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氷菓

氷菓 第11話「愚者のエンドロール」 感想!

本郷脚本を全部読んでみたい。

 
 
 
三者三様に否定される折木
を、見ているのはかなり辛いものがありました。絶対の自信があった推理を、片っ端から崩されていく。答えが間違っていたことよりも、間違った答えを自信満々に提出していた自分にショックを受けていたことでしょう。
映画はすでに出来上がったのだから、これ以上考えるのは省エネに反する。でもどうしても考えてしまってむしゃくしゃする。折木もとんでもない女性につかまったものだ。「俺は力かもしれない」と自嘲する姿が胸を打ちます。

摩耶花曰く、あの映画にはザイルが出てこなかった。
里志曰く、ホームズの時代に叙述トリックは登場していなかった。本郷がゼロから叙述トリックを編み出す器だとは思えない。
千反田曰く、あの映画から本郷の意思は感じられなかった。

僕は原作既読ですが、千反田のシーンに衝撃を受けました。
入須は本郷と仲のいい江波から、脚本の結末を聞くことができたはずだ。しかしそれができないということは、話すこともままならないような容体なのでは。だとするとおかしい、江波はそんな状態にまで親友を追い詰めたクラスメイトたちに対し、もっと怒るはずだ、案内役なんて引き受けるはずがない……。

映像の破壊力というものは、つくづくすごい。
一瞬だけ映された、本郷の眠る病室のベッドの横にたたずむ江波のシーン。もちろん、そんな事実はない。しかしこの映像が僕に衝撃を与えました。
もし、仮に。本当に、本郷が昏睡状態にまで陥っていたのだとしたら。
映画制作を「興味がなかった」と言い暗いイメージがあるものの、本郷のことになると少し声色を和らげて「私の親友です」と誇らしげな江波が、怒らないはずがない。絶対に、勝手なアドリブで暴走したクラスメイトたちを責め立てる。

その光景を想像してしまい、僕は身が震える思いでした。そんなことがあってはいけない、そんなことがあっては悲しすぎる。
しかしこれは仮定の話で、江波は案内役を引き受けているのだから、本郷の容体は軽度のはず。
ほっと安心してしまいました。千反田の想像力は恐ろしいぜ。

怒れる折木
入須との対決シーン。原作ではそこまで怒っている印象はなかったので、アニメの折木はかなり怖かったw
あんな大声を出したら、店員が飛んでくるのでは。まぁそんな些末な問題は置いといて。

前回の時点で、折木を見事に調子づかせて映画を完成に導いた入須の手腕には舌も尻尾も巻いてしまうところですが、あれだけ感情たっぷりに折木を説得したくせに、心からの言葉ではなかったと。脚本の本郷を助けるために、折木を躍らせ、必要な結果だけを引きずり出したと。
空恐ろしい思いです。結果的に、入須は見事に最善の結果を導き出していますね。

折木が怒るのも無理はないところです。
お前には推理の才能があると言われて、頑張ってみたら、実際に求められていたのはシナリオ能力だった。
実際、折木が今まで披露してきたのは、どちらかというとシナリオ能力なのかもしれません。真実が重要なのではなく、千反田を納得させることが重要。折木は今まで、千反田を納得させるシナリオを用意していた……のだと考えると、この結果はなんとも皮肉に満ち溢れていますね。こんな形で能力を求められても、嬉しくなんてない。胸糞悪いだけです。所詮は盤上の駒だったということなのだから。折木にチェス盤をひっくり返す能力はなかった。

もし折木が、前回の時点で本郷の気持ちまで正確に読み取り、本当の正解を導き出していたなら、逆に大変なことになっていた。
死体発見のシーンから撮り直すことにより映画は完成するかもしれないが、本郷とクラスメイトたちとの関係は確実に悪化します。
ほんと、皮肉にもほどがある。折木が挫折を味わうことにより、2年F組の映画は完成し、本郷が真実を胸の中に秘めておく限りクラス内の関係もそのまま。

でも折木には、面白くない。でも面白くないからって、声を上げることなどできない。
I screamじゃないですが、シャッターに拳を叩きつける折木が可哀想でなりません。余談だけど、ちょっと岡崎と被った。

本郷の脚本
実際の脚本では、トリックらしいトリックなどなく、鴻巣がザイルで控室の窓から侵入して上手袖に入る前の海藤を刺した……と。
まぁ折木の推測でしかありませんが、ここまでは間違っていないでしょうね。

人の死ぬ話が嫌いな本郷は、会議では無効票にされたにも関わらず、脚本で死者を出すつもりはなかった。
最後の千反田のセリフで千反田と本郷がつながって、なかなか気持ちのいい終わり方でした。千反田は「ミステリーをあまり楽しめないのかもしれないと思うまでは読みました」と言っていましたが、人が死ぬのが嫌だったのですね。
理屈とは違う本能の部分で本郷に自分と似たところを感じていた千反田は、全ての探偵役の案を否定していた、と。

千反田は、タロットカードで言うと愚者。
なるほど、では本郷も愚者であるということですね。だから「愚者のエンドロール」。本郷の真意が半分だけでも明かされるこの11話こそが、愚者、つまり本郷の作ったエンドロールである、という少々メタ要素の入ったタイトルでした。米澤穂信はメタフィクションが好きなのかもしれない。

……ハッ!?
ということは、本郷も千反田と同じく、好奇心・行動への衝動・冒険心に溢れているということか!?
いろんなものを見付けてきては江波に「見て見て」「これどうだろう?」と好奇心旺盛にじゃれつく本郷を想像したらなんだか幸せな気分になってきました。

ちなみに、「あ・た・し♪」が「脚本がつまらなかったのがそもそもの~」って言ってたけど、本郷の脚本はトリックがつまらなかっただけで、実際はちゃんと面白かったんじゃないか、なんて僕は思うのです。
中城ではないですが、本郷が重視したのはドラマの方。なぜ鴻巣は犯行に及んだのか、なぜ海藤はそれを許し、自ら密室を作り出したのか。

