魔法科高校の劣等生 第4話「入学編IV」 感想!
チャイナ……?
外部組織の暗躍
「それで得するやつらは?」「まさか……」のシーンで世界地図が映されてて、しかも中国だけ赤く塗られてましたね。国家ぐるみで魔法を敵視しているということかな……?
さすがに現在の反日情勢が反映されているとは思えないんだけど、まぁフィクションの中でも喧嘩する国としては使いやすいのか。
ちなみに余談だけど、ミステリーの十戒(だったかな? ミステリーを書く上でやってはいけない10のことです)において、「中国人を出してはいけない」というのがあるんだけど、これは国籍が中国にある人間を出すなって意味じゃなくて、魔法使いを出すなという意味。なんだかんだ言って中国はいろんな歴史がありますから、チャイニーズは魔法を使う妖しいものっていうイメージがあったんでしょうね。
っていうところを見ると、中国はむしろ魔法を推奨してそうな気もするけど、この作品ではそうではないと。いや、中国が関係しているかどうかまだ確定じゃないんだけどw
さらにちなみに、『フルメタル・パニック!』のアニメの時は、情勢に配慮して北朝鮮とアフガニスタンが架空の国名に変えられましたね。チャイナはどうかな。
余談が過ぎましたが、話の流れとしては、学校外の組織が関わってきているというのが分かった感じですね。
いきなり話が広がりましたけど、この学校が国立大の付属で、しかもかつては戦争の道具にも使われていた魔法を学ばせるということで、「外部がちょっかいを出してくる」という展開が自然です。ちょっと雰囲気の近い作品に『護くんに女神の祝福を!』があるけど、あっちでも似たような展開があったなぁ。
前回達也を見てニヤリとした剣道部部長が、まさに今回達也が関与を疑った組織の人間のようで、壬生は……同じくその組織の思想に染まった人間なのか、それとも綺麗な理想に魅せられて利用されているだけなのか。
その辺も含めて総合的に判断したくて、「学校側に認めさせたその後」のことを聞いたのかな。
ちなみに達也さん、「耳障りのいい」って言ってたけど、「耳障り」という言葉自体が「嫌な音」という意味なので、誤用です。「手触り」「足触り」の触りと音が同じだから混合されて広まった誤解のようだけど、「耳触り」という言葉はありません。
まぁ、言葉というのは時代と共に移ろいゆくものですから、新しい意味として定着してもいいとは思うけど、「耳障り」という漢字を使うと間違いなく誤用になるのでみなさんご注意を。
その組織によると、差別というのは平均収入の差らしい。
「では差別とはなんだろう?」っていうからすわ難しい話が飛び出してくるのかと思ったら、予想を遥かに下回る下らなさだったw
そういった格差を嫌うのは社会主義的考え。まぁ現代の資本主義国においても、極端な格差は貧しい人たちを生むとして対策が取られますが、その組織の考え方が達也の言った通りなら、とんだ被害妄想ですね。
日本の憲法にも平等は謳われてますけど、それはあくまで基本的人権の話であって、それ以外は不平等で当たり前、というか、不平等でしかるべきってのが資本主義の在り方なのにね。
その点を言うと、日本の学校制度は社会主義的だと揶揄されることもありますね。かつてより、「集団責任」というものが重視されているし、モンペの台頭(?)により「みんなでお手手をつないでゴール」ってのが浸透してきているようだし。
なるほど、最も差別意識を持っているのは差別される側、というわけですか。
以前コメントで、このセリフは特に伏線ってわけではないと教えられたことがありますけど、ちゃんと伏線じゃないですかw やだもーw
第1話の記事では、達也のこのセリフがセリフを言った状況と噛み合わないと感じて「もしかして伏線なのか……?」といったことを書いたのですが、まさに勝手に差別意識を持って被害妄想に陥っているやつらが今回の敵だったってわけですね。
達也が、一応の理解を示しているのが実にいいです。一度は中立の立場に立ってあらゆるものを客観的に見つめ、だがしかし、と持論や一般常識へつなげていく。
好感の持てる考え方、そして好感の持てる論の展開でした。
敵が尻尾を見せる前に敵の正体が分かったので、見る側としてはすごく見やすくなった感じです。次回が楽しみだなぁ。
その他
今回は喋っていることがほとんどでバトルがなかったんだけど、展開が予想以上に大きく動いたから楽しかったです。
正直言うとね、「大人気ラノベのアニメ化? はっはー、そんなに人気なら俺が見てやろうw」っていう気持ちも少々あったのです。なりません? ちやほやされてる作品を見る時って。僕だけだったりして……。
まぁとにかく、そういう上から目線な気持ちも最初はあったんだけど、今のところマジで面白いので白旗です。悔しいわぁ。でも楽しいわぁ。
達也が前回使用した魔法のキャンセルについての説明も行われましたが、えーと、本来2つのCADを使用すると逆に魔法が発動しなくなる特徴を応用して、2つのうち片方の役割をこっちで担いました……っていう話なのかな?
