました。

何故そう思ったのかというと、B★RSは切れ目がないのです。話数ごとにある程度の決着がある訳でもなく、決着がつかないならばキリのいいところで終わるという訳でもなく、かといってすげぇいいところで切って続きが気になるような終わり方でもない。
小説原作のアニメもだいぶ増えてきましたが、むしろそれらはアニメ仕様に構成をちょちょいといじり、切れ目をしっかり入れるものです。

何故アニメで話数ごとに切れ目を入れるのかというと、それは回と回の間で一週間が空いてしまうからですね。この一週間はどうにもしがたく、ならばできるだけ話題に上るように、とアニメではわざと切れ目を作ります。
反対に、小説を書く時、切れ目は入れません。少なくとも、わざとは入れません。連載だとそうでもないですが、やはりどちらかというと連続性を重視します。

B★RSは、小説のようです。バトル的にはいい感じのクライマックスに突入しているのに、ストーリー的には謎が持ち上がってその辺をぶらぶら飛んでいる状態で、そんな感じで一週間切れるものだからモヤモヤ感が残る。
ストーリー的にはいいところで終わっていい感じかと思いきや、バトルの方は当たり前のように続いちゃう。

これが意味するのは、「上手く切れるタイミングは最後にしかない」という事です。さながらB★RSは短編小説、途中で区切る事などできず、終着駅まで走り続ける事を強いられた物語(集中線)。
アニメとしては冒険的すぎる構成ですね。しかもこれをオリジナルでやろうというのだから、岡田磨里の酔狂っぷりが伺えます。同じ題材、同じキャラクターでももっと分かりやすいお話が作れただろうに。

さて、ストーリーを考察するに当たって、以上の僕の考えが岡田磨里の考えた通りなら、最後に行き着く終着点を考えてみるのが一番よさそうです。
それを僕は、サヤちゃん先生とユウの目的にあるんじゃないかと考えました。

あの世界がいつから存在していて、具体的にどういう役割があって、どの程度の独立性があって、どの程度現実世界と共鳴しているのかは分かりませんが、登場人物の中で最初にあの世界に触れたのはどうやらユウのようです。

察するに、B★RSの世界では、もう無意識には受け流せないようなレベルの痛みを受けた時、裏世界にいるもう一人の自分と共鳴する事ができるのではないでしょうか。ユウは悪辣なイジメと醜悪な家庭環境の中、無意識下でストレングスに痛みを引き受けてもらっていたけど、ある時それが限界に達した。それで、ストレングスと裏世界の存在を認識できるようになった。

マトやサヤちゃん先生にそうしたように、強引に認識できるようにする事もできるようです。メカニズムは分かりませんが、深く考える必要はないでしょう。

今回判明した分では、ユウはサヤちゃんに「私を守って」と迫ったところまでで、少し危険な臭いを漂わせています。今のユウになるまでは、もうワンクッションあるのでしょうね。ここが上で書いた、小説っぽいと感じる根拠の一つです。普通にアニメを作ったら、ここでユウの過去は全部判明してますね。

そして裏世界と共鳴する事ができるようになったユウとサヤちゃん先生は、ある目的を持ったようです。「わずかに残った人間性を消して真理に辿り着く」といったような事を言っていましたが、今の時点では意味不明です。ブラックロックシューターも暴走しちゃったし、状況は混迷の一途。これは7話、8話の展開を待つしかないです。
ちなみに、ユウがやたらと相談室に足を運んでいた理由が判明しましたね。こはっち先輩に無視されたのも、シャナで言う存在の力がなくなってきている感じ、という事が分かりました。何がどうなってそうなっているのかは、たぶん次回分かるでしょう。ストレングスがすげぇ顔してたし。

マトは主人公ですが、どちらかというとまだまだ状況に振り回されている最中。彼女の唯一にして最大の出番は、たぶん最終回にあります。だから、現時点でマトから類推できる事柄が物語の終着点になる可能性は低い。
カガリは言わずもがな、ヨミも前回デッドマスターが殺されてしまったので、ヨミ本人の出番としては恐らく前回がピーク。
となると、残るはユウとサヤちゃん先生です。彼女たちが何を考え、何をしようとしているのかが分かれば、物語の終着点が見えてくるでしょう。

取り込まれてしまったマト
僕は前々回、「ロックシューターに斬られて消えているのは好意か?」と考えました。
一見記憶が消えているように見えて、感想ブログを回ってもみんな記憶が消えたものだと考えていたのですが、やはり「記憶が消えている」と考えるとどうにも違和感が残る。
だから、消えたのは好意なんじゃないかと。

消えるのは執着でしたね。これは前回判明した事ですが、もう一人の自分が死ぬと、一番自分を苦しめていた人への執着が消える。
これは上手いと思いました。例えばいじめられていて、中心になっていじめているやつがいて、そこでもう一人の自分が死ぬと、そいつへの執着がなくなります。執着がなくなったからといっていじめが消える訳ではありませんが、いじめられる事で蓄積されたそいつへの恐怖、恨み、怒りなどが消えているので、「なんでこいつは私をいじめるんだろう?」という疑問が優先されて、痛みを感じなくなります。なるほど、人間の痛みを消すシステムとして、「執着がなくなる」というのは面白い。
記憶がなくなる訳ではないですから、それほど自分の中に戸惑いも残らないでしょうし。ただ、執着が消えるに当たって記憶の混迷は起こるようなので、少しの間は戸惑うかもですが。