折木の言う通り本郷が口を開かない限り知り得ない物語で、そして本郷は絶対に口を開かないでしょうから、物語の結末は迷宮入りということになります。
でも、すごく読んでみたい。鴻巣が犯行に及んだ理由、海藤が許した理由。とても面白そうです。映像で表情豊かに描かれていたせいもあって(実際にはあんな演技できないのでしょうけどw)、本当に続きが気になります。

ちなみに、最後の折木と千反田のシーンは、アニメ仕様にいい改変をしてくれました。原作では「L」と「ほうたる」のチャット上の会話でしたが、アニメでは部室。
「では、わたしらしく言ってみましょうか」と折木に質問した千反田が天使すぎるなど、後味のよくない物語の余韻を柔らかなものに変えてくれました。

入須の真意
気になるのは入須です。
特に、「あ・た・し♪」とのチャット。
……タイプするの面倒くせぇな、供恵って書こう。

供恵は「そもそも脚本がつまんなかったのが問題だったんでしょう?」と言っていましたが、それに対する入須の返答は、「私はあのプロジェクトを失敗させるわけにはいかない立場でした」。
どっちとも取れる言い方です。本当につまんなかったから却下したかったのか、本郷を助けるために動いたのか。

原作を読んだ時は判断がつかなかったので、「読者の想像に任せたのかな……?」とも思ったのですが、アニメでは少し描写が追加されていました。「そもそも脚本が~」と言われて、はっと息を飲む入須の描写。
……この描写もいろいろな意味に取れますが、僕は「そんなことはない、私は本郷を助け、そしてプロジェクトを成功させるためにこそ一計を案じた」という意味だと考えたいです。

冷徹で、折木を駒のように使い、結果だけを求めた入須にも、その結果を求めるための動機は必要。その動機くらい、本当に本郷を思いやってのものだったのだと、僕は信じたいです。
前回や第8話の時に見せていた穏やかな表情を嘘だったとは思いたくない。
ついでに僕は、本郷の脚本は面白かったんじゃないかと思っていますからねw

次回
次回からは次の長編、クドリャフカの順番編が始まりますよー!
(たぶん)原作人気一番のお話。僕も大好きです。このお話で僕は摩耶花好きに転びました。アニメは、第2話から摩耶花が可愛くて仕方がないですけどw

ちなみに原作の長編エピソードは、たぶん映像化されない『ふたりの距離の概算』を除けばこのクドリャフカ編を残すのみですが、こんな早くやっていいものだろうか。
京アニサイトをで第14話までのあらすじが公開されていますが、ふむ、14話の話は原作の中ごろ。5話は使うと見ていいでしょう。もしかしたら6話使うかもしれない。
6話使うとして、クライマックスは第17話。残り5話。短編エピソードがあと4つ残っていますが、それぞれに1話当てるとして、残り1話。
オリジナルで埋めればいいとして、でもそうすると最後は短編が連続して終わることに。どういう構成で仕上げてくるんだろう、と、わたし気になっています。

次回予告の映像は、なんかすげぇwktkしちゃうw
千反田がすごく楽しそうです。可愛い。

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アニプレッション「こんなにも面白い『氷菓』の世界 第11話」は、7月3日の夜から深夜にかけて投稿予定です。
(7月4日1時31分)投稿しました。合わせてどうぞ。

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つぶやき
『みなみけ』一期から三期まで全部見直し中。今三期の途中。
全部面白いけど、やっぱり一番面白いのはおかわりだなぁ。映像の気持ちよさが段違いだ。

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28 Comments
パンプキン ""
本郷の脚本ですが、脚本単独で読めばそれなりに面白かったものの、2-Fが製作したら映画として面白いものにはならないって可能性もあるのではないでしょうか?
ドラマ重視の話なら余計に役者の演技力が重要になってきますが、前半の映像を見る限り期待できません。
そうなると本郷の脚本どおりに製作すれば、結果として映画はつまらないものになってしまうでしょう。

奉太郎の案なら、撮影技術の稚拙さや(少なくとも事件発覚までの)演技力のなさも意味のあるものにできますし、最後のあっと驚く叙述トリックによってそれなりに映画として面白いものになります。

そういう意味も含めての脚本の面白さの比較ってことでしょう。
(供恵もわかっていてそういう意味で言った可能性も?)


ちなみに、「共恵」ではなく「供恵」です(笑)。
2012.07.02 05:36 | URL | #- [edit]
名前を入れてください ""
毎週楽しみにしています!
思えばもう愚者編まで終わってしまったのですね
寂しいのやらクド編突入で嬉しいのやら……。

入須の真意に関しては解釈が割れているような気がします。
みきはらさんの言うとおりどちらにも取れると思います。
図星をつかれてムキになったか、嘘偽りのない反論だったのか。

ほかでも意見が出ていましたが女帝とも言えどまだまだ高校生。供恵にはおそらくかなわないでしょうし、登場人物一人一人に未熟さが見られるのはとても興味深いですね。私は原作既読者ですが、アニメを見てハッとさせられることもあります。

うーん。何が言いたいのかというと
クドリャフカの順番がとっても楽しみです!w
2012.07.02 18:24 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">パンプキンさん"
記事執筆時には思いついていなかった論拠があるのですが、やはり入須は脚本がつまらないから動いたとは思えません。

というのも、第8話で試写会に行った時。入須は摩耶花が「稚拙だと思います」と言ったのを受け、この映画を「技術がない」と言い切りながらも、「自己満足の世界は許されるべきだ」と言っています。問題は下手くそながらも完成しないことでした。完成しないのであれば、自己満足もままならない。このことから、入須は映画の出来自体には興味がなかったのではないかと思われます。旅行に行っていたということだけど、最初から企画に参加していない時点で(夏休み前から話くらいは出てたはず)、積極的参加はあり得ないかな、と。ただ、このままノータッチを貫くと、どうしても本郷が傷ついてしまう。クラス内の雰囲気も悪化するでしょう。だから事態の収拾に乗り出した。となると動機は、「脚本がつまらないから」とするには入須が積極的すぎると思います。自己満足の世界を許す入須が、下手というだけで十戒も二十則も守っている脚本をなしとするでしょうか。

