アクセル・ワールド 第24話(最終回)「Reincarnation;再生」 感想!
決着。
vs能美、終結
小原正和監督の絵コンテの下、最高のクオリティで描かれた決着は手に汗握りました!
改めて、アクセル・ワールドの作劇の上手さを実感します。
長きに渡る能美との戦い、その最終戦が前回から始まったわけですが、勝負の駆け引きというやつは実は前回の時点で終わっていたのですよね。
もっと言うと、バトル作品というのは自分が有利になったり相手が有利になったりを繰り返す場合が多いですが、これも前回の時点で終わっていたわけです。
では今回なにをするのかというと、あとは決着。ブラック・ロータスが駆け付けてこちらに傾いた流れをそのままに、ダスク・テイカーを撃破するだけ。
でもそこで一瞬で終わってしまってもつまらない。
ということでライム・ベルですよ。彼女の使い方が上手い!
彼女がシトロン・コールを使うことによって、ハルたち同様、視聴者も驚愕してしまうわけです。なんでだよチユー!
しかし彼女の行動は、クロウの翼を取り戻すためのもので。形勢がテイカーの方に逆転したように見せて、実はまったくそんなことはなかったという、視聴者騙しの非常に上手い作劇でした。見事に騙された僕は「チユ最高ー!かっこいいー!可愛いー!」と大騒ぎしてしまいましたw
前々回、僕は
「いろいろ書きながら考えてたら、チユのやりたいことが見えてきたぞ……
キーは脱いだシーン。
これが当たってたら思わぬネタバレになりかねないので黙っておこう。
とりあえず、脱衣チユが大変エロ可愛かったということで(ぇー」
と、大口叩いてみたのですが、この予想、見事に外れていましたw
え? どんな予想だったかって? それは恥ずかしくて言えんよ。僕が考えているよりチユは強い女だったってことさ。
どちらかというと、第15話の時に書いた
「なんとなく、クロウの羽をどう取り戻すかというのが見えました。結構自信ある予想だけど、ネタバレになりかねないので書かないでおこう。」
の方が当たってました。ベルの能力を使って取り戻すんだろうなぁって。彼女の能力が回復ではなく時間遡行なのは、見ていればある程度は予想がつくことでしたから。と言ってもまぁ、僕はそんな目ざとい方ではないので、我が盟友ブロガーの月詠さん(刹那的虹色世界)の、「もしかしてチユの能力って……」みたいな仄めかしを見て思い至ったのですけどねw
巻き戻せる時間を延ばすために、能美の下についてレベルをがんがん上げていたチユ。支配したと思っていた手駒に実は利用されていただけの能美、という図は、なんだか滑稽で笑えてきます。これが他人を信じず、人のものを奪うことでしかブレイン・バーストを生きられなかった人間の末路か。
チユのおかげで形勢が大逆転したあとの追い込みは、それはそれは燃えました!
作画がすごいのはもちろん、引きのカットや激しいカメラワークを惜しげもなく使い、エフェクトも大量に盛り込んだ勢いのよさは格別。このテイカー撃破は本当に気持ちがよかった!
敗戦が確定して、醜く命乞いをする能美を見てるとなんだか複雑な気持ちになりました。
酷いことばかりしてきたやつだけど、だれだって死ぬのは怖い。ここでは物理的に死ぬわけではないけど、今まで大量の時間をかけてきたブレイン・バーストを奪われるというのは、アイデンティティの死に近しい感覚があるのでしょう。
しかし、クロウはよくやった。命乞いに屈せず、よくテイカーを斬った。
彼自身最初に言った通り、もう無理なのですよね。能美はやりすぎた。あとには引けないところまで来てしまった。
これでは、もしハルたちが今から救いの手を差し伸べても、また裏切るのでしょう。性善説を唱えられる時期はとうに過ぎてしまった。
だから能美のためにも、ここは容赦なく斬り捨てるのが正解。
長くハルたち(特にチユ!)を苦しめてきた能美がブレイン・バーストから消えて、視聴者的にもスッキリ。
見よ、ブレイン・バーストの記憶が消えて綺麗になった能美の姿を!
なんだか笑ってしまいましたが、剣道場で空飛ぶ鳥を見て両手を広げてゆらゆらしているところを見ると、僕はすげぇ悲しくなってしまいました。
あんな酷いことばかり言ってきたやつだけど、ハルの翼を使って飛んだ空は、本当に気持ちがよかったのでしょうね。優越感や支配感もあったかもしれませんが、純粋な爽快感もきっとあったに違いない。
ハルの言う通り、普通にハルたちに対戦を申し込んでいれば……。姫やタクみたいにハルに空へ連れてってもらって、もっとマシな形で空を楽しめたかもしれないのに。
総評
ハルと姫がイチャラブすぎてどうしようかと思ったw
もう幸せになりやがれこんちくしょう!
ハルが駅まで迎えに来たシーンは笑った。志村、うしろ、うしろーっ!
さて、総評です。2クール、存分に楽しませてもらいました!
たぶん運もよかったのだろうけど、シリーズ構成がかなり上手い具合にきっちりはまりましたねぇ。
原作2巻分にわたる長期エピソードをラストエピソードに持ってこられたのは、本当によかった。『氷菓』なんか大絶賛のうちに終了したけど、最後が短編連作になるというのは、やっぱりアニメとしては少しもったいないよねw
能美の外道っぷりに心が苦しくなるお話だったけど、その分解決編である今回の爽快感はすごいし、やっぱり2巻分の長期エピソードは見応えがあります。
その意味では、尻上がりに面白くなっていったと言えるかな。
キャラでは、チユがお気に入りでした。なんというか、初登場からビビッときたので運命だと思う(殴
ブレザーを脱いでYシャツ姿になったチユのエロさは異常。そっちかよ。
しばらくは空気でしたが、vs能美編からは本格的に参戦してきてくれて嬉しかったなぁ。
しかし参戦したと思いきや酷い目に遭って「うわあああああ」ってなったのですがw
結果的には、とても強いところを見せてくれて、大満足です。ハルとタクを騙して能美に従い続けるのは、本当に辛かったに違いない。この苦境を耐え抜いたチユは本当にかっこいいと思います。
世界観を上手く利用した数々のバトル展開も最高でした。さすがに電撃大賞大賞受賞作だけあって、脳みそ筋肉なごり押しバトルではなく文脈の力を使った説得力の強いバトルで、毎回心が踊りました。これが小説のバトルというものだよね!
主題歌は抜群に好きでした。特にALTIMAの曲は大好き! 八木沼サウンドと黒崎真音の歌声と謎ラップが絶妙っ! 昔HIGH and MIGHTY COLORの大ファンだった僕としてはALTIMAの音楽は懐かし補正もあったりしてね。
もちろん、KOTOKOの曲も最高でした。あれカラオケで歌ったけど、八木沼悟志の曲はいつもそうだけど輪をかけて音の上下が激しくて超難しかったw あれを歌い切るKOTOKOの歌唱力に改めて感服。
二期は、まぁ期待してもいいのかな。ラストエピソードがばっちり決まってくれたので、なくてもまったく不満はないのですけど、ディスクも売れてるようだし、二期まではやらないと商業的にもったいないので近いうちにやりますかね。
つぶやき
昨日シャーペンに芯が詰まって動かなくなった。中でどうなったのか分からないけど、次の芯が入らない状態に。そんなことってあるんだねぇ。


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