痛みを別のところに蓄積して、一気に叩いて痛みを消す。たぶん、多重人格の症状から着想したものなんじゃないでしょうか。人間の自己防衛機能の延長線上にあるので、突飛なようでいて自然に見えます。
そしてマトは前回、痛みを他人任せにするんじゃなくて、自分でどうにかしたいと望みました。こはっち先輩の言葉も効いていたでしょうね。「他人のせいにしたらもうどうしようもない、自分のせいにしたらどうとでもできる」というやつ。

しかしロックシューターとシンクロするタイミングがまずかった。丁度決着がつき、デッドマスター(ヨミ)を殺すところでシンクロしてしまったマトは、自分がヨミを殺してしまった感覚に襲われて精神に強烈な負荷がかかり、ロックシューターの中に取り込まれてしまいました。
「本当にいいの?」とロックシューターが言っていたのは、マトが痛みをダイレクトに受けてしまう事を言っていたのでしょう。しかし、マトが望んだ。だからシンクロした。
マトの負の感情に当てられて、そのままロックシューターは暴走してしまいました。いや、やっている事は今までと変わりませんが、ブレーキが完全に壊れていますね。「このままでは世界を壊す」勢い。

本来はロックシューターが受けるはずの痛みを、今はマトが受けているようです。しかも、ロックシューターの食らったダメージさえもそのままマトへ流れているようで、ロックシューターは腕を切られてもまったく痛そうじゃない。マトの叫びが心に突き刺さります。

僕は視聴しながら、「このシステムはどこかおかしい」と感じていました。
だって、もう一人の自分が死ぬ事によって、人は苦しみから解放される訳ですが、裏世界の住人たちは戦っています。つまり、死を遠ざけようとしている。
苦しみから解放されるためには、自ら死ねばいいのに。
しかしそれは妙な事です。苦しみから解放される、という結果と、相手を攻撃し殺す、という手段が、別のベクトルを向いているのです。

しかし、最後のマトのモノローグですとんと納得がいきました。
青い瞳の女の子が誰かを傷つけても戦う理由は、私たちを悩みから救うため。
前回ロックシューター自身がしゃべった時から「もしや」とは思っていましたが、ユウがもう一人の自分とは言っていましたけど、やはり裏世界の住人たちにもある程度の独立性があるのです。つまり、ロックシューターにはロックシューターの考えがあり、マトとリンクしてはいるけど、その思考は別のもの。以前ちらっと冗談で書いたのですが、本格的に遊戯王みたいになってきたw

つまり、ロックシューターたちが戦うのは「人のため」なんですね。相手の傷を消し去りたいから、苦しみを拭ってやりたいから、相手を殺す。殺し合う。
なんとも矛盾した世界ですが、これも一つの優しさの形。マトが打ち砕くためのアンチテーゼとして用意された世界観なのでしょうが、僕は好きです。激しく、悪意も容赦なく飛び交うけど、でも根底にあるのは優しさ。

しかし問題は、「もう一人の自分」が死んで執着がなくなると、ついでに好意まで消えてしまう事なんですよね。
だからカガリはヨミに対して重いものを感じていたし、こはっち先輩は好きだった気持ちが消え、ヨミもマトのアドレスを消した。
それはすごく悲しい事です。嫌な事をさけるために、ついでにいい事もさけてしまうのはとても悲しい。
僕はアニメを見るのに時間を割くあまり、いろいろと面倒臭い事を抱えてしまっていますが、アニメ視聴をやめようとは思いません。あ、そんな話じゃないですか。

それは違うんだよ、というマトの想い。
ロックシューターたちのやっている事も分かるけど、それはとても悲しくて寂しい。
恐らくマトの想いが爆発するであろう第8話が全力で楽しみです。
すでに執着をなくしてしまったヨミの心を、マトは取り戻せるのだろうか。

次回予告
闇ブラックロックシューターさん強すぎわろた。いや、普通のブラックロックシューターが青い炎出さないと弱いとはいえ、闇の力強すぎでしょう。前回のデッドマスター戦では強かったけど。いろいろと定石をくつがえしまくって大変な事になっている岡田磨里ストーリーですが、こんなところは定石を守るのねw

一度も現実世界パートが映されませんでしたね。僕の予想としては作品の結論部分にあたる第8話に内容が凝縮されると思うので、次回はバトルパートが増えるのかも知れません。
サブタイは、「闇を駆ける星に願いを」
闇を駆ける星って、思いっきり今のロックシューターの事ですね。次回はマトがロックシューターに何かを願う内容になるのでしょうか。心の交流があると面白いな、お話的にも声優的にも。
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