供恵については、ありがとうございます!
たまにしか打たないからうっかりしてました(汗)
2012.07.02 21:13 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">名前を入れてくださいさん"
>毎週楽しみにしています!
ありがとうございます!
「もす!」はこのような言葉をもらうたび、少しずつレベルアップします。

>思えばもう愚者編まで終わってしまったのですね
2クールも見られる!やったね!と思っていたものがもう半分終わっていますからね。僕は今のところ、クドリャフカ編が楽しみすぎるので、嬉しいのが勝っています。

>図星をつかれてムキになったか、嘘偽りのない反論だったのか。
先のパンプキンさんへのコメレスにて、かなり強力と思われる論拠を提示しました。嘘偽りのない反論だった、という方で。まぁあれに対してもまだ反証は立つのですけどね。つくづく、一番大事な情報(千反田の知りたいもの)以外は隠されたままのことが多い古典部シリーズらしいです。

>供恵にはおそらくかなわないでしょうし、登場人物一人一人に未熟さが見られるのはとても興味深いですね。
うんうん。入須は今回、結果だけを求めてそのためには周りの人間を駒のように使うような冷徹さが見られましたが、彼女にも結果だけが優先されない、本当に求めたいなにかはあると思うんですよね。それを知りたいなぁと思わせられます。

>クドリャフカの順番がとっても楽しみです!w
はいw
2012.07.02 21:26 | URL | #- [edit]
パンプキン ""
本郷の脚本がどんなものだったかは私も興味があります。
(米澤さん、プロットみたいな形でも書いてくれないかな?)
ただし、十戒や二十則ってのは女帝が「ちゃんとしたミステリ」だってことを強調して真面目に考えさせるために言ったいわゆるハッタリみたいなものだと思いますよ。
二十則の中に「長編では必ず殺人を扱う」みたいなのもありますから。
(映画の脚本は短編レベルの長さだと主張されればそこまでですが(笑))
まぁ十戒はコナン・ドイルに、二十則はアガサ・クリスティに対してノックスやヴァン・ダインが「自分はこう考える」と主張したようなものらしいですが……。
2012.07.02 21:43 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">パンプキンさん"
古典部シリーズ的に、米澤穂信が書いてくれることはないでしょうねー。本郷が胸にしまっておくことで成り立つ映画の完成なので、これを表に出そうとはしないでしょう。

>ただし、十戒や二十則ってのは女帝が「ちゃんとしたミステリ」だってことを強調して真面目に考えさせるために言ったいわゆるハッタリみたいなものだと思いますよ。
ん?
いや、実際にはそうじゃなかった場合、「守ってる」って言ってしまうと推理にならないのでは。折木が推理を披露した際にも疑問点を挙げていたし、本郷がルールを守っていたことと入須がそれを確認したことは確定でいい気がします。

>二十則の中に「長編では必ず殺人を扱う」みたいなのもありますから。
それなら、古典部シリーズもアウトになってしまうw
僕はこれら十戒などがどういうものかは詳しくないですが、そう執拗に守るものでもないんじゃないかと思ってます。
2012.07.03 02:22 | URL | #- [edit]
名前を入れてください ""
いつも楽しく読ませてもらっています(^^)
ところで今度USTで配信予定の氷菓11.5話のことはご存知でしょうか?記事中に記載がなかったので(^_^;)もしご存知でしたらごめんなさいm(__)m
クドリャフカ編も楽しみですが、原作者プロットによるオリジナルストーリーであるというそちらもとても楽しみですね!でわでわ。
2012.07.04 05:54 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">名前を入れてくださいさん"
>いつも楽しく読ませてもらっています(^^)
ありがとうございます!
「もす!」は読者の支えを原動力に動いています。

第11.5話は知ってますよ~。
配信のタイミング的に個別に感想を書けるかどうかが微妙なので、あまり触れていません。アニプレッションの方ではガツガツ触れています。
『氷菓』でまさかの水着回、楽しみにしたいですね。
2012.07.04 14:30 | URL | #- [edit]
名無しさん "じろう"
8話の終わり近く(文庫版の原作だと72ページの2行目)、古典部のメンバーをタロットのシンボルに例える話が出てくる所で、千反田が折木を「..星がいい..」と評しています。
でも、折木はそのことを覚えていなかったので、そこに辿りついていません。
wikipediaでタロットカードの星の項には
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F_(%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88)
>正位置の意味
>希望、ひらめき、願いが叶う。
>逆位置の意味
>失望、無気力、高望み。
と書いてあり、千反田は折木を正しく捉えています。

さて、自分は、今回の話で、千反田って優しいなと思いました。

この折木にとって微妙な問題を急かす事なく見守って、折木自身が本郷の真意に近い結論を自ら言い出すまで待っています。
人一倍好奇心旺盛な千反田が節度を持って急かせずにいるわけです。それが最後の会話シーンの冒頭に態度で表れています。

「ひとの亡くなる話は嫌い」とは、もちろん叔父の関谷純が(戸籍上ですが)亡くなったこととも関係していますけど、元々優しい性格なのでしょう。

だからラストのアニメオリジナルの台詞「お前らしいな」とは「千反田は優しいな」という感謝の言葉ともとれます。
その後の千反田の微笑みは良いですね。

今回のアニメでの改変は良かったと思います。
2012.07.05 02:00 | URL | #- [edit]
名無しさん "じろう"
それから、ラストの会話シーン。
折木と千反田の位置が通常とは逆転してますね。
これについて、触れないなんて、神酒原さんらしくないですよ。
2012.07.05 02:37 | URL | #- [edit]
名無しさん "じろう"
本郷の真意はまだ、不明なのですが、それに至るヒントは原作には示されています。
文庫版ですと36ページの11行目です。
>あの子があの子にホの字で...
です。
それと、劇なのに「本名」で出ていること。

