ソードアート・オンライン 第2話「ビーター」 感想!
お手本のような第1話のあとは、やはりお手本のような第2話。
段階的に盛り上げる
ドッグデイズに足りないのはこれだっ!(オイ
いやはや、SOAがかなりの人気作だというのはよく聞くところですが、本気で面白すぎてやばいですねこれは。
このアニメに今出会えていることが、本当に幸せでならないと感じます。
第1話では、丁寧に世界観を描写し、主人公たちがやらなければならないことを明確に提示する。バトル描写はあくまでさわりだけ。
そして第2話で、最初の山場を持ってくる。しかもただバトルするだけではなく、人間模様もしっかりフォロー。
やろうと思ってもなかなかできる構成じゃないです。
よい原作と、よいアニメスタッフが集まった結果でしょう。先行試写会ではこの第2話までが公開されたんでしたっけ? 2話まとめて1話という感じではありますが、放送で1時間にしなかったのは逆に正解なんじゃないでしょうか。フェイズトゥフェイズ、一気にすべてを見せるのではなく、段階的に盛り上げていく。いやぁ素晴らしいです。
ビーター
ビーターとは、また面白い二つ名をつけられたものだ。
どういう意図で、周りはビーターなんて言ったんだろう?
キリトがチートプレイヤーであるところから「チーター」、そこから「ビーター」に発展したようですが、うーん、「βのチーターだからビーターだ!」って言ってたような。駄洒落……にもなっていないようなw
そういや、作者はアクセル・ワールドと同じ川原礫でしたね。英語名詞のつけ方には期待しない方がいいか。
僕なんかだと、ビーターと聞くと『ハリー・ポッター』を思い出すところです。作中オリジナルゲームのクィディッチにおいて、ビーターというポジションがありますね。選手を箒の上から叩き落とそうとするボール「ブラッジャー」を、棍棒を使って打ち返し味方選手を守ったり相手選手を攻撃したりするポジション。
スペルはbeaterかな? beatorかもしれない。ともかく、「打つ」だとか「打ち砕く」という意味のbeatという動詞から来ていますね。ビートを刻む、のビートもこれです。The Beatlesのバンド名は、このbeatと昆虫のbeetleを組み合わせた造語、だというのは非常に有名な話。
というわけで、サブタイでビーターと見た時、僕はこっちの意味なのかなと思ってました。
かっこよく対訳をつけるなら、「打ち砕く者」でしょうか。
作者はもしかしたら、こっちの意味でつけたかったのかもしれません。少なくとも、βのチーターだからビーター、よりは遥かに説得力があるw
でもキリトのどこが打ち砕く者なのかと聞かれると、微妙だなぁ。
この辺はやはり、あまり考えない方がいいか。
そのキリトは、どうもあえて悪役を引き受けた感じがしますね。
あそこで弁明してしまったら、ディアベルの想いが無駄になると思ったのでしょうか。
確かに、みんな再びβテスターに対して不信感を募らせたところでしたから、キリトが「俺はあいつらより強い」ということをせいぜい偉そうに言って見せれば、みんなの怒りはキリトへと集中し、βテスターへの不信感はなくなりそうです。ちょっとルルーシュっぽい方法。なるほど考えたものですね。
ソロプレイでは限界がある、と言いながらいい感じのコンビプレイができたアスナをパーティ解除してしまったキリト。悪役は俺一人でいい、ということか。これは自己犠牲や欺瞞とは少し違って、確かにディアベルの想いを引き継いでいますから、かっこいいです。
戦利品の黒マントを着る演出が、地味だけど効果的。
ヒロイン・アスナとはこれっきり、ってことはあり得ないでしょうから、第2層で再び会うことになるのでしょう。
どのようなストーリーが展開されるのか、すごく楽しみ。
最高にかっこいいバトルシーン
バトルアニメで重要なのはもちろんバトルシーン。
伊藤智彦の絵作りがかっこよすぎてやばい!
僕は監督の伊藤智彦のことを、「画面の中にキャラをどう配置すれば効果的に見えるか」という技術に長けていると評していますが、バトルアニメでも遺憾なく発揮されますね!
今回は、キリトが敵の姿勢を崩したあとにスイッチしてアスナがトドメを刺す、という基本戦術が取られましたが、このスイッチがいい!
伊藤智彦は、基本的に近景を好まないんですよね。キャラにぐんと近寄ったカメラが極端に少ない。
ではどういうカットが多いのかというと、キャラが画面にすっぽり収まっているカットが多いです。
今回は絵コンテが監督の他にもう1人いましたが、きっちり演出方針を統一しているのでしょう、全編に渡ってこの「若干カメラが遠い」カットがたくさんありました。
これが、スイッチによく映える!
画面にキリトとアスナが綺麗に収まる構図になっていますから、スイッチしている様子がよく分かります。
しかも、最後にボスを圧倒するシーンは特にやばかった! カメラ位置を前後に交互に置くことで臨場感を演出、やはりカメラ位置が少し引いているのでキリトとアスナが一緒に映っていてスイッチの様子がよく分かり、そして最後にキリトがボスを切り裂くところではタメも存分に利用して、他のカットよりさらに少し引いたカットで「勝負の結果」を効果的に描写。かっこよすぎる!
ディアベルが陣頭指揮を取っての集団戦もよかったし、今後もバトル描写は大いに期待できそうです。まぁ、集団戦は敵味方の配置がもう少し明確にされているとなおよかったんだけどねw
つぶやき
秋アニメ情報もいろいろ出てるけど、一番楽しみなのは『中二病でも恋がしたい!』だなんて、僕は相変わらずの京アニ信者です。


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