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とある科学の超電磁砲S

とある科学の超電磁砲S #13「一方通行(アクセラレータ)」 感想!

一方通行の映像。

 
 
 
感想
何度目だろう、胸にズドンと来る展開は。
しかし今回のは酷い。特に酷かった。

最後の希望であったツリーダイアグラムの破壊が叶わないことを知り、自暴自棄になってしまう美琴。
確かに、美琴の考えは論理的だ。他に方法がないのなら、実験の関連施設をとにかく破壊し尽くせばいい。そうすればいつか実験は終わる。

しかし……
それは追いつくのか? 残りのシスターズがすべて殺され切る前に、美琴は施設の破壊を完了できるのか?
いやしかし、その前に。
それまでの間に、いったい何人ものシスターズが殺される……?

そんな絶望に苛まれる美琴に、神は最悪の追い打ちをかけてきた。
きっとたまたまであっただろう、監視カメラに映った実験の映像。しかし完全な偶然ではない。美琴が破壊したのは実験の関連施設であるからして、実験の内容をモニターしている状況は容易に予想ができる。今回は見なくても、施設を破壊していけば、いずれ見ることになっていた。そんな必然に裏打ちされた、十分に起こりうる目撃だった。

映っていたのは、血流を逆流させられて死亡するミサカの映像。
美琴がシスターズの死を直接目撃するのは2度目だ。2度目だから慣れる、なんて道理はない。2度目だからこそより一層の打撃となる。
この展開はあまりにも美琴に対して非情すぎる。

一方通行の、映像。

向こうの状況はこちらに届くというのに、こちらの声は向こうに届かない。差し伸べた手だって、助けたいという思いだって届かない。
まさに一方通行。
監視カメラの映像による美琴の実験目撃は、痛烈すぎるメタファーだ。美琴の声は、手は、思いは、決して届くことはない……実験という闇は、アクセラレータという悪魔は、どこまでも一方通行。

……なんて、ちょっと真剣になりすぎてしまうほど、今回の内容は衝撃的でした。
ああ、今回はアクセラレータのことを少し掘り下げるんだな、敵のことも描いておいたらより深く作品にのめり込めるものな、と冷静に視聴できていたのは前半まで。
サブタイトルに込められたもう一つの意味に、僕は戦慄しっ放しでした。
一方通行。これほどまでにこの言葉を凶悪的に感じたのは、初めてですよ……。

ともあれ。
少し前から、あの男が動き始めています。
もう、彼の右手に期待するばかりです。

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6 Comments
蓮の杖 ""
どうも、蓮の杖です。

>今回のは酷い。特に酷かった。
どえらく酷い。絶望の描写は完全に原作を越えてきたんじゃないでしょうか。
「学園都市で七人しかいないレベル5、御坂美琴お姉さまの量産軍用モデルとしてつくられた体細胞クローン、妹達ですよ」で打ちひしがれた美琴のシーンを写した演出も実に良い

>サブタイトル
おう、その意味には気付かなかった、流石神酒原さんです。
1期の「マジョリティ・リポート」「サイレント・マジョリティ」が個人的ベストだったのですが、乗り換えるかも。
とあるシリーズのサブタイトルって安易というか、演出上あまり重視されてない印象を受けていたんですよね。アニメで唯一文字を使える場所なので、魔法名などの表現に活用して欲しいと常々思ってきたのですが。
ですから嬉しい誤算というか、えらそうなこと言う割に私も読めていなかったと反省です。
2013.07.07 09:31 | URL | #qBg15wGA [edit]
神酒原(みきはら) ">蓮の杖さん"
どうもです。

>絶望の描写は完全に原作を越えてきたんじゃないでしょうか。
超えましたね。じゃないと、原作を読んでる僕がこんな感想を書かないw
原作の約束されたストーリーに甘えるのではなく、なおアニメとしてより高みを目指す……という作り手の姿勢が見えてきて、すごく好印象です。

>打ちひしがれた美琴のシーンを写した演出も実に良い
このオーバーラップも効きましたねぇ。
この時点では監視カメラもう動いてないはずなので、美琴には聞こえてないはずですが、美琴の中でもきっと同じようなセリフが流れていたんでしょうね。河原で初めて大量のシスターズと遭遇した時のことを思い出しながら……。

