Another #10「Glass eye -漆黒-」 キャプ付き感想!
どうした赤沢さん。
誰も悪くない
赤沢さんがらしくありませんでした。
もっと客観的に事実を俯瞰して、理性で行動できる子だと思っていたのですが。
実際に鳴ちゃんが悪いのかどうかを考えてみると、まぁ若干「悪い」と言えるところはあります。
鳴ちゃんが「いない者」としての務めをまっとうし、恒一が話しかけても何もリアクションを返していなければ……という赤沢さんの指摘は正しいっちゃ正しい。人が死ぬか死なないかの瀬戸際で、ルールを破ってはいけませんよね。
しかしまぁ、だからと言って鳴ちゃんを責めても何も始まらない訳で。鳴ちゃんがクラスに謝罪して桜木さんたちが帰ってくる訳でもなし。若干空気読めてない発言もありましたが、おおむね勅使河原の言う通りです。ここは鳴ちゃんをかばった恒一、勅使河原、望月くんが正しい。
本当に筋を全て通すなら、鳴ちゃんが謝るのは道理だとは思うのですよね。死んだミサキちゃんが鳴ちゃんの双子だったと判明した今、「いない者」対策それ自体が最初から無効だったという訳ですが(この対策は死者が出る前に行使する必要があるため)、人の死が関係している以上、可能性は全て潰すべきだった。それが分かっているから、鳴ちゃんは恒一が「謝らなくていい」と言ったのに謝罪の言葉を述べたのでしょう。かっこいいです。これはガチで惚れます。
ただ、鳴ちゃんの謝る場はここじゃなかった。第三者が責め立て、クラスみんなの前で謝らせるべきところではなかった。
加えて赤沢さんの手口は、自らの不手際を先に謝って「さぁ私は謝ったぞ」と鳴ちゃんに謝罪を強制するもの。謝らせるにしても、誠意がありません。
クラスメイトたちの死が連続している中、誰かのせいにしたがる気持ちは当然噴出してくるでしょうけども。
赤沢さんは兄貴を亡くしていますね。今までは可能性の一つでしたが、今回のアバンでほぼ確定しました。
そのせいもあって、現象を誰よりも憎んでいるのでしょう。
しかしだからこそ、自分の気持ちに流されずにもっと俯瞰的に状況を見て欲しかったのですが……
赤沢さんにも理性の限界が来ているのか、それとも何か別の理由があるのか、あるいはその程度の子だったのか。
いずれにしても、次回でハッキリしそうです。僕はこの赤沢さんの行動がモヤモヤしてならない。
死者を死に帰せ
そこそこ誰にでも予想できる通り、現象を止める手段は死者を殺す事でした。
松永さんのテープによりそれが明らかになった時、僕は「いや、そりゃそうじゃん」と思ったのですが、そういえば作中世界では紛れ込んだ死者をどうこうするという話にはなっていませんでしたね。殺せば止まるんじゃないかと考えた人は、今年の3年3組に限らずたくさんいたでしょうが、その死者が特定できない以上、実行に移せる訳がないし、その考えを人に話すのも躊躇われるでしょう。そもそも、この考えが浮かんだ時点で考える事を避けるかも知れません。
松永さんは偶然クラスメイトを殺してしまい、結果的に現象が止まりました。死者自身にその自覚がない以上、こういう偶然は起こりうるでしょうね。
恒一たちの場合、松永さんが止める手段を実証してしまっているので、否応なく考える必要が出て来てしまいました。「クラスメイトを殺せるのかどうか」
偽物のクラスメイトとはいえ、今まで一緒にやってきたメンバーです。4月の最初からいて、ずっと一緒で、本人もそのつもり、となると、偽物とはいえそれはもう本物。結果的に死者で、ただあるべき状態に帰すだけだとしても、その行為は殺人以外のなにものでもない。
恒一たちに、それができるのか。
ものすんんんんんごく面白い命題で、僕はかなり興奮してしまいましたw
こういうお話好きだわぁ。そのまま死者をどうにかして見付けて、みんなで悩んで、何かしらの結論を出す、というシンプルな展開になるとは思えませんが、この命題が掘り下げられるといいなぁ。
今回は流されてしまいましたが。
一つ気になるのは、この作品は「ストーリー」なので、今年の現象を止めてハイ終わり、とはいかないという点。
鳴ちゃんのおかげでめでたく死者を見付け、そいつを殺せば現象は止まるでしょう。これはほぼ確定情報と言っていい。
しかし、物語的には現象そのものを根源的に絶つところまでを描いてくるでしょう。そうなると、今我々に見えている情報だけでは圧倒的に足りない。まだまだ何かあるという事です。
こちらの想像をあっさり塗り替えてくるような展開を期待してしまいます。この大風呂敷をどう畳むのか。原作はその点が大変評価されているそうなので、今から最終回がwktkだぜ。同時に、すげぇ見るのが怖いんだけどもw
気になるカット
今回もフローに乗っていろいろ書いていきます。Anotherは画像載せて突っ込むのが非常に楽しいアニメ。