そして、これからは自分の妄想です。
おそらく、本郷は鴻巣とも親しかった。なぜなら、同じ気弱な子だったから。

鴻巣に打ち明けられた秘めた思いを本郷は映画の形で演技ということでかなえてあげたかったのではないかと
つまり映画の形を借りた告白だったのではないかと
2012.07.05 06:57 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">じろうさん"
ハンネはじろうでよいですか?
たぶん名前書くところ間違えてると思うのですが。

>人一倍好奇心旺盛な千反田が節度を持って急かせずにいるわけです。
この解釈はだいぶ深読みしている感がありますが、そうだろうとは思えます。

>もちろん叔父の関谷純が(戸籍上ですが)亡くなったこととも関係していますけど
せっかくのところ腰を折って悪いのですが、千反田はもうだいぶ前からミステリーを読まなくなっているので、関谷純の死とはあまり関係ないかと……

一連のアニメ改変シーンはよかったですね。千反田の優しさがにじみ出るシーンでした。

>折木と千反田の位置が通常とは逆転してますね。
上手下手の配置については、それがバッチリ決まって意味を見出せる時にしか取り上げていません。
折木が上手にいることに、今回はそれほど意味があるとは思えませんでした。それと、通常とは言われますが、あの位置に千反田が座っていることはままありますよ。

本郷の脚本について。

>つまり映画の形を借りた告白だったのではないかと
面白い考えですが、これは違うかな。なぜなら、映画内の鴻巣は海藤を傷つけており、「演技で叶えてあげた」というには少し殺伐すぎます。

>それと、劇なのに「本名」で出ていること。
これは、うーん、特別な意味ももしかしたらあったかもですが、単純に分かりやすさを優先しただけかと僕は思っています。学内で上映するとなると、それぞれの役者はそれぞれ他クラスにも友達などがいるでしょうから、役名をつけるよりは本名でやる方が圧倒的に分かりやすいです。じろうさんは原作を読んでいるようですから、海藤がそこそこの有名人であることが分かるはずです。

>おそらく、本郷は鴻巣とも親しかった。なぜなら、同じ気弱な子だったから。
なんだか反論ばかりですみません。
本郷と鴻巣が親しかっただろうことは同意ですが、気弱同士だから仲がいい、とは少し暴論かなぁと。そもそも鴻巣が気弱だというところから疑問。彼女に関する描写は「大人しい」だけでしたし、それに登山部所属ということをかんがみると、気弱というよりはむしろメンタル強そうです。

でも、演技とはいえクラスメイトを傷つける、そして登山部所属と知っているとはいえロープアクションを頼む、という予定があったことを考えれば、仲がよかったのだろうとは思えます。気弱な本郷は、仲のいい人にしかこういうことを頼めなかったでしょうから。これを考えると、鴻巣に「がんばれ」と言っていたのは大ヒントだったのかもしれませんね。
2012.07.05 09:48 | URL | #- [edit]
rainywoods2001 "思いやるという推理"
氷菓、の面白さを ぐっとふくらましてくれる評論、
楽しく読まさせてもらってます。
古典部シリーズは、推理する」というミステリーの核にある行為の意味を考えさせてくれる作品です。「愚者のエンドロール」篇はとくに。謎解きだけじゃだめ、最終的には思いやりこそ、推理の華であるべきなんでしょう。逆からいうと、人は他人の心を推量することで社会生活をおくってる、ミステリーでいう推理とは ほんのその一部分なんだな、とか、ホータロー君とともに はじめて考えさせられましたですね。
古典部シリーズが 単なるミステリーじゃない,豊かさをもった群像劇であるわけは そんなところにあるんだなと思います。
2012.07.05 22:51 | URL | #Pl/M8gBc [edit]
神酒原(みきはら) ">rainywoods2001さん"
>楽しく読まさせてもらってます。
おっ、ありがとうございます。

>謎解きだけじゃだめ、最終的には思いやりこそ、推理の華であるべきなんでしょう。
今回の推理は、「未完成の映画の結末を推理しろ」という、折木が言うところの文章問題でしたから、特に強調されていましたね。一般的な殺人ミステリー(映画内ではなく、実際に起こっている)であれば、探偵は推理に「人の心」を当然のように組み込むのでしょうが、今回は人の心を推し量らなければならない、という段階に到達するのが難しいフィールドでした。最初から本郷の心に関心を向けていた千反田が改めてすごいと思えます。
2012.07.06 00:07 | URL | #- [edit]
名前を入れてください ""
先日、「クドリャフカの順番がとっても楽しみです!w 」
とコメントしたものです!また来ました!

感想ブログや掲示板等でかなりいろいろな意見がかわされているように感じます。私自身も原作を3回ほど、アニメを5回ほどくらいしか(?)見ていないのでまだまだ解釈が不十分だと思うのですが、みきはらさんにお聞きしたいことがあってきました!

いろいろな意見を見て回った結果、私もみきはらさんの意見に賛成で、入須は本郷を守るために動いたと思います。
「自己満足の世界は許されるべき」
そうです。そうでした。(入須のこころからの言葉だと仮定するとして)この発言がしっかり意味をもつためには本郷の自己満足(ちょっと解釈おかしいでしょうか?)も入須はしっかり受け止めて映像作品に昇華させるべきなんですよね。だから脚本がおそまつでもそれは問題ないわけです。
でもF組の撮影班の暴走で先が続けられなくなった。
うんうん。ほーたろーの妄想はやはり正しいんじゃないかと思います。脚本を守るためではなく本郷を守るため。賛成です。だって入須がほうたろの指摘に対して「さっきから違うとは言っていない」って言ってますものね。