>1期の「マジョリティ・リポート」「サイレント・マジョリティ」が個人的ベストだったのですが
ああ、この辺は素晴らしかったですね。学園都市に潜む闇、暗部という意味ではなく、もっと身近なところに横たわっている闇を的確に浮き彫りにしたタイトルでした。
僕はやっぱり、今回のサブタイトルに衝撃を受けましたね。気づけたのはたぶん偶然ですし、そもそも作り手もこの意味を想定してない可能性がなくもないですが、監視カメラの演出は本当に酷かった。いい意味で。
確かに安直なサブタイトルが多いですね、特に『禁書』の方で。もう少しかっこよく中二に決めてくれてもいいのに、その回でそれなりに重要なワードをぽんとタイトルにしてる場合が多いw
2013.07.08 15:54 | URL | #- [edit]
通りすがりの幻想殺し ""
第1次実験の回想をここで出したのは、10031号を残虐な方法で殺った一方さんに対するフォローもあったのかもしれませんね。 
個人的には、原作通り上条さんの説教を聞きながら回想してほしかったです。

以前にも書きましたけでお、10031号は最後まで美琴の本心を誤解したまま亡くなって悲しいですよね。 美琴の悲痛な声は届きませんし・・・
どうせ10031号の描写を増やすなら、ただ痛めつけれれるシーンを微細に描くより死の直前の10031号が美琴や研究者の言葉を思い出して(ミサカが消えれば・・・お姉様は・・・少しは気持ちが楽になるのでしょうか・・・と、ミサカは・・・)という感じのモノローグが入るアニオリがあっても良かったと思います。 
それに美琴の絶叫をかぶせるとかすれば、場の悲壮感や皮肉さが倍増したのではないでしょうか。
まあ、あれ以上悲壮感を増してどうする、という見方もありますが・・・

ミサカ妹達が、上条さんに対して正直に「自分たちは美琴の軍用量産クローン」であることを明かしたのは無意識に上条さんに助けを求めたから、という考察を見かけました。
それもありそうですが、個人的には、逆に真実を明かすことで上条さんを遠ざけようとした気がします。 あの時点のミサカ達はクローンである自分たちは「価値の無い命」と思い込んでいましたし、だから自分たちがクローン知れば上条さんも深入りしないと思ったのかも・・・
2013.07.09 18:30 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">通りすがりの幻想殺しさん"
>個人的には、原作通り上条さんの説教を聞きながら回想してほしかったです。
作り手がどういう判断をしたのかは、最後まで見ないと分かりませんが、まさに最後の方のテンポを重視したからかもしれませんよ。

>という感じのモノローグが入るアニオリがあっても良かったと思います。
まぁIFの話をしだすといろいろ妄想が膨らみますけどねw
尺の話をすると、もしかしたらそういう改変も思いついてたかもしれませんが、上手く組み込めなかったという可能性もあります。映像つくりながら「あ、尺余ったな、じゃあシーン追加しよ~」と自由に変更はできないので。
あと、ネタバレになるので以下白文字
そのモノローグは、以後に似たような役割のシーンがあるので、もしかしたら蛇足になるかもしれません。つってもまぁそれは10032号なので、10031号の悲痛とは少しばかり異なるわけですけど……。

>逆に真実を明かすことで上条さんを遠ざけようとした気がします。
僕もこちらの説を支持ですね。
10031号が美琴に否定されることにより、たぶん彼女らは自分たちの存在が万人にとって等しく「忌避したい存在」なのだと思っているので、大量のクローンを見せつけて上条さんにも嫌悪してもらう……とかそんな心理が働いていたのかもしれません。少なくとも、この時点で「助かりたい」という気持ちが働いていたとは思えませんね。でないとこのあとの上条さんの説教の意味がw
2013.07.10 01:54 | URL | #- [edit]
tara ""
サブタイトルにそんな意味が…!

一方通行サイドの掘り下げは第1次実験の回想部分くらいで、上条さんや美琴と一方通行との接触も無し。
どうして今回の話のタイトルが「一方通行」だったのか視聴後に首をひねったくらいでしたので、誇張抜きで目からウロコです…
2013.07.12 23:44 | URL | #0I.hwxmE [edit]
神酒原(みきはら) ">taraさん"
目からウロコを落としてもらえたなら、発見できた甲斐があったというものですw
しかし本当に衝撃的ですよね。アクセラレータの掘り下げなんておまけにしか見えないくらい、言葉のメタファーが強烈すぎました。
2013.07.13 19:12 | URL | #- [edit]
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