とある科学の超電磁砲S #4「妹達(シスターズ)」 感想!
やばいやばいやばい!
感想
今回ちょっと、「内容ばかりかカット割りまで原作通りばかりで少しつまんねぇなぁ」なんて思いながら見てたんです。
でもそんなことなかった。
最後の最後で鳥肌がとんでもないことに……!
これぞアニメの演出、という感じで魅せられましたよ。
静と動を駆使した美琴とシスターズの邂逅シーン、「これはヤバイやつや」と体の芯に訴えてくる感じがしました。
禁書目録の方でお話は知ってるのに、結末も知ってるのに、そして僕は原作既読でお話も知ってるのに、なにこの緊張感。本番はまだまだ先なのに今からこんなにドキドキしちゃっていいの?
原作通りすぎるカット割りもラストのための布石だと思えば……
……というのはちょっと強引ですがw
ともかく、アニメ超電磁砲はいい意味で裏切ってくれます。いやぁこの調子なら1期以上に楽しめそうです。
なんというか、途中途中に挿入された「3ヶ月前」のお話がいい具合にパンチ効いてますよね。
原作でもこの部分を見た時の衝撃は大きかったのですが、アニメではより異常性が強調されてました。
内容はシスターズの「製造」過程。
2万体のクローンが生み出され、それが実験に使われていることはだいたいの視聴者が知っているはずなので、本来これってわりといらない話なんですよね。「分かってるよそんなの」っていう。SF作品ではないのですから(少なくともSF要素を考察して楽しむ作品ではない)、クローンの製造過程なんて蛇足にしかなりません。しかもあんなに細かく。
でも、こんな風に「製造」過程を逐一見せられると、シスターズが道具としてしか扱われてない、ということをひしひしと感じます。
そして、研究者たち。
先輩研究者と、研修上がりの新人との、少しコミカルとも言えるシスターズ製造チュートリアルだったわけですが……
途中までは、ちょっと面白いんですよね。この素体も結局は殺されるために造られたのだということを無視すれば、赤ちゃん状態のシスターズもちょっと可愛かったりして。
でも、最後。
9982号が、他の素体たちの死体の処理を命じられるシーン。
ここがもう衝撃すぎてやばいです。今までの若干コミカルなシーンの数々が、一気に狂気に満ちたものに見えてきます。
2万体のクローンを作ってアクセラレータに殺させる、という実験の「上辺」だけを聞くと、まぁ確かに酷いですけど、どこか雲の上の話にも思えてきます。原作(禁書の方)発売当初は、「2万は多すぎて非現実的すぎる」という批判もあったようです。
が、こうやって実験の「内輪」を見せられると、心の底から嫌悪感が湧きあがってきます。なまじどこの研究機関でも見られそうな日常的な風景なのがやばい。つまり、狂気の実験を「日常」の延長線上で行っている、というわけで。
美琴が「脳波の近い者同士ならネットワークを構築できるかも」とサラッとミサカネットワークについて言及しちゃった直後に研究者がミサカネットワークのことを話したりして、タイミング等もバッチリすぎてドキドキしっ放しでした。
いやぁすごい。のめり込んでしまいます。
……次回予告がなんだかおかしなことになってたけどw
きれいなお姉さまや相変わらずの5人のおしゃべりシーンも面白かったし、今回は一番面白かったです。まぁでもたぶん回を重ねるごとに一番が更新されてくんだろうなぁとは思いますけど。
補完情報
超電磁砲2期を見る上で知っているとより楽しい情報を毎回補完していこうと思います。禁書目録1期2期、超電磁砲1期を視聴していることを前提にしてます。
※ネタバレはしませんが、そういう情報を見たくない人は飛ばして下さい!
・学習装置(テスタメント)って結局なんなのか
簡単にまとめると、「脳の電気信号と機械の電気信号を完全に互換可能にした」って感じになるんですかね?