ただですね、反論される方の気持ちもわかる気がするんです。
ひとつは氷菓→愚者の流れで読者や視聴者の中に植え付けられた折木供恵の万能感です。読者の中には「あの供恵が間違ってるわけがない」という固定観念があるんですよねきっと。では今回の場合、みきはらさん案で考えた時に最後の供恵の指摘にはどういう意味があるのだろう?と考えてしまいます。あえて供恵は間違った指摘をしているのでしょうか?うーん。私自身も供恵が間違えるはずがないという考えを拭いきれていないようです。ほーたろが供恵をすこし超えた?うおお…書きながら混乱してきました。。

アニプレッションの記事も見ました!非常に読み応えがありましたよ。
ほーたろの勝利には大賛成です。
冷めた表情で「ヒントはなんだった」発言とか負けを認めたようなものです。
言い訳をしない姿は立派ですけど、入須はあそこで一言も謝っていないんですよね。(こいつ…供恵の指摘どおり申し訳ないと思ってないな…!)
入須の性格であれば潔く謝りそうなもんだなーとおもったんですが、あの不躾な態度!あれは私には敗者の姿であり、言い訳のできない追い詰められた状況で虚勢を張る人間に見えました。ほーたろの剣幕に押されて男の人怖い!ってな具合に実は内心びくびくしていたとしたら…やばいですね。まやか派から女帝派に寝返りそうです(ぇー

やはり完全にほーたろをみくびってましたよね。完璧に推理してしまって本郷の真意にたどり着いてしまったらどうするつもりだったんでしょう。それじゃ計画はまったくもって進展しません。まあ、まんまと罠にハマったほーたろが番人の死角をドヤ顔で作りあげてしまった時点で入須の勝利とも言えるのでしょうけどね。。ここはひきわけということでどうでしょうか(笑)

だらだらと駄文をすみません。
ただ、供恵の発言だけはどうしてもなにか引っかかります。。
まだまだ私は女帝のことや供恵のことを理解できていないのでしょうか……

最後にですが!今月12日に発売される野性時代に古典部の新作が掲載されますね!ぜひみきはらさんの感想を読みたいですがアニメじゃないからだめでしょうか?(笑)ではでは!
2012.07.07 00:07 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">名前を入れてくださいさん"
またいらっしゃい!

>私自身も原作を3回ほど、アニメを5回ほどくらいしか(?)見ていないのでまだまだ解釈が不十分だと思うのですが
それ僕より多いですw
原作は1回、アニメは各話3回くらいです。

>入須はしっかり受け止めて映像作品に昇華させるべきなんですよね。
これは、少し順番が違うかな?
入須がこの件に介入したのは現場のアドリブにより撮影が不可能になったあとなので、入須にそのような義務はありません。
入須の最終目的は映画が完成すること、そのためには本郷脚本を続行する手が当然ありました。撮影班に録り直しを命じればいいわけですから。しかしそうすると本郷の立場が以下略、つまりは本郷を守るために計画を練ったのだ、ということですね。

>読者や視聴者の中に植え付けられた折木供恵の万能感です。
これについてですが、確かに万能感があることで認識の妨げになっているような気はしています。アニプレッションの記事にこれについても書くつもりでしたが、すっかり忘れていましたw
ただ、チャットのシーンを考える際に、視聴者は「情報の少なさ」に目を向けるべきだと僕は思うのです。供恵の出番はびっくりするほど少ない、そんな中で、イメージのまま彼女を捉えていいものだろうか、と。そうすると、胡散臭さが先行すると思うのです。って、これは僕の感想ですけどね。

その上で、これについては、アニプレッションの方についたコメントの方を是非参照して欲しいと思います。通りすがりAさんという方が、供恵についての意見を書いて下さっています。
供恵については描写が少なすぎる上に、僕は供恵に注目した上での視聴はしていないので、供恵の発言についての真偽には答えかねます。
ただ、可能性の1つとして挙げられるものとしては、「供恵も人の子」という考え方。折木が本郷の気持ちにまで手が回らなかったように、入須が折木の力量を見誤ったように、供恵も入須を見誤ったのではないか、という。冷静に考えて、よく知った仲であろうとは言え、チャットで会話するだけの地球の反対側の人のことをズバリ指摘できるってのもおかしな話ですし。

>アニプレッションの記事も見ました!非常に読み応えがありましたよ。
ありがとうございます!

>言い訳をしない姿は立派ですけど、入須はあそこで一言も謝っていないんですよね。
ええと、たぶん、入須は負けを認めたというよりは、相手の勝ちを尊重したんじゃないかな。
僕の考えだと、もしあそこで入須が折木を騙していたことを素直に謝り、頭を下げていたら、折木は怒りの向ける先がなくなってしまうと思うのです。入須が完璧すぎて。相手を糾弾したところ、素直に謝られては、人間毒が抜けてしまうというもの。入須がそこまで完璧を貫けば、それこそ折木の一人負けになってしまいます。
だから入須は、折木に怒る余地を与えたのではないかな、と思います。人間、怒りたいのに怒れない時が一番辛い。入須は折木の勝ちを認めたから、折木の怒りをそのまま受け止めた。入須を敗者として考えたら、むしろ潔い態度だったのではないかと。

>ほーたろの剣幕に押されて男の人怖い!ってな具合に実は内心びくびくしていたとしたら…やばいですね。
まず違うだろうけど、もしそうだとしたらちょっとガチなレベルでやばいねw

>やはり完全にほーたろをみくびってましたよね。
その通りだと思いますが、「みくびる」というのは少し過剰表現かな。折木の推理能力を計りきれていなかった、というのはありますが。
もし折木がさっさと本郷案に辿り着いていたなら、それはそれでどうにかなったかもしれません。折木は図らずも2年F組の問題を暴いてしまったということで、傍観者ではいられなくなってしまうわけで、今度は直接脚本作りを頼まれたのでは。普段の折木なら断りますが、折木は無責任というわけではないですから、結果的に入れ込んでしまった件は「やるべきこと」として取り掛かると思います。
まぁそうなると、入須がさらなる悪役になってしまうのですけどw こうなると、『万人の死角』は無事制作されてクラスは安泰、折木は才能を自覚、でも入須だけ泥被り、と入須の1人負けになってしまうなぁ。