赤沢さんの涙。普段は気丈だからこういうシーンはちょっとそそります。
大方の予想通り、このシーンは過去のシーンでした。ただ、回想ではなく夢の中だったようです。

回想と夢で何が違うのかというと、回想は事実をそのまま映しますが、夢は嘘が交じる点に特徴があります。
赤沢さんが泣いていて「お兄……!」と叫んでいるので、現象でお兄さんが死んだ時の事なのでしょうが、ここで恒一が出てくるのが不自然ですね。
第一に、患者服来たまま川辺にいる訳がない。
第二に、赤沢さんは(実際に過去恒一と出会っているor知り合いだったのだとしても)昔の恒一を覚えているはずがない。現象によって記憶が改竄されている可能性が大ですが、それならば夢にすら出ないはずです。
第三に、「よろしくね」というあいさつがおかしい。
以上の事から、この夢はお兄さんが死んだ二年前と、今年恒一と知り合った事がごちゃ混ぜになっているものでしょう。昔会った事があるかも知れない、というおぼろげな記憶がこの夢を見させたのかも知れません。
こんな夢を見させたという事は、やはり赤沢さんの過去は重要なのでしょうね。
ついでに、恒一の事を意識しているという現れでもあるのかな。

勢ぞろい、とはいかない3組の面々。
小椋さん何気にちっちゃいね。可愛い。
このあと望月くんのナイスアイディアで集合写真を撮りますが、なんと楽しくなさそうな事か。異性を意識しちゃう榊原連合の面々が平和すぎるぜ。
水着回は、緊張感はあったものの楽しそうな雰囲気は十二分に伝わってきた。こんなに楽しくなさそうな合宿回がアニメ史上あっただろうか……

この時点でフラグをしっかり構築していった和久井くん。自然のいい空気を吸ってるのになんでぜん息発作起こすの……

榊原連合の密会中、死者の話になって親指がピクリと動いた鳴ちゃん。決してフトモモに気を取られた訳ではないですよ? 断じてないですって。
やはり鳴ちゃんは何かを隠している、とここで気付けますね。その種明かしはあとできちんとやってくれました。

食事中くらいもう少し和気藹々とできないのかよ……と思いはするものの、みんなそれどころではないんだろうなぁという時に死者の特定方法の話をしだす勅使河原。こいついいやつだけどホント間が悪いというか空気読めないというか場所を選べないというか。
案の定対策係テーブルの二人に睨まれてしまいます。っていうかなんで睨むん?w
赤沢さんは、対策係たる自分に隠れて四人がこそこそやっているのが気に入らないのかな。
小椋さんは、今回どうも行動が積極的ですね。兄貴が現象に殺されて、「こなくそー!」という気持ちになっているようで、合宿所に来た時も不安そうな表情をするクラスメイトの中でキッと前を睨んでいました。なるほど同じく兄貴を殺されて「こなくそー!」と思っている赤沢さんと共鳴する訳で、赤沢さんが鳴ちゃんを責めている時に「うんうん」と頷いていました。
せっかく可愛いのに。そういう話じゃないか。

うわわわわわわもうフラグ確定じゃないですかー!
発作を止めるための吸入器を映しているだけなのにものすごく不安になる不思議!
ちなみに僕もぜん息を持っていますが、↑のとは違う薬を使っています。ぜん息は医学的に治療法がどんどん改善されていっている病気で、この時代は今より治療法がよくなかったはず。だから古い薬なのかな?
それとも薬の名前も商標みたいな感じで直接出せないから、テキトーな名前をつけたとか。
僕もそれほど詳しい訳じゃないですが、時代考証に合った吸入器だとしたらちょっと驚愕モノ。
なんで予備持ってないのー! という感じでもありますが、↑のようなタイプの吸入器(ちなみに緊急発作用)は噴霧可能回数がけっこう多いから切れるタイミングが分からないのですよね。だからどうも、二つ持ち歩く気にはなれない。

