Free! 11Fr「激情のオールアウト!」 感想!
一つ分の陽だまりには一人しか入れない。
感想
なんだかBUMP OF CHICKENの『カルマ』を思い出してしまいました。
『テイルズオブジアビス』の主題歌。本来の歌詞はある種のクローンの問題を浮き彫りにしたもっと重いものですが、なんかFreeの状況とも似てるなぁと思って。
遥、真琴、渚の3人は陽だまりなんですよね。凛と怜にとって。
一緒にリレーを泳ぐことができる、最高の仲間。彼らとの時間は本当に楽しいものでしょう。凛の視点から見ても怜の視点から見ても、そう思います。
しかし、リレーの枠は4人。
3人のそばにいられるのは、残り1人だけ……。
その枠を獲得しているのは、一見すると今は怜。
そのことに凛は納得がいかないんですよね。県大会であの4人がリレーを泳いでいるのを見て、とてもむしゃくしゃしてしまった。あの頃を思い出して、悔しくなった。だからリレーに立候補した。
しかしその怜からしたら、その3人が口を開けば凛のことばかり。
そこで疎外感を感じてしまったのが前回でした。
こんなのでは、リレーのバッタ担当ではあっても、陽だまりを獲得しているとは言えない。だから怜は前回過去の話を聞きたがり、そして凛のところへ突撃したのですね。
怜vs凛は見応えがありました。
真っ直ぐな怜がいい。最高のチームとしてリレーに出たい、そうきっぱり言い切る怜がすごくかっこよかったです。このラウンドは完全に怜の勝ちでした。
自分が求める陽だまりを、自分の手でしっかり勝ち取っていく。素晴らしい。
そして家に帰ると、仲間が心配して見舞いに来てくれた。
……これはいいですね。この3人のことだから、会話の端々に凛のことが出てきてしまうのは当たり前のこと。でもそれは怜のことを軽視しているわけではなくて、「今はこの4人がチームだ」と、怜のことをちゃんと認めているわけです。
怜は本当に嬉しかったでしょう。自分の手で手に入れた陽だまりです。よかったねと、素直に言ってやりたい気分になりました。
一方の凛は、一時の気の迷い……と言ってしまえるものではないかもしれませんが、あえて言ってしまおう、「たかだが」オーストラリアでの挫折程度で、すべてを空回りにしている感じがしますね。
凛だって最初は怜のように、自らの手で陽だまりを手にしたはず。いや、それ以上でした。遥と真琴と渚を引き入れ、自分を中心とした陽だまりを作ったのです。
しかし、今は……。
怜を呼び出して本当の心のうちを語ったのはよかったですね。
でもまだなんか、中途半端な心理状態は抜けていないように見えました。結局あなたはどうしたいの?という。
違う学校に通ってしまった以上、凛の問題は解決されないんじゃ……なんて思ってしまいましたが、Cパートでまさかの展開に。
まぁ、予想できなくもなかったですけどね。
お前は違うものを見ている……部長が鋭すぎてやべぇ。ただの軟派な男ではなかった!
さて、大会での直接対決がなくなってしまった感じですが、最終回はどうなりますかね。
作画もさらに本気モード。次回予告もなんだかいつもと違ってしんみりしていて、終わるんだなぁという感じがひしひしとしてきました。
ラストスイム、楽しみにしたいと思います。
スタッフの話
第1話:アニメーションDo
第2話:アニメーションDo
第3話:京都アニメーション
第4話:京都アニメーション
第5話:アニメーションDo
第6話:京アニ&Do?
第7話:京都アニメーション
第8話:京都アニメーション
第9話:京アニ&Do
第10話:京都アニメーション
第11話:京アニ&Do
やっぱりというかなんというか、スタジオ特定するのあんまり意味ないような気がしてきたw
結局はたぶん、どの話数も両スタジオで取り掛かっているでしょうしね。ノンクレジットの仕事もあるだろうし。
でもまぁもう終わるんで、最終回までやります。
今回は絵コンテ・演出が太田里香(京アニ)、作画監督が引山佳代(Do)という完全なる両スタジオ混成。
原画マンも半々で入ってますね。
そういや『Free!』って比較的新しい演出家や作監が多いよなぁ……
と思ったので、今回は今までクレジットされた絵コンテ・演出スタッフを書き出してみようと思います。
第1話 内海紘子(演出デビュー:『けいおん!!』(2010年)、監督デビュー:本作)
第2話 河浪栄作(演出デビュー:『日常』(2011年))
第3話 小川太一(演出デビュー:『氷菓』(2012年))
第4話 内海紘子 三好一郎(京アニ元請開始以前から所属)
第5話 河浪栄作 武本康弘(京アニ元請開始以前から所属)
第6話 太田里香(演出デビュー:『氷菓』(2012年))
第7話 山田尚子(演出デビュー:『CLANNAD』(2008年)、監督デビュー:『けいおん!』(2009年))
第8話 武本康弘
第9話 小川太一
第10話 北之原孝將(京アニ元請開始以前から所属)
第11話 太田里香
京アニの元請開始というと2003年なので、やっぱり『Free!』、新しい人が多いですねぇ。
そしてさらによく見ると、坂本一也、高雄統子、などの「元請開始後に演出デビュー」の人ばっかり抜けてるんだなぁ。『たまこまーけっと』のスタッフ見直してみても似たような感じだったし、もう新しい時代に入ってしまったのかもしれませんね。
にしてもこうやって見てみると、山田尚子があまり新しい人に見えないね。当時もビビったものだが、改めて見てみても思う、この演出デビューから監督デビューまでの速さ……w


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