>ぜひみきはらさんの感想を読みたいですが
すみませんが、どのジャンルだろうと、雑誌はほとんど買わないのです(汗)
『ふたりの距離の概算』もまだ読んでいませんで。
単行本などであれば感想を書くこともあるのですが、それも気まぐれです。
2012.07.07 16:14 | URL | #- [edit]
tara ""
本郷脚本は面白そうですよね(観る側が「ミステリー」として身構えなければ…という留保付きで^^;)
役者の演技が棒でないバージョンで観てみたいですw

ラストの改変で後味がソフトになったという点は同感です(「ほうたる」が見れなかったのは残念でしたがw)
あとは1カットでも本郷×江波が見れれば一層ほっこりできて文句無しでしたが、そこまでは望み過ぎでしょうか…(^^;)

入須先輩の真意についてですが、彼女の中で「本郷(ひいてはクラスの和)を守ること>映画の出来」だったのは間違いないでしょうね。
自分も“供恵最強説”論者なので「そもそも脚本がつまんなかったのが…」という発言(しかも言い逃げw)にも何か意図が…とも考えましたが、↑のコメントで神酒原さんが言及されてる通り「供恵も人の子」という理解に今は落ち着いています(^^;)
性格的には結構いい加減なところがありそうな姉上ですし、入須先輩への発言も軽口の類だったのかなとw

あと、以前のコメントで思わせぶりなことを書いてしまった「手掛かりの見せ方」の件ですが、具体的に言うと第9話で議事録がチラッとしか映らなかった点です。
本郷メモのクローズアップはあれくらいで十分だった(前提知識を必要とするヒントですし)と思いますが、議事録の方は重要な手掛かりなのに見せ方が控えめ過ぎるなぁ…と(^^;)
文集「氷菓」の表紙絵の件と似たような話になってしまいますが、議事録の「無効票1」を視聴者の脳裏にとどめておいた方が本郷の本意が明らかになった時のカタルシスは増したように思いますし、原作を読んだ時に感じたそれをアニメでも表現して欲しかったというのが個人的な感想でした。
(その点を差し引いても、今回の解決編には言うまでもなく満足しております^^)

>クドリャフカの順番編
「待ちに待った」という表現がピッタリですv
楽しみなシーンが多過ぎてテンション上がりまくり…

おっと、その前に11.5話ですね(^^)
2012.07.07 17:41 | URL | #0I.hwxmE [edit]
名前を入れてください ""
>みきはらさん

うーん。やっぱりみきはらさんに聞いてよかった!
どれも納得させられる意見ばかりです。
勝ちを尊重した…なるほど。。
私は気に入らないことがあると一方的に相手を糾弾してしまうタイプなのでそういう物の見方があるとは目から鱗でした。。

なんだか自分の読解力に底が見えた気がして
ほうたろを見るさとしのような気分ですよ……( ;∀;)
クド編以降も楽しみにしていますよ!ではでは!
2012.07.07 18:30 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">taraさん"
>(観る側が「ミステリー」として身構えなければ…という留保付きで^^;)
まぁでも、原作読んでるtaraさんなら分かると思うのですが、ミステリーとして身構えて見る人はそうそういないんじゃないですかね。中城は一般人ポジションとしては秀逸なキャラでしたw

>あとは1カットでも本郷×江波が見れれば一層ほっこりできて文句無しでしたが、そこまでは望み過ぎでしょうか…(^^;)
原作はあくまで「苦味」が売りだからなぁ。千反田の想像のシーンで病床に臥す本郷の隣に立っている江波、がありましたが、これが精いっぱいなんじゃないでしょうか。確かに、すごく見てみたいですけどね。だから僕は記事でちょっと想像してみましたw

>↑のコメントで神酒原さんが言及されてる通り「供恵も人の子」という理解に今は落ち着いています(^^;)
あらw
この意見はあくまで推論にすぎないのですけどね。「供恵も人の子」で説明はできますが、「供恵も人の子」を証明できる描写が作中にはない、という。
アニプレッションの方で軽く仄めかしましたが、たぶん米澤穂信はそこまで厳密に考えて書いたのではないんじゃないかなぁと思ってます。だから恐らく、この点に関して合理的な答えは出ませんw 視聴者それぞれが「こういうことだったのかなぁ」と想像するにとどめるべきかな。
軽口の類、ってのは、かなりあり得ますね。入須についてズバリ指摘した、というよりはからかったような感じがしましたし。

>具体的に言うと第9話で議事録がチラッとしか映らなかった点です。
ああ、それは確かに。映った時間が短かった上に、左側から覗き込むカメラでしたしね。
でもたぶん、デジタル時代であるのとインターネット時代であることを考慮しての優先順位だったんじゃないかなぁ。ビデオテープ時代のような録画を一時停止した時のブレが今はないですし、インターネット時代だから、分からないことはすぐに調べられます。キャプを取ったり書き出したりしている物好きは必ずいますから(僕もだけどw)、議事録の内容を見たいと思えばいくらでも見られる。
アニメを「時間経過が作り手に操作されている媒体」である、という固定観念から解き放つなら、議事録をきっちり映すという地味すぎる映像を見せるよりは、それを見て眉をひそめている千反田を映す方を選んだ、とか。
前も言った通り、第9話は尺がカツカツでしたでしょうしね。
まぁでも、もったいないというのはあるよね。「あれはそういうことだったのか!」感を大切にするなら。

>楽しみなシーンが多過ぎてテンション上がりまくり…
あのシーンこのシーン、どれもこれも早く見たいですねー。
2012.07.09 17:10 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">名前を入れてくださいさん"
いえいえ、参考になったのなら幸いです。

>なんだか自分の読解力に底が見えた気がして
いやいや、卑下なさらずに。折木みたいに「運がよかっただけ」とは言いませんが、僕はアニメの感想を4年も書き続けていますので、経験から読解力が身についただけなのです。努力の成果。ブログ始めたころなんて、僕の読解力は屁みたいなものでした。
人にはそれぞれ得意分野があるということです。

