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名探偵コナン

名探偵コナン 劇場版『絶海の探偵(プライベート・アイ)』 感想!

期待外れ……だったかなぁ

 
 
 
最初で言っておくと、今回の映画、僕の中ではコナン映画史上一番面白くなかったです。
面白くなかったわけではないんだけど……あまりにも出来が悪すぎて、楽しませてくれなかったというか。どうしてこうなった状態。

今回の灰原
……
…………、
……………………。

哀君は科学者じゃったからな!

以上!

…………。
……はい。なんかね、もうね、なにも言葉が出ませんよ。ううん、頑張って言葉を出しましょう。

監督が静野孔文になってから(前々作から)、灰原の劇場版における出番は増えていたのです。んで、今回は山本泰一郎が総監督から外れて静野孔文の単独監督でしたから、まぁ期待はしすぎず、でもある程度は活躍してくれるものだと、無条件に信じていました。

よくよく考えたら、おかしかったのですよね。だって、予告映像には灰原がチラリとも映っていなかったのです。それどころかおっちゃんも映ってなかったので、たまたまだろう、って思ってたのですが、そうではなかったのですね。本当に出番がなかったのですね。

いや、灰原があんまり出ないことに関してはあまり文句を言おうとは思わないんですけどね。でも僕は灰原の大ファン、それはこのブログが発足した2008年から、もう何回も叫び続けていたことです。やっぱり寂しいですよ。

ただまぁ、僕は灰原と平次の絡みが好きで(ちゃんと絡んだことないけど)、平次が「ちっさい姉ちゃん」って呼ぶのが面白いのです。直接の絡みはないけど、灰原は薬で小さくなってて、んでコナンの正体を知ってる平次は灰原の正体も一応知ってて……という超微妙な距離感。「ちっさい姉ちゃん」が聞けただけでも満足でした。
あと、博士の科学者発言に和葉が突っ込んでたのも面白かった。

というかあれだよね、灰原が探偵団と一緒にいないのって映画では初めてだよね、たぶん。博士のお仕事の手伝いしてたんだね。その様子を見てみたかったよ。

感想
いつもなら灰原のコーナーでもっともっと埋まってしまうのですが……
しゃーなしです。次回はもっと出るよ(泣)
んで。

……今回の映画、突っ込みどころが多すぎる……ッ!

いつもだいたい、1個か2個は「え?」ってなるシーンがあるものだけど、そしてそのくらいだったら気にもしないのだけど、今回はビックリするほど多かったです。ありえないレベルです。

まず、一番大きな突っ込み。これは絶対に回避すべきだった。
なぜ、スパイXが乗り込んでいるかもしれないイージス艦に一般人を入れたん?

コナンが「不審船の発見でチェックが厳しくなってる」って言ってましたが、ありえないでしょう、どう考えても中止ですよ。
防衛省直属機関の一佐がわざわざ同乗するほどの事態でしょ? 一佐で分からない人がいるかもだから一応書いておくと、自衛隊の一佐は旧制度の大佐に相当。むちゃくちゃ偉い人ですね。
そんなイージス艦に一般人、あわや子どもたちを乗せたって時点で大大大不祥事ですよ。

こんな脚本はありえない。初稿の時点でボツになるべきです。
今回はアニメ畑ではない櫻井武晴という脚本家が招かれたようですが、『相棒』だか『ATARU』だか知らないけど、とんだ失敗ですよ。いや、脚本家が悪いと決まったわけではないですけども。

他にも、一般人の保護に関しての描写が雑すぎました。

最初にガチの戦闘態勢になった時、「これも演習です」って誤魔化すのはいいと思います。乗ってしまったのはしょうがないし、不安を与えないようにするのは当然の措置かと。

問題はスパイXが乗り込んでいると確定した直後ですよ。
危険人物が艦内にいて、そしてそいつを必死に探しているというのに、一般人の避難が行われないなんて!
それどころか、呑気に宝探しゲームまで始めましたよ。その運営に回ってる隊員を捜索に回せよ。一般人を食堂に集めて守れよ。蘭が落とされたのは自衛隊のせいだよ。

それに、甲板は確か立ち入り禁止になったはず。それなのになぜスパイX、および勇気くん、そして蘭は甲板に出られたの?
甲板へ続く通路には隊員を一人ずつ配置しておかないと危ないでしょう。

