ブラック★ロックシューター 第七話「夜空を駆ける星に願いを」 キャプ付き感想!
痛み。
ストレングス
ユウに関しては第7話ですべて明らかになるだろう、と前回予想したのですが、まさしくその通りになりました。
見ている途中、少しの間「???」となっていたのですが、なるほどユウとストレングスは入れ替わっていたのですね。
あんなにも傷ついて、サヤちゃんに「私を守って」と詰め寄るちょっと危険な状態のユウが、マトとすごく仲良くしたりこはっち先輩のために泣けたりするようになる過程がすごく気になっていたのですが、これは納得です。非常に面白い。
マトと仲良しだったユウは、ストレングスだったのですね。だからというか、年も取らないし、みんなからも見えていなかった。見えてなかったというよりは、この世界で存在を保つのが難しい、という解釈の方がいいかな。本来の形から逆になっている訳ですから、いろいろと無理が生じているのでしょう。
サヤちゃん先生が「私たちのあの子」と言っていたのも、ここにきて綺麗にストンと落ちました。
あの世界に行ってしまったユウの事だったんですね。システム上ユウの心を守る存在であるストレングスと、いじめられていたユウを助け、守り続けると決めたサヤちゃん先生。言うなれば、共闘関係といったところでしょうか。
少女たちの心を限界まで追い込んで、あの世界の戦う少女たちに残るわずかな人間性を奪う、というのは、ストレングスのような子をまた出さないためなのかも知れません。
また見直す必要と、それから第8話を待つ必要がありますが、その上でブラックロックシューターに少女たちを殺させるのが目的なのかも。そうすれば現実世界の少女たちは一番の執着から解き放たれ、心が救済されます。カガリやヨミのように。
つまりは、サヤちゃん先生がやたらとみんなを苦しめていたのは、悩みや痛みを消してあげるための荒療治。
岡田磨里ワールドすぎてついていくのが大変ですが、ようは考え方の対立ですね。
ストレングスたちは、痛みを消す事で心を救済しようとしている。あの世界の在り方を肯定している。
たぶん、マトはこの考え方を否定する。というか、前回のラストで「それは違うんだよ」と言っていますね。
すべての事柄が明瞭になってきたところで、クライマックスです。
マトの問題
最後の最後に、マトの問題が持ち上がってきました。
インタビュー形式(実際に誰かが聞いて回っているのではなく、単に演出上の仕掛けでしょうね)で、マトを知る人たちにマトの事をしゃべってもらっていましたが、弟からはおおむねいい評価だったものの、クラスメイトからは「いい人っぽいけど影薄い」「明るいけど心を開いてくれない」という微妙な言われようで、お母さんからは「いい子すぎて心配」と言われてしまいました。
ストレングス曰く、マトは悩みを憎む。
悩む自分を否定したがり、相手の悩みも解決しようとする。
特におかしな事はありません。誰だってそう、という訳ではないですが、むしろいい事ではないでしょうか。
マトは「痛みを他人任せにするのはよくない」「ちゃんと自分で向き合うべき」というような事を言っていました。まさしくその通りで、むしろマトの姿勢には共感するところが多いです。
しかしストレンスグの言っている事は、自分を押し隠す点にあるんじゃないでしょうか。
他人の悩みを解決しようとするところはいいのだけど、マトは自分の悩みに関しては、向き合っているというよりは無視している。そこに確かにあるのに、ないものとして扱っている。
だから強いのでしょう。痛くてもヨミと仲良くしたいからアタックを続けるし、カガリとも正面から向き合った。
でも、それは装甲の強さ。中身はてんで弱いくせに、それを表に出したがらない。お母さんはそれを「いい子すぎる」と言い、クラスメイトたちは「心を開いてくれない」と言っているのですね。
相手の事はよく考える。でも自分の事は考えないし、相手にも見せない。
だからロックシューターが生まれたのでしょう。ひたすら少女たちの痛みを消すために、戦う少女たちを殺し続けるロックシューター。
マトの考えとロックシューターのやり方は、方向は同じなのですよね。でも手段が違う。過程が違う。
次回、マトの想いが炸裂する事でしょう。
同時に、マトの問題も解決に向かいます。ヨミがマトへの執着を思い出したのは非常にいい展開。
痛いけど、でも友達だから。
「なんで私は、マトを忘れようとしていたの……?」というセリフが神がかりすぎてやばい。
ヨミには、マトの中へどんどん切り込んで欲しいです。カガリの活躍にも期待。
気になるカット
今回はちょっと少なめ。
CGパートが少なかったというのと、今回のCGパートは今までのクオリティが若干落ちていると感じたので。
手描きパートは、↑でほとんど語っちゃったからキャプ取って語る事なくなっちゃったw

若干落ちているとは言ったものの、それはいつものクオリティに比べたらの話で、やはりその水準はそこんじょそこらのバトルを遥かに凌駕しているのでした。
ストレングス……ではなく、ユウが薬莢を一気に排出するシーン。現実の銃器ではあり得ない描写ですが、涙が出るほどかっこいいです。同時に排熱するのもメカメカしくてグッド。


このカメラワークですよね!
B★RSの最大の特徴とも言える、遠景から近景へ、もしくは近景から遠景へとダイナミックに移動するカメラワークが今回も健在。ガトリングモードのユウの掃射がかっこよすぎます。もはやなんでもアリですが、かっこよければええねん。

久しぶり!
やはりロックシューターさんの青い目はとても綺麗ですね。マトは結果的に、このロックシューターの在り方そのものを否定するでしょうから、次回この青いロックシューターさんが活躍してくれるかどうかは微妙。




なんだろうこのアメリカアニメ臭は……w
このシーンだけやたらコミカルでした。そうか、これが亜城木夢叶の求めたシリアスな笑い……!
違うか。

どうでもいいけどカガリがめっちゃ可愛い。

ストレングスが過去を語っている時は、作画がCGではなく手描きでしたね。
どういう意図があって手描きにしたんだろう。差異をつけるためかな?
これはこれで味のある絵です。というか手描きにしても現実世界パートともだいぶ雰囲気が違うので、ここは今石洋之の担当ですかね。彼の作品はあまり見た事ないけど、確か↑のような絵柄が特徴だったはず。

二人そろって眠るマトとストレングス。仲良しだなぁと思いました。気絶してるだけですけど。
こんな時にこんな事言うものアレだけど、スカートから覗くフトモモが眩しい。Yシャツもなんかエロい。

ヨミに呼応して目を覚ましそうなデッドマスター。
廃墟?にはチャリオットの姿もありました。
現実世界の少女たちが元になって存在しているだけあって、戦う少女たちには明確に「死」の概念はないのでしょうね。言ってしまえば、自立して動く人形のようなものかしら。
次回予告
見てきました。
サブタイは「世界を越えて」
映像は二人のロックシューターが向かい合ったり殴り合ったり、のみ。いよいよ最終回のはずですが、どんな結末になるのか、非常に楽しみです。
マトはどんな結論を出すのか。
世界の在りようは変わるのか、変わらないのか。
数々の友情はどこに落ち着くのか。
しっかり見届けたいと思います。
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