>クド編以降も楽しみにしていますよ!
ありがとうございます!
幻滅されないように頑張りますw
2012.07.09 17:15 | URL | #- [edit]
神山高校OB "いまさらですが"
はじめまして。
私は小説から入り、アニメも楽しめた派です。
原作未読者のアニメレビューは女帝黒幕説が大勢のようですが、原作のアバンタイトル冒頭の入須と本郷のチャット内容を読めば、本郷が殺人事件としての脚本の続きがどうしても書けず、入須が解決に乗り出した。つまり、入須の説明の自身に関する部分は真実であると分かります。
アニメでは携帯のメールに変更されていて、分かりにくくなっているので、ラストに入須のリアクションが付け加えてあるのでは?
例の供恵の一文は、何事にも完璧な入須に対して、からかった程度のことではないでしょうか。
ちなみに私が古典部シリーズに接したきっかけは、私の母校が神山高校のモデルであることを知ったからで、私の立ち位置は、京アニファンでも米澤穂信作品ファンでもなく、古典部ファンといったところです。
京アニよりのレビューのなかでは、神酒原さんとTBにはありませんが「てりぃ」さんという方のレビューが双璧ではないかと思います。
2012.09.25 21:18 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">神山高校OBさん"
コメレスが大変遅れました。申し訳ありません。

>例の供恵の一文は、何事にも完璧な入須に対して、からかった程度のことではないでしょうか。
OBさんは、アニプレッションの記事のコメント欄はご覧になったでしょうか?
長いので無理に読む必要はないのですが、似たような意見をいただいて、おおなるほどと思っていたところでした。描写が断定的ではなくさらっと流されたものであるということは、そこにそれほど大きな意味はなく、それこそからかった程度のことだった……と考えるのは自然ですね。

>私の立ち位置は、京アニファンでも米澤穂信作品ファンでもなく、古典部ファンといったところです。
これは面白い入り方ですね。アニプレッションの方では、現役神山高校生からコメントをいただきましたが(ネットなので本当かどうかは分からないですけどね)、都道府県ばかりでなく母校まで一致すると思い入れも深くなりそうです。

>神酒原さんとTBにはありませんが「てりぃ」さんという方のレビューが双璧ではないかと思います。
Old Dancer's Blogの方でしょうか?
知らなかったので行ってみると記事がえらく長かったので、今度機会があった時に読んでみようと思います。
2012.10.07 03:01 | URL | #- [edit]
名前を入れてください ""
作者ブログの作品紹介の中に
『[–œ篏“]錯綜した状況のうちに謎が潜むとすれば、ミステリーの中にミステリーの種が潜んでいるとしても、少しも不思議ではないでしょう。[/–œ篏“]』
という文があります。

これを踏まえて、作品全体を「ミステリーパートすらトリックの手掛かりとした叙述トリックの本格ミステリー」と捉えた場合、「奉太郎が早々に否定した、タロットの意味での「女帝」こそが入須の真実の人物像である」と言えるようにように思うのですが、いかがでしょうか。
2012.10.08 21:43 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">名前を入れてくださいさん"
女帝
母性愛 豊饒な心 感性 収穫 女性的豊かさ 成熟した女性

どういう叙述トリックなのか、というのを説明してもらえないとどうとも言えませんが、折木の言った通り、これを見た限りではタロットの女帝こそ入須の真の人物像と言うにはあり得なさすぎると思うのです。そもそも原作では「入須の女帝というあだ名はタロットから取ったものではない」ということが名言されていますので、よほど「母性愛」とか「豊饒な心」とかが物語的なキーになっていなければ、トリックとして用意する意義が薄すぎるのではないでしょうか。
2012.10.10 23:53 | URL | #- [edit]
名無野カントリークラブ ""
10/8のコメントを書いた者です。

あくまで表現手法にのみ焦点を置いた考察なので、叙述トリックが存在すると断言するには足りない部分があるのは承知していますが、構成だけを見れば仮説を提起するだけの要件は揃っているのです。

まず始めに、原作者はミステリー作家であるという大前提に立ってストーリーを見ると、起承転結の結に当たるはずの部分で何故か、入須という人物が含みを持たせた言動をし、その真意を明らかにすることなく終了するという、言わばこれ自体が作者から読者・視聴者に宛てられたミステリーとなっているかのような構成で締めくくられています。
では、そのミステリーを解く手掛かりは無いかとストーリーを見渡すと、偶然とは思えないような点が有るのです。

具体的にいくつか挙げると

・終盤の入須のチャットシーンは、ストーリーの進行上は仮に無くても支障は無いはずの場面。ここで、古典部シリーズにおいて唯一「作者の視点」を持って行動していると言える供恵が入須を翻弄する様は、「作者が登場人物を駒の如く描く」という王道的な本格ミステリーの形式の存在を示唆しているように見える。
・奉太郎(主人公)が間違いを犯す(=絶対ではない)ということが描かれ、また、「探偵役ではない」ということが作中で必要以上に強調して表現されている。
・出来上がった映画の結末が、カメラマンを犯人とした叙述トリックとなっていたこと。これを「視点」という観点で捉えると、まさに奉太郎の役柄と一致する。