鳴ちゃんを責め立てる赤沢さん。この見下ろし方はゾクゾクする。この人まじもんのSやぁ。

後ろで修羅場が勃発している中、しっかり苦しがっている和久井くん。こんなところも細かい。
最初の方でも書いたけど、やはりここは赤沢さんがおかしいです。それでも謝った鳴ちゃんがかっこいい。
鳴ちゃんと赤沢さん、以前はどんな関係だったのか気になると前回の感想記事で書いたのですが、あまりいい関係じゃなかったのかも知れないですね。
鳴ちゃんのフォローに回る男三人がとてもかっこよかった。なんか目頭が熱くなる。

千曳先生は3組の関係者じゃないから、こうなると逆に安心してしまう不思議。
もちろん、病院に着く前に発作による呼吸困難で死ぬ可能性はありますが、少なくとも崖から落ちて死ぬような心配はないですね。吸入器が生きていれば、発作の心配もほとんどしなくていいのですが……

こういう、何か箱を開けて箱の中から人物を見上げるカメラアングルが好きです。何故かは分からないけど、なんというかな、ワクワク感がある?
それが二人だと、秘密を共有している感があるのかな。
あと鳴ちゃん可愛い。

肩を怒らせてどこかへ向かう風見。直後に勅使河原の部屋が映されたので、勅使河原のところへ行ったものと思われますが……

部屋のベランダで腕組んで仁王立ち。とてつもなく似合っているから困る。こういう事してるから恒一にたくましいとか言われちゃうんだぜ。
しかしいいアングルだ。

なんかイチャイチャ空間始まったー!!


鳴ちゃんをベッドに引き倒しちゃう未咲ちゃん。な、なんか予想以上にアグレッシヴな子ね……!

恋愛感情が絡んでるとか絡んでないとか、GLとかそういうの関係なく、女の子同士がイチャイチャしてるとどうしてこう心が清らかな気分になるんだろうね。
普段の生活で汚れちまった心が洗われるよね。
ベッドでごろごろとか、最強だよね。
男とかもう滅んだらいいよね。

0巻買いてぇなぁ……
かなり切実に買いてぇなぁ……

ちょっ、誰だよこれー!
次回予告ではあちこちで血が飛び散っていましたが、誰かが暴れるのだろうか。
わざわざこうやって用意しているという事は、先生の時みたいに衝動的なものではないよなぁ……
あれかな、鳴ちゃんが「死の色が見える」という話をしている時に合宿所のおばさんの後姿が映されていたから、これはおばさんかも知れないですね。

怖い形相の勅使河原。ケンカの相手は風見ですね。
何が原因でケンカしているのでしょうか。
パッと見原因が見当たりませんが、今の時点で原因が視聴者にも見えているのだとしたら、勅使河原が食堂で口を滑らせた「誰が死者か」という話についてでしょうか。
人の死、しかも殺す殺さないの問題が絡んでくる以上、考え方の違いで衝突する事もあり得ますが……
たぶんこの場に望月くんもいたのだと思うのですが、映りませんね。

未咲が死んだ事が、訳の分からない呪いのせいだと思いたくなかったと話す鳴ちゃん。
ただでさえあんなに仲良しだった双子の姉妹が死んで悲しいのに、それが呪いのせいだなんて考えたくないですよね。呪いのせいだって認めたら、すごく悔しいんじゃないでしょうか。
そのせいで真相を言い出せず、「現象は5月から始まった」と周りに思われる事になってしまった訳ですか。
あ、決してフトモモに気を取られた訳ではないですよ? 断じてないですって。

死者が誰なのか問いただしているだけなのに、妙にドキドキしてしまうカット。恒一くんナチュラルにこういう事しますなぁ。そのまま背伸びすればいいのに。

ベランダから落ちたっぽい風見。
「やっちまったかも知れない」と言う勅使河原ですが……
15年前の悲劇を繰り返してしまったのか。
風見、生きているといいのですけどね。出番的な意味でも。久しぶりに画面に登場したと思ったらこれだよ!
風見が死者だった、というのはこれで逆に考えにくくなりましたね。松永さんの時とまったく同じ状況にはならない、と。

次回予告より。何やらすげぇ物々しいカットばかりでしたが、ここでは女子生徒が扉を蹴破っています。このキャプじゃ分からないけど扉の一部が砕けていました。
最初は赤沢さんかと思ったのだけど、ニーソじゃないんですよね。
「まさかの鳴ちゃん!?」とも思ったけど、後ろにいるのが榊原連合じゃないのでそれもないか。
いったい誰だろう。

女子生徒は分からないけど、後ろにいる一人はこいつですね。赤いシャツが特徴的。

誰かに突き飛ばされたか、赤沢さんが尻餅をついています。
やっぱり物々しいなぁ。もう11話だし、激しい動きがあるのは間違いないですが、サブタイが「惨劇」。もう見たくないよね。見ますけどね。
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