夏色キセキ 第4話「ユカまっしぐら」 対話感想!
キセキがもたらすもの。
登場人物
酒原(さけはら):誤植から生まれた謎の人物。すっかりこのブログに住み着いて進行を務める。趣味は神酒原いじり。最近の悩みは酒豪だと勘違いされる事らしい。でも少しずつ飲めるようになったらしい。
神酒原(みきはら):このブログの書き手。最近、『氷菓』の続きばかりが気になって他のアニメに集中できない。それでも頑張って『夏色キセキ』の感想書きます。よろしく。
酒原 「おい、なんだこの紹介文は」
神酒原 「気にすんなって」
酒原 「いや気にするだろ。氷菓が面白いのはいいが、それで他のことを疎かにされては俺が困る」
神酒原 「酒原ちゃん頭をヒヤシンス」
酒原 「駄目だこいつ、頭が完全に京アニだ。一度殴っておこう」
神酒原 「殴ったら記憶って消えたわよね、ってか? 酒原くんも上手いnゴフッ!?」
酒原 「どうだ?」
神酒原 「夏色キセキの感想書こうぜ」
酒原 「よしその意気だ。ズバリ、今回の話はどうだった?」
神酒原 「今回の話する前に、包括的な話をしたいね」
酒原 「包括的? まだ4話だぞ」
神酒原 「まぁまぁ任せておけって」
酒原 「お前に任せておけないから俺が呼ばれているわけだが、まぁいい。言ってみろ」
神酒原 「僕にとっては前回の時点で、この作品の方向性がほとんどつかめたんだ。何を描きたいのか、どう描きたいのかがなんとなく分かった」
酒原 「前回はあれだな、1話2話の喧嘩をベースに作品自体の掘り下げが行われた、ってお前言ってたな」
神酒原 「そうそう。僕は前回こそ作品の本質を見た回だと思って大絶賛したんだけど、感想ブログの反応を見るとそうでもなかったんだよね」
酒原 「みんなは面白くなかったんだろ」
神酒原 「まぁそういう感性の差もあっただろうけど、たぶんみんなは本質が見えていないんだよ。もしくは見えているけど、認識はしていない」
酒原 「切り込んだな」
神酒原 「切り込み隊長ですから」
酒原 「で? その本質とは」
神酒原 「夏色キセキの本質は、日常のキセキだ」
酒原 「……ん? それは誰でも分かってることだと思うが」
神酒原 「……あっ、すまん、説明不足だった。この作品、文字にカタカナを多用するじゃん」
酒原 「そうだな。サブタイには毎回カタカナが入るし、タイトルもカタカナだ」
神酒原 「日本人がカタカナを使う場合って、どんな場合があると思う?」
酒原 「そりゃあ、その言葉を強調したい時だろ。もしくは文を読みやすいように。あるいは……、ああ、なるほどな」
神酒原 「分かったようだね。掛け言葉を使いたい時だ」
酒原 「つまり『夏色キセキ』のキセキとは、もちろん奇跡という意味もあるが、軌跡という意味もあると」
神酒原 「そう。御石様が願いごとを叶えてくれるから気づきにくいけど、夏色キセキの本質はむしろ軌跡にある。だから、日常のキセキ。奇跡を発端にしてお話が動くけど、それは単なる夏海たちの軌跡なんだ」
酒原 「んで、この本質が意味するところとは?」
神酒原 「この作品に、特別伝えたい大きなメッセージはない。明確なテーマもない。4人が特別成長していくわけでもないし、そもそも、視聴者に何かを感じ取って欲しいとも思っていない。これは4人の歩く日常の軌跡を追体験するだけの物語だ。だから妙な期待や先入観を以て視聴すると、期待ハズレに感じる」
酒原 「『けいおん!』みたいな感じだな」
神酒原 「そうだね、すごく近い。けいおんよりはいくらかストーリーらしいストーリーがある、って感じかな」
酒原 「では、紙じゃないけど紙面がそろそろ埋まってきたのでそろそろ今回の話をしよう。そう考えると、今回の内容もまさにそんな感じだな」
神酒原 「そう! 本当になんてことはないストーリーなんだよね。中身の入れ替わりという定番すぎるネタを使いながら、優香の掘り下げをする。そう、掘り下げなんだよね。掘り進めていない」
酒原 「それは言い得て妙だな。今回の件から優香が何かを学んだということはないし、関係が進んだということもない」
神酒原 「まぁ、厳密に言えばなんも学んでないということはないけどね。優花は今回の件を通じて、自分は自分でしかないということを、おぼろげながらに気が付いた」
酒原 「紗季って呼んで下さい、のところはすごかったな」
神酒原 「ああ。あの時点で、優花はもう完全に諦めがついていたんだ。でも、自分でも収集がつかなくなった。紗季って呼んで下さいなんて言ったら自分が傷つくことが分かっていたのに、「ごめんなさい」と言って逃げることができなかった。優花はその辺り、臨機応変の対応ができない子だよね」
酒原 「それで流れのまま言ってしまって、泣いてしまった。自分が紗季ではないことを、紗季にはなれないことをまざまざと思い知っただろうな。そして、自分のしてきたことの虚しさにも気づいたはずだ」
神酒原 「だね。いや、今回も非常に面白かったよ。一度作品との距離感をつかんでしまうと、最高だね」
酒原 「綾奈ゆにこだったな。脚本」
神酒原 「ああ! 『世紀末オカルト学院』以来の、と言えるほどではなかったけど、素晴らしい脚本だった。キャラクターたちに愛着が出てきたから、掛け合いもすごく面白い。凜子in夏海を起こしに行くところは笑った」
酒原 「そこは上手かったな。次回はまたもや紗季の仕返しか?」
神酒原 「どうだろうね。なんにせよ楽しみだ」


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