ブラック・ブレット #04「黒の銃弾」 感想!
殿(しんがり)が天晴れすぎる……
決着
蛭子親子との決着、つきました。
……まさか、本当に味方が全滅しているとは……。
前回予想した通りまんまだったけど、こいつら民警の中でも上位の連中でしょ? もう少しガッツを見せて欲しかったところもあるなぁ。ショウゲンとか、気合いを見せてくれたと思ったら自分の得物が背中に刺さってて憐れ……。
まぁでもこれで、蓮太郎にお株が回ってきたわけですけど。
蓮太郎の体にある秘密、それは蛭子と同じ改造を施していることだったんですねぇ。
なるほど、これは対抗できます。会議室のシーンでいち早く蛭子の銃弾跳ね返しに気づいたのも、もしかしたら同類だから感じ取れるものがあったのかもしれない。(じゃないと民警のお歴々が被弾しまくった理由が……)
しかしなんというか、蛭子の方にもストーリーがあるように感じたんだけど、彼の目的が語られるだけで終わってしまいましたか。
プロモーターとイニシエーターが生きていけるのは戦いの世界のみ。
だから世界に再び混沌を……と。
そう思うようになった背景には、かつて小比奈ちゃんが直接的な差別を受けた過去があったのだと推測できるのですが、尺の問題だったのか、今は徹底的に「敵役」としての役割を果たしてもらいたかったのか、蛭子はそのまま散ってしまいました。(でも海に落ちるのは生きてるフラg……ゲフンゲフン)
蛭子の娘への愛情は本物。
小比奈ちゃんが父を慕う気持ちもまた、本物でしょう。
だからこそ蛭子は、イニシエーターを差別される苦しみを知っている蓮太郎を仲間に引き入れたかった。
この辺のドラマが面白そうだっただけに、掘り下げて欲しかったなぁ、と少し思った神酒原でした。
小比奈ちゃんは再登場するよね! 楽しみ!
介錯
(次回予告に夏世ちゃんの声が聞こえたのは気のせいだよね……?)
さて、蛭子を撃破したら今度はステージ5が現れてしまいました。
経験のない攻撃に怖気づく蓮太郎を延珠が底なしの信頼で支えてくれる展開はとてもよかったけど、なんというか、全体的な流れとしては「無理やりパニックに持って行ったなぁ……」っていう感じがありました。
まぁ確かに、ケースの中身がガストレアを呼び寄せるものだった以上、不自然な展開ではないんですけど、気持ちとしては蛭子との決着がついた時点でお話が終わってる感じだったので、対ステージ5はちょっと素直に楽しめなかったり。結局一撃で仕留めちゃったからパニック感としても足りないし、それなら蛭子親子の掘り下げを……なんて思ってみたりもして。
あとは技術的な話で、蓮太郎はこの武器を扱ったことがないのに攻撃を成功させてしまいましたが、それはほとんど「気持ち」のみで押し切った形。
例えば蛭子に勝てたのは、「あの薬品を使う」という賭けに出る「気持ち」と、蓮太郎自身の「技術」の二つが揃ってこそ得られた結果でした。
「気持ち」だけで押し切られると、どうも説得力に欠けるんですよね。「だれかのアシストがあった方が燃えるんだけどなぁ……」って思いながら見ていました。
……あったじゃないですか、アシスト!
眠った延珠を置いて外に出ると、そこには大量のガストレアの死骸が。
蓮太郎たちの匂いに群がったガストレアどもを、夏世ちゃんが一人で食い止めてくれていたのでした。
まさか、夏世ちゃんが退場してしまうとは……。
それは悲しかったけど、自分の存在を認めてくれた蓮太郎のために最後までしっかり殿(しんがり)を務めた夏世ちゃんは天晴れ。
イニシエーターとして、素晴らしい最期だったと思います。
そんな夏世ちゃんに、蓮太郎はショウゲンが「無事だ」と……。
夏世ちゃんは一発で嘘に気づいていましたね。頭脳がいいと前回説明があったし、「私"も"死なせてください」と言っていました。
パートナーが死んでしまったことは悲しかったはずだけど、悲しませまいとする蓮太郎の優しさは感じることができて、嬉しかったでしょうね。
そして、ガストレア化してしまう前に、介錯。
……うーん駄目だ、介錯は卑怯だ。
尊敬する仲間のため、かけがえのない友達のため、せめてこの手であの世へ送る。
涙腺が緩んでしまいます。夏世ちゃんが本当に立派だっただけに……。
もうひとつの嘘
というわけで事件は無事解決したのだけど、なんか、延珠の浸食率が50%に近くなってる!?
な、なんだってー!
……って、驚くところなんだけど、浸食率ってどうやったら上がるんでしたっけ?
ガストレアに傷をつけられたらそこから……ってのは分かるんだけど、今回の延珠、そういったシーンはなかったような……。
まぁいいや。
とにかく蓮太郎は、ここでも優しい嘘を。
……まぁ、嘘を言う以外に選択肢はないですよね。これがどうストーリーに影響してくるのかは楽しみです。
そして、どうやら黒幕は木更さんのじいちゃんだったらしいことが判明。
証拠不十分なので問題にはなっていませんが……
聖天子さまの隣にいるこいつが差別主義者だとは……。
しかも、民衆と違って、どうも冷静な思考の上で呪われた子どもたちを差別しているようで。
犯罪者の子どももまた犯罪者、という思考回路か。なかなかのクズです。
ただこのじいちゃんも、人間としての誇りは確かに持っているんですよね。
しかしこの人にとっての「人間」とは、生物学上でヒトに分類される者に限定されているようで、呪われた子どもたちの知性や人格は完全に無視しています。
描写を見ていると、呪われた子どもたちのアイデンティティは完全に人間。普段、暴走する危険性はありません。
浸食率が50%を超えるとガストレア化してしまいますが、それは彼女らに限らず、普通の人間だって同じこと。感染したらガストレア化します。
となると、じいちゃんの言う人間と彼女らにどんな違いがあるのだろう?
そういう冷静で論理的な考え方ができないと、結局人類はガストレアに食い潰されるだけだというのに。
……っと、妙に熱が入ってしまいました。
この辺の描写が本当によくできているから……w


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