互換っていうのはまぁ、Word2010でWord2003のデータが見られる、とか、PS2でPSのソフトがプレイできる、とか。PS3でPS2のソフトはプレイできませんが、この場合は「互換性がない」なんて言いますね。
互換が可能なので、脳内のデータを人工的にあれこれいじることができる、という、ちょっと画期的すぎて危険な装置です。
これで基本的なデータをシスターズの脳内に打ち込んでいるわけですね。
布束さんはこれの監修をしてたわけですが、監修したのはたぶんプログラム面で、実際に打ち込む情報は機械で作ったんじゃないでしょうか。人間が何年もかけて積み重ねていく情報を手動で作成するなんてたぶん無理でしょう。ツリーダイアグラムさんが全部やってくれたんですw
このテスタメントは禁書目録の方でも登場していて、2期にて木ィ原クゥゥゥゥンがラストオーダーの脳内にウィルスをぶち込んでましたね。
・広域社会見学とは2
第2話の時にもちょろんと説明して、その時はこう↓書いたのですが、
内容はまぁ修学旅行の名前をちょっと変えたようなものなんだけど、この広域社会見学の様子は禁書目録1期のBD/DVDの特典小説『とある科学の超電磁砲SS』に収録されてます。
禁書目録といい感じにクロスオーバーしてるので、映像化の価値はありますが、アニメになるかは不明。たぶんならない。
なんかまた言及されましたね。おまけに学芸都市という名前まで。にしても学園だったり学芸だったりですね。学校都市とか、学術都市とか、はたまた学際都市とかまで存在してたりしてw
映像化されるのかなぁ。まぁ学芸都市編をやってから原作の先に進んだ方が少しばかり面白いことになるんだけど。
・新人「使う分だけ順番に造った方が……」
今回造られたのは9982号ですが、このあと20000号まで(正確に言うと20001号まで)造られることが決定してるので、このあと1万体以上を急ピッチで造ったということに。
3ヶ月前の話だから、シスターズ編終了までまぁ約3ヶ月として、約90日。1日約111体も作ってる計算になりますね。恐ろしや。
・ミサカネットワーク
禁書目録の方ではお馴染みのミサカネット。
美琴が図らずもその存在を示唆してしまった、というのがなんとも微妙な気持ちにさせますね。
美琴はレベルアッパーの件から「似た脳波なら~」と考え付いたようですが、順番的にはたぶん逆。ミサカネットワークの存在を知っていた木山せんせい(一応学園都市の裏を知ってる人ですから)が、ミサカネットからヒントを得て作ったのがレベルアッパーかなと。
1期12話で、確か美琴に「他人事ではない」とかそんなことを言ってたはずですが、これがミサカネットワークのことだったんですね。
ちなみに同じ脳波でつながってるのがミサカネットワークなら、美琴自身もそこに介入できるんじゃね?と思ってみたり。
ネットワークの方が拒絶しても、能力の圧倒的な差で美琴が侵入することは十分可能な気がします。
その場合、ミサカネットワークの上位個体であるラストオーダーと美琴、どっちの命令が優先されるんだろう。美琴かな。……とかなんとか、夢が広がりんぐ。
原作トーク
以下ネタバレしてます。原作読んでるよ、ネタバレ気にしないよ、という人だけ反転表示。
学芸都市編について一つ。
……なんか春上さんも一緒に行くことになってるーw
いや、アニメの流れからしたら当然かもしれないですけどね。
でもわざわざここまで言及してるというのは、ただ原作ファンへのサービスだ、とは思えなくなってきました。マジで映像化しちゃうんだろうか。
禁書目録シリーズで何気に貴重な「科学vs魔術」なので、映像化の価値はあると思うんですけどね。
あのお話ってどれくらいのボリュームだったっけな。
シスターズ編がかなりゆっくりだから、このあと加速するのだとしても1クールは絶対使うでしょ? そのあと学芸都市編やるとしたら、さすがにここでみさきちを登場させるとキャラが過多になりすぎるからないとして、そうするとオリジナルなり大覇星祭編なりが……、
どうなるんだろう。気になるー


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