夏色キセキ 第8話「ゆううつフォートリップス」 対話感想!
綾奈ゆにこさん一緒ついて行きます
登場人物
酒原(さけはら):誤植から生まれた謎の人物。すっかりこのブログに住み着いて進行を務める。趣味は神酒原いじり。最近の悩みは酒豪だと勘違いされる事らしい。でも少しずつ飲めるようになったらしい。
神酒原(みきはら):このブログの書き手。わりと幼少期から今の今まで、「やればできる子」を体現するような人生を送ってきているが、「やればできる」という言葉は嫌い。やればできるってのは普段やらない子に対して言われる褒め言葉で、普段やらないのであればそれは駄目だと思うのだ。普段からやるのが偉いのだ。というわけで「やればできる子」と言われないようになりたい。
神酒原 「まず始めに作画の話をしよう」
酒原 「いやらしいなお前」
神酒原 「いやぁ、6話・7話がハイクオリティな作画を見せてくれたと思ったらまたピンチに陥ったね。しかもどうやら4話の時とは違い、作監も作監補佐も大量投入、第二原画までたくさんいてしかもレイアウト作監協力までいた。どういうことだ」
酒原 「人海戦術を以てしてもどうにもならなかったんだろうよ。現場のスケジュールが」
神酒原 「大変だなぁ。というわけで作画の話終わり」
酒原 「潔くてよろしい」
神酒原 「いやね、今回僕はすごく感動しているんだよ」
酒原 「そんなに面白かったか」
神酒原 「面白かったは面白かったけどそういうことじゃない。僕は作画については素人に毛が生えた程度の目しか持っていないから、普段は演出についてよく語るんだけど」
酒原 「だな。まぁ演出に関しても大して変わらんだろうが」
神酒原 「作画よりは多少語れるよ、失礼な。……とまぁ、でも作画と演出ってすげぇ密接に関わるものなんだよね。いい演出があっても、作画がヘタれてると存分に発揮されないし、作画が素晴らしくても、演出がヘボかったら画面は充実しない」
酒原 「ああ。つまり一面的にしか語れないお前はブロガーとして三流だと?」
神酒原 「そんなこと言ってねぇよ! ……まぁ僕が演出を素晴らしいとして語る場合って、ほとんどは作画も素晴らしいんだ。素人評価だけどね」
酒原 「京アニとかまさにそうだな」
神酒原 「そそ。……しかし! 今回の夏色は、作画はダメダメだったのに演出はとんでもなく素晴らしかったという、もしかしたらアニメ史に残してもいいかも知れない稀有なパターンだったんだ!」
酒原 「ほう。作画が危なかったのは先に話したからいいとして、演出はどうよかったんだ?」
神酒原 「例えば「演出がいい」と一口で言っても、いろいろある。脚本上の演出、例えば雨が上がる、なんてのもあるし、光や撮影効果を駆使して画面を綺麗に見せる演出もある。今回はキャラクターの演技が素晴らしいという意味での演出だ」
酒原 「その場合の演出って、作画とのコンビネーションがより重要にならないか」
神酒原 「なるよ。だからすごいんだよ! 例を挙げよう、例えば4人が荷物を置いて遊びに出る時。一番に飛び出したのは当然優香だったが、あとから追いかけたはずの凜子に追いつかれ、階段を上るところでは優香がヘタっていた。体力がないというのが以前描かれたけど、それにのっとった感じだね。一瞬だったけど」
酒原 「それにしてはこの前はだいぶ走ったな」
神酒原 「言うなよ。それに階段はより疲れるものだ。……他にも、僕が一番ビビっと来たのは、消灯後だね。凜子はいち早く自分の毛布にくるまったんだけど、紗季が騒ぐ夏海と優香を黙らせるために毛布を被せたのを見て、自分の布団から出ていそいそと参入したんだ。脚本上でト書きの指定があったのかも知れないけど、あったにしても短い尺で見事に動きを見せていたし、なかったのだとしたら演出家に舌を巻くしかないね」
酒原 「凜子可愛いなおい」
神酒原 「ああ、可愛い。みんなでワイワイやるのを一番楽しんでいるのはもしかしたらこの子かもね」
酒原 「他にもあるのか?」
神酒原 「あるよ。あるけど、全て挙げ続けるのもどうかと思うからここらでやめるよ。とにかく、作画はちょっとアレだったのに絵コンテの力だけでここまで魅せてしまった今回は本当にすごいと思った。当然、演出家はチェックしたよ」
酒原 「中村里美、か。聞いたことないな」
神酒原 「聞いたことないね。でも『もっとTo LOVEる』、『れでぃ×ばと』なんかで絵コンテを切ってるようだから見たことはある」
酒原 「そして担当回の感想をお前はほぼ書いてないという」
神酒原 「なんたる失態。でも経歴を見る限りジーベックでの仕事が多いと見ていいのかな? フリーっぽいけど。今後は要チェックだ」
酒原 「おい、お話に対する感想を言っていないぞ」
神酒原 「しまった! いや素晴らしいね、今回は以前から僕が言及しているモヤモヤ感がクローズアップされる感じだから後味はそんなによくないけど、「後味のよくない感」がいい感じだ」
酒原 「紗季の苦悩がよく描けていたな」
神酒原 「ああ。引っ越すとなると、それまでの友達が自分なしで仲よくしていくのだと思うと辛いだろうね。僕はこういう引っ越しの経験がないから分からないけど、辛さは画面からよく伝わってきた」
酒原 「しかし夏海の提案はそこそこいい感じだと思ったが」
神酒原 「ああ、僕も思った。紗季はしっかりしてるし、お父さんも紗季に対して悪いと思っているようだから、紗季が自分の口で両親に「夏海のところにいたい」って言えばお父さんお母さんはあっさり許してくれると思うんだけどな」
酒原 「まぁでも紗季自身がそれを許せないということだろう。この子は変なところで責任感がある」
神酒原 「親は子に対して責任を持つけど、この年の子が親に責任を持つ必要なんてないのにな。ワガママは言っていいんだ。大人になってから親孝行して返せばいい」
酒原 「そう割り切れたら楽だろうよ。その点、夏海は真っ直ぐだな」
神酒原 「こうなるとどこに落としどころをつけるのかが俄然楽しみになってきた。いやぁ面白いぜ夏色!」
酒原 「第4話に引き続き、今回も脚本は綾奈ゆにこだ」
神酒原 「マジ!? ゆにこさんほんとにいい脚本書くなぁ。すばらー」
酒原 「ところで、紗季が引っ越す島、執拗に名前が言われなかったな」
神酒原 「ああ、なんでだろうな。別に隠すものでもないだろうに。ぼーっと見てたら行き先は三宅島としか思わないよ。最初に地図が出た時点で八丈島って分かったけど」
酒原 「強がってはいけないぞ。自分の記憶が疑わしくてグーグル先生に確認してもらったくせに」
神酒原 「それは言わない約束だろう」


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