もう少し抽象的な説明があってもいいとは思うんだけど、まぁ分かったのでいいです。またまた現在の魔法理論には組み込まれていない技術が発覚した、と。
そして発覚させたのはいつもの深雪さん。いや、いつも以上の深雪さんw
自慢と嫉妬が常にフルスロットルですねぇ。深雪をそばに置いている限り、達也の秘密は際限なく漏れ続けるのではw
今回は嫉妬もとんでもないレベルに。今のところは超面白いんだけど、いつかガチで相手の女を闇討ちとかしそうでちょっと怖い……w
でも兄妹のシーンはいちいち素晴らしいですね。これはあくまで兄妹愛なのです、うん。でも最後のリビングでの手つなぎはちょっと背徳感を超越しそうだったな……。
一年生ズの日常シーンが入っているのは嬉しいですね。二科生だけどそういうのあまり気にしてない、サバサバしたやつらですから、見ていると和みます。
あと僕は千葉さんがお気に入りなので登場が素直に嬉しい。みんなが参戦するバトルはまだか……!
あとは一年生一科生のほのかさんと雫さんやなぁ。特に雫さん、めっちゃ気になってるんだけど今回少しも出なかったぜ。
その他、とりあえず怪しいのが約2名。
それぞれ、登場のシーンでは別にそれほどの印象でもなかったんだけど、外部組織の関与が発覚すると途端に胡散臭くなりましたなぁ。まぁそのうち、体格自慢さんは無関係って可能性もありそうだけど。
タイトルの意味
さっき公式サイトに行って気づいたんだけど、この作品、英題に違う意味の言葉を使ってるんですねぇ。
邦題は『魔法科高校の劣等生』だけど、英題はThe irregular at magic high school。これをそのまま直訳すると「魔法科高校の規格外」、みたいな感じになります。
つまり邦題の方は「現在の魔法基準においては本来強いはずの主人公が劣等生扱いになっちゃうんだぜ」っていう皮肉になってて、英題の方は「魔法科高校に規格外の生徒が入ってきたぜ」っていうストレートな意味になっているんですねー。これは面白いと思います。
まぁでも惜しいね。正しくはThe irregular at the magic high schoolです。theは難しいから、日本人に限らず英語が母国語でない民族はみんな間違えてしまいます。
ちなみにこれを見て思い出したのは、ハリー・ポッターシリーズの第6巻、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』。
これ、英題(原題)はthe half-blood princeなんですよね。つまり、「半純血のプリンス」。作中最大のキーマンのあいつを指しているわけだけど、ちょっとバレバレすぎるので、松岡佑子は「謎」っていう単語に変えたんですね。
ただの余談でした。
余談ついでに
余談ついでに、変な話題があったのでちょっと紹介してみます。
日本でも人気のロック歌手、アヴリル・ラヴィーンが日本の要素を大いに取り入れた新曲MVを公開したようなんだけど、その内容が人種差別的だとしてなぜか批判されているようです。
実際のMVはこちら。
うーん、MV自体の好みは人それぞれあるのだとしても、日本へのリスペクトに溢れたMVにしか見えませんけどね……。
動画ページのコメント欄をさっと見るだけでも、確かに批判のコメントがたくさん。英語だから具体的にどの辺の人たちが批判しているのかは分からないんだけど、差別する側でも差別される側でもなく、なぜか第三者の方が差別意識を強く持ってしまっているという滑稽な事例でした。


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