本当に自衛隊が全面協力したのか、はなはだ疑問でした。

疑問点以外にも、キャラの使い方がとにかく雑。

まず、今回のストーリーが複雑すぎます。1回しか見てませんが、僕は事件の内容がまったく分かりませんでした。ファミリーアニメなんだから、大人が1回で分からないレベルの難しさにしたらアカンでしょう。
そしてストーリーが複雑すぎて、キャラ描写がとんちんかんなことに。

予告詐欺……はいつものことなのであまり強くは言いたくないけど、「平次にも魔の手が迫る」っつって、まったく迫らなかった件。むしろ犯人追い詰めてたじゃん。和葉が突っ込まなければ至極普通に逮捕できたじゃん。大滝はんだけで十分だったよ。
そしてその和葉、突然銃口を向けられて固まるようなキャラじゃありません。しかもこちらが追い詰めてたタイミング、あそこでフリーズすることは絶対にないです。原作読んでないのがバレバレ。

そして困ったのが、蘭が海に落ちてやばい、という一連のシーン。
園子が泣き出すのはよーく理解できるのですが、なんか、子どもたちまでみんな一斉に泣き出すのが、妙に納得できなかったです。
いやまぁ、蘭お姉さんが死ぬかもしれないってんだから、泣くのは分かるんだけど……、なんか、「みんな泣かしちゃえ」という脚本の意図が透けて見えるというか。

光彦、元太、歩美、という個々のキャラクターじゃなくて、「子どもたち」と一まとめにされたような。
そう、泣き方がまったく一緒だったんですよね。全員が歩美ちゃんになったような感じでした。

あと、この場に小五郎がいなかったのが気に食わない。
小五郎って、どうしようもない馬鹿だけど、かっこいいところではちゃんとかっこいいんですよね。今回の捜査では珍しくポンコツじゃなかったばかりか、自衛官たちに常識を諭すというマジかこよすなシーンまでありました。

そして小五郎が一番かっこいいのって、蘭のことを想う時なんですよね。
蘭がピンチになると、なりふり構わず助ける、叫ぶ。『ベイカー街の亡霊』での小五郎の叫びには泣きましたよ。

その蘭がピンチなのに、小五郎は寝たまんま。子ども達の泣き声より、小五郎の慟哭を聞かせる方が遥かに感情移入できるというのに。園子が胸をポカポカ叩いた相手もなぜか目暮警部だったし。
麻酔銃撃たれてるんだから、作劇としてはおかしくないんだけど、でもやっぱり気に食わないです。
しかも蘭を発見する最後のキーとなったのが小五郎の名刺で、コナンの「ありがとう」で本編が締められたのに、おっちゃんもう出てこないという。

主人公であるコナンが「最後のシーン」にいないのも解せないです。
蘭がどこにいたって見つける……という今作のコンセプトからは外れないストーリーでしたが、単純にシチュエーションの問題で、コナンがCICに籠もっていたというのはエンターテインメントの作劇としてNG。
子どもがヘリに乗ったって足手まといになる……というのはもっともな理由ですけど、コナンが出張らないので単純に燃えません。もっとどうにかならなかったのかね。『水平線上の陰謀』でボートで飛び出ちゃった、くらいのハチャメチャがあってもいいと思うねん。

あ、あれ……
文句しか言ってないぞ……

面白い要素もいっぱいあったんですけどね。
特に勇気くんに関しては、勇気くん目線で見てみるとすごくよかったです。怯えてばかりだったのに、勇気を振り絞って行動を起こしていく様子には感動しましたよ。

でもなんかやっぱり、今回は作りがあまりにも雑すぎて、ちゃんと楽しめませんでした。次回作には挽回を期待したいです。

ルパンVSコナン
映画やるんですってー!

これはまったくの予想外でした。けっこう面白かったので期待。「決着つけなきゃな」とか言ってたので、ルパン逮捕されちゃうんだろうか。泥棒側が逃げると、「勝ち」ではあるけど「決着」ではないですもんね。いや、その辺は文脈で調整してきそうだけど。

コナン側の大怪盗であるキッドも登場しちゃったりしないかなー……とか思ってみたりして。
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