といったところです。

以上を踏まえると、主人公である奉太郎を「信頼できない語り手」とした、まさに万人の死角を突いた叙述トリックが存在しているとも言えるのではないでしょうか。


※供恵の設定について異議があるかもしれませんが、アニメ版でとうとう「目」が描写されなかったのは、つまりはそういうことなのだと私は確信しています。
2012.10.12 00:52 | URL | #JunMCoKQ [edit]
神酒原(みきはら) ">名無野カントリークラブさん"
>あくまで表現手法にのみ焦点を置いた考察なので
まさにこの部分ですね。カントリークラブさんのおっしゃる仮説については、なるほどと思っています。僕がミステリに詳しくないので具体的なイメージは難しいですが、そういう叙述トリックが存在しうるということは理解できます。
が、そこでなぜ「入須の人物像=タロットの女帝」となるのかが、つながらないのです。カントリークラブさんの考察はまさに表現手法にのみ焦点を当てたもの、実際の表現にまでは言及していない。
ここから「入須の人物像=タロットの女帝」という仮説まで持っていくにはもうひと段落アプローチが必要だと思うのです。なぜなら、というのは、前のコメレスでも書いた通り「実際に入須はタロットの女帝なのかというとまったくそうは見えない」からです。
2012.10.12 22:35 | URL | #- [edit]
名無野カントリークラブ ">神酒原さん"
「入須は本郷を守ろうとした」という点について触れられていたことから、私と近い考えを持っていると勝手に思っていたもので、話が噛み合わないのは少々意外でした。
それでは、話に沿った上での論証をしたいと思います。

まず始めに、入須という人物を知る上で何を判断材料とすればよいのでしょうか。奉太郎の視点で描かれる姿からでしょうか。
確かに物語の中から得られる情報の大半はそこからなので、普通に考えればそれが妥当なのかもしれません。しかしよく考えてみて下さい。奉太郎が入須と出会うのは今回が初めてであり、しかも、物語の裏で流れる時間との比較で言えば、奉太郎が入須と接したのはほんの僅かのことでしかないのです。
果たしてこれが判断材料として適切であるのか、私は大いに疑問に思います。もし奉太郎が先入観や偏見を持っていたならば、その姿は大きく歪められてしまうこととなるでしょう。

では、他に何か材料は無いかと見渡すと、奉太郎よりは入須のことをよく理解していると確実に言い切れる人物がいます。

まずは、2年F組の生徒たち。
直接のやり取りは描写されていないものの、もし入須が「人の心を考えない支配者」だとすると、それにしては生徒たちは自由気ままにのびのびと行動しており、若干不自然に映ります。それを踏まえて他の可能性を考えると、入須をその地位たらしめるものは周囲からの「信頼」ではないかと私は思うのです。
本来、クラス制作に第三者を入れるということは大変な暴挙と言っても過言ではなく、大きな反発を招くリスクを伴います。しかしながら、そういった様子は描写されていない。このような関係を成立させるものは、強い「信頼」をおいて他に無いと言えるのではないでしょうか。
ただし、これだけではまだまだ足りない。

そこで、次に注目するのは本郷です。
本郷と入須のやり取りで見られるのは、本郷の入須に対する揺るぎない「信頼」、入須の本郷に対する「心遣い」であり、そこに嘘偽りがあるようにはとても見えません。

そして最後に、おそらく作中の登場人物で最も入須のことをよく理解しているだろう重要人物が1人います。それは千代田です。
千代田は作中で「デリカシーは持ち合わせた人物」であることが描かれていました。もし千代田が入須のことを「人の心を考えない支配者」と考えていたら、警戒すべき要注意人物と考えていたならば、果たして今回の一件に古典部のメンバーを巻き込んでいたでしょうか。もしそう考えていたのならば、他人を巻き込まないよう配慮していただろうと私は思うのです。
しかし実際は違った。千代田は古典部メンバーを巻き込んで積極的に協力しました。この行動原理は、千代田が入須のことを「信頼」できる先輩と考えており、その先輩たってのお願いということで快く協力したと見るのが妥当ではないでしょうか。

以上の状況証拠と先に書いた叙述トリックを踏まえ、
「周囲から寄せられる信頼を受け止めそれに応えるだけの『包容力』(≒母性)を持ち、また、優れた統率力で組織を『繁栄』(≒豊穣)に導く、まさにタロットの『女帝』と例えるに相応しい人物」
これが入須の真の人物像として導き出した、私の結論です。

最後に全くの余談になりますが、タロットにおける「愚者」というのは、「矛盾するような内容の両立」という要素を持った特別な存在のカードであることを記しておきます。
2012.10.13 20:51 | URL | #JunMCoKQ [edit]
神酒原(みきはら) ">名無野カントリークラブさん"
>私と近い考えを持っていると勝手に思っていたもので、話が噛み合わないのは少々意外でした。
たぶん近いのだろうなということは僕も感じていましたが、単純にこの話数はだいぶ前のことであり、またここのコメント欄でもアニプレッションのコメント欄でも散々論を戦わせたあとなので、この件の是非についてはもうあまり興味がなかったというのが本当のところです。燃え尽きた、と言った方が近いかもしれません。
しかし「あ、そうですね」と無下にするのは僕も本意じゃないので、せめて論理的に話を運ぼう、と思ったのです。

カントリークラブさんの説明は、なるほど説得力があります。「折木視点の話なのだから折木から得られる情報が大事」というのは基本的には揺るがないところのはずですが、そこに「折木の見方が間違っている」という叙述トリックがあるとすれば情報の見方も逆転する。そこで周りの人間からの評価から入須像を組み立てていくのは、僕にはない考え方でした。

>「周囲から寄せられる信頼を受け止めそれに応えるだけの『包容力』(≒母性)を持ち、また、優れた統率力で組織を『繁栄』(≒豊穣)に導く、まさにタロットの『女帝』と例えるに相応しい人物」
ただこの結論の部分、「おお!」と納得するには少し弱いかなと感じました。あくまで僕の主観です。現在の僕は最初に書いた通りこの件に関しては燃え尽きており、また、タロットについて詳しく知らないがゆえに言葉の上っ面の意味だけで性質を特定するにはイメージが湧かないところもあります。具体的に言うと、「包容力」と「母性」は確かにセミイコールですが、タロットの女帝においてもセミイコールとなり得るのか、を判断するための知識が僕にはない。

とはいえ、入須には包容力があり組織を繁栄に導く力がある、という点に関しては文句なく同意です。繁栄については言わずもがな、包容力についても、僕は「優しさから本郷を助けたのだ」と思っていますから。
2012.10.15 00:18 | URL | #- [edit]
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