夏色キセキ 第11話&第12話(最終回)「当たって砕けろ!東京シンデレラツアー」「終わらないナツヤスミ」 対話感想!
よかったけど、少しもったいないかなとも思う。
登場人物
酒原(さけはら):誤植から生まれた謎の人物。すっかりこのブログに住み着いて進行を務める。趣味は神酒原いじり。最近の悩みは酒豪だと勘違いされる事らしい。でも少しずつ飲めるようになったらしい。
神酒原(みきはら):このブログの書き手。最近、眼鏡を新調した。オシャレ眼鏡が欲しい!と思って新調したのに、結局わりと地味目に落ち着いてしまった。
神酒原 「優香の土壇場のアレンジは確かにナイスアレンジだった」
酒原 「ほう?」
神酒原 「前と後ろでターンのタイミングをずらすのはなかなか効果的だと思ってね。実際に見てみると、なるほどイイカンジだった」
酒原 「ほう」
神酒原 「でも少し残念だな。タイミングをずらすなら、ワンカットで見せるのがアニメでは遥かに効果的なのに、公園での練習ではそうなってたけどオーディションで踊ったシーンではカットが切り替わっていたよ。同じ映し方を避けたんだろうけど、アングルを変えるだけでよかったのに」
酒原 「まぁそれはお前の一意見だ」
神酒原 「いや、絶対そうだって! 絶対この方がいいから公園のシーンではワンカットだったんだって! 2回目は日和ったんだって!」
酒原 「どうどう。ともかく、11話と最終回だ。ダンスについて語るのもいいが、内容についてこそ語ろうじゃないか。ずばりどうだった?」
神酒原 「これ、初回で終わっていたらオーディション受かってたかもね」
酒原 「ん? 優香が転んだぞ」
神酒原 「それは恐らく、減点にはならないよ」
酒原 「よし、詳しく話せ」
神酒原 「理由は2つある。1つは、恐らく面接官たちは「完璧」を求めているわけではないからだ」
酒原 「そうだとしても、ミスはいかんだろう」
神酒原 「だれでもミスはするし、それにオーディションともなるとどうしても緊張してしまう。本番ではないんだから、ミスをいちいち減点してたら金の卵を見逃してしまうよ」
酒原 「では面接官はどこを見るんだ」
神酒原 「ミスのあとの対処だ。ミスはだれだってする。だけど、ミスをしたあとに、例えば崩れ落ちたままとか、ダンスを止めてしまうとか、そういうことがあったら減点だろうよ。たぶん優香たちの前にオーディションを受けたあの子は、そうしてしまったんだろうね」
酒原 「なるほどな。優香は倒れたけど、すぐに立ち上がってダンスを続けた」
神酒原 「そうそう。面接官たちがその直後にみんな視線を落としてなにやら書き込んでいたけど、僕はむしろ加点していたんじゃないかと思うね」
酒原 「いやでも、あの描写は減点だぞ」
神酒原 「それは優香視点だ。優香から見たら、あれは減点しているようにしか見えなかっただろうね。それを視聴者にも感じさせるように演出したんだ」
酒原 「……ふむ?」
神酒原 「もう一つ言うと、例えば現役アイドルのフォーシーズン、彼女たちだってミスをする。覚えてないか? フォーシーのだれかが倒れそうになった時、近くにいた子が助けて、反対側の2人も同じような動きを咄嗟にやったシーン。プロに本当に必要なのは、ミスをしないことじゃない。ミス後の対処だ」
酒原 「まぁでも、ミスはしないに越したことはない」
神酒原 「そうだけど、繰り返すように、オーディションでのミスはどうしようもない。優香はちゃんと自分のミスを拾えていたよ」
酒原 「なるほど、1つ目については納得した。もう1つは?」
神酒原 「2回目以降の優香たちの面接は、「練習しました」という印象を面接官に与えただろう」
酒原 「……なるほど! 質問内容が分かり切っている以上、すらすらと答えてしまうだろうな。ともすれば、事務的に」
神酒原 「そそ。就職面接でも、受験面接でも、マニュアルを読んできましたという受け答えは逆に落とされる。緊張しないことも大事だろうけど、2回目以降の優香たちは、1回目よりいい印象を与えたということはさすがにあり得ない」
酒原 「なるほどなぁ、それが落ちた原因か」
神酒原 「紗季も言ってたしね、オーディションを受ける子たちに技術的な差はさほどないだろうって」
酒原 「よほど頭抜けていないとな」
神酒原 「だからまぁ、1回目で終わらなかったのは本当にもったいなかったと思うよ。結果も分からなかった」
酒原 「それを台無しにしてしまったのは東京の御石様だが、全体的にはどうよ。冒頭で「よかったけど少しもったいなかった」って書いているが」
神酒原 「同じ日がループしてしまって、これはまずいということになって、ついにループを脱出して、先に進まないと思い出にもならない、私たちはずっと友達よ!という流れは確かによかったけどね。僕はもっと、紗季の転校に関して最後にえぐり込んでくるものだと思っていたから」
酒原 「少しえぐり込んだじゃないか」
神酒原 「確かにそうだけどね。いや、旅館でのシーンは素晴らしかったよ。「熱のせいということにしといてあげる」なんて、最高のセリフだ。でも僕は、『DOG DAYS』みたいなのを想像していた」
酒原 「……ああ、なるほど。表面上は納得したけど、引っ越しの土壇場になって「やっぱり行かないでうわぁぁぁん」か」
神酒原 「そそ。別れに向かっていくプロセス自体は、これが全体的なテーマだっただけにそれこそドッグデイズよりもよくできていたから、夏海が最後に駄々をこねたら僕は涙腺がとんでもないことになるところだった」
酒原 「実際には、めっぽう爽やかになったな」
神酒原 「これはこれでいいけどね。終わらないナツヤスミを通して、別れを先延ばしにすることの虚しさを学んだんだろう。後腐れなくていい感じだ」
酒原 「湿っぽいシーンは途中でやっておいて、最後は爽やかに決めたかったんだろうな」
神酒原 「なんだか、教科書通り感はあるけどね。あまり文句を言われないような出来ではある」
酒原 「オリジナルアニメなんだし、もう少しはっちゃけてもよかったかもな」
神酒原 「所詮はスフィア売り込みアニメか」
酒原 「なんだかおかしな流れになってきたぞ」
神酒原 「よし。まとめよう」
酒原 「全12話、結局あまり話題にならずに終わった感があるけど、お前はどうだった?」
神酒原 「最高だった! お話の方向性的に、ドカンと盛り上がるわけじゃなかったけど、僕の中では完全にダークホースだったよ。各エピソードの完成度が高かったし、特に綾奈ゆにこ脚本回は輪をかけてクオリティが高かった。綾奈ゆにこは凜子が好きに違いない」
酒原 「それは大いにあり得る」
神酒原 「オリジナルアニメとしては地味だったけど、いいアニメだよ。テーマが「別れ」だからあり得ないだろうけど、続きがあれば夏海たちの今後を見てみたい」
酒原 「続きが気になるアニメは名作、か」
神酒原 「それ僕の専売特許だぞ!」
酒原 「悔しいなら言われる前に言えよ」
神酒原 「むぅ」
酒原 「さて、最後に一言」
神酒原 「ビジュアルリーダー紗季ちゃんマジ可愛かった」


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