魔法科高校の劣等生 第7話「入学編VII」 感想!
メディアの違いを理解せよ、って何気に至言だよね。
OP主題歌の話
いきなりなんだよ、って感じの話題ですが。
購入しました。LiSAの『Rising Hope』。今期の中でも1、2を争うお気に入りだったので。
……いやーこの歌、2番のテンションがめっちゃ高いw
TVサイズの時点でけっこうテンション高くて、LiSAらしさを新しい方向へ昇華させた感じが好きだったんだけど、2番のテンションが高すぎて驚き。
それがさらにこの曲の魅力を上げているんですけどね。
アニソンではなかなかない盛り上げ方の曲です。
LiSAも相当歌上手くなってますよね。
デビューは『Angel Beats!』のユイ役(ボーカル)だったんだけど、その時点で岩沢役のmariaより上手かったりして、作品の内容的には逆に「なんでやねん!」って感じでしたが、そこからさらにどんどん上手くなってて驚異的です。
そういえば、「ちょっと下手っぴ感の出ている子を採用したはずが、収録時にはなぜかオーディション時より上手くなってて困った」って話を麻枝准がしていました。恐ろしい子……!
結局なにが言いたいのかというと、うーんと、まぁ特に意味なんてないんですけどねw
OP主題歌がお気に入りなんだぜ、というだけの話でした。
決着
ブランシュの日本支部を無事叩き、入学編が終了となりました。
……敵さん弱っ!
魔法科高校に乗り込むくらいだから襲撃メンバーはさすがに上位メンバーのはずで、本部を襲撃すると言っても大したやつ残ってないのでは、とは思っていたけど、本当になんでもない、ただの残党狩りでした。
というわけで非常に拍子抜けしてしまったんだけど、これ、たぶん原作をほぼそのままアニメ化しているんでしょう。
恐らくですが、原作だと拍子抜けはしないはずです。クライマックスとなれば、だいたいは一気に読むはずで、一冊の中の出来事だと普通に連続性があるはず。
テレビアニメだと一週間空いてしまいますから、本来なら一気に駆け抜けるところを変なところで切ってしまった、という感じなんじゃないですかね。
たぶん。
まぁなんにせよ、メディアの違いを意識して作ってもらいたいところ。
と言っても、テレビアニメに関わる人間って(正直いらないんじゃないかというくらい)クッソ多いので、上からの指示に逆らえないとかそんなこともあるんでしょう。そこんとこは邪推してても仕方ないんだけど。
今回のブランシュ叩きは、ストーリー的な意味はハッキリ言ってゼロと言ってよくて、ただ司馬兄妹と愉快な仲間たちの強さを再確認しただけでした。もう少しなんか意味あってくれてもいいと思うんだけどなぁ。
意味があったとすると、桐原については彼のストーリーがありましたね。
まぁそれも前回からのちょっとした続きという程度だったんだけど、彼の暴力的な面が描写されたのはイイと思いました。
イイというか、初登場シーンが魔法による真剣を持ち出すという非常にアレな感じだったので、ただの熱い男として描写するには違和感があるんですよね。キャラクター性は忘れられていないようでよかった、という感じ。
その上で、日本支部リーダーの腕を斬ったシーンは「ついにやってしまったか……」とも思ったけど、桐原としてはこれでかなり吹っ切れてしまったようで。
もともと自己満足のために参加した戦いですから、それでいいと思います。
壬生もすでに目を覚ましていますし、桐原のストーリーはこれで大団円、ってことになるのかな。
壬生が側にいてくれるなら、恐らく彼の暴力性はなりをひそめてくれることでしょう。
壬生について
……というか、今回の事件で一番の勝利者って桐原じゃないか!
なんだよもう! なんでこいつなんだよ! 幸せに爆発しやがれ!
桐原個人については特に好きにはなれないんだけど(描写が少なすぎる)、壬生が自分らしく、そしてちゃんと前を見据えて歩いていけるためのパートナーの役割としてはこれ以上ないぴったりなポジションのやつなので、キャラクターとしての価値はありますね。
その壬生についてですが、前回僕、こんなことを書きました。
そしてこのストーリーにおける肝は、「最も差別意識を持っているのは差別されている方」というところですよね。
この学校は確かに制度のせいで差別が生まれているし、一科生も二科生に対していくらか上から目線のところがあるだろうけど、それ以上に二科生の方が勝手に劣等感を抱いてしまっているのが問題なわけで。
最初からそんな意識があった壬生は、渡辺委員長の発言を「差別される側」の文脈で受け取ってしまい、自分は見下されたのだと勘違いした。
十分にありえる話です。たまたま聞き間違いをしたわけではありません。
~中略~
壬生と渡辺委員長の誤解は、起こるべくして起こったものでした。
その経験が壬生の被害妄想をさらに加速させ、ブランシュの甘い言葉にも乗ってしまうようになった……というストーリーで、十分に説得力のある話でしょう。
……敵の洗脳じゃねぇかッ!
恥ずかしいなちくしょう! ドヤ顔で分析しちゃってたよちくしょう!
というか、洗脳かー。一気に分かりやすく、そして陳腐になってしまったなぁ。
壬生の勘違いが実はブランシュの催眠魔法でした、っていうのはやっちゃいけなかったのでは。
勘違いが洗脳のせいだったとなると、これはさすがに「しょうがない」と言うしかありません。達也のような分析能力と対処能力がなければ避けようがありませんから。
でもそうなると、差別問題の象徴として壬生を描いてきた意味が一気になくなってしまうのでは。
洗脳が原因だったとすると、壬生が道を誤ってしまったのは「ブランシュのせい」ということになってしまい、これはほぼ完全に被害者です。
だけど、壬生は己の劣等感が原因で冷静な思考力を失い、ブランシュの手引きをするという罪を犯してしまったわけで、間違いなく加害者のはず。壬生自身がその罪を自覚していましたし、壬生が本当に反省して心を入れ替えたと分かったから、達也たちも壬生を助けようと思ったわけです。
被害者ということにしてしまったら、この辺のストーリーが全部台無しになってしまう。差別問題を描いてきた意味もないし、壬生の苦悩と復活がただの「ブランシュからの解放」でしかなくなってしまう。
渡辺委員長の言葉を劣等感から曲解してしまい、そこから壬生の人生が狂い始めて、それでも達也たちと触れ合うことで自分自身の本質を見つめられるようになり、誤解が解けたことで自分自身の呪縛(劣等感)から解放される。
壬生の失敗はあくまで壬生自身の選択が招いた、壬生自身の責任なのであって、そこから這い上がってみせてこその今回のストーリーなんじゃないですかね。
というわけで、「実は敵の魔法だったんだぜー!」展開は激しく蛇足だと感じた神酒原でした。
後日談
今回、一番楽しかったのは後日談。
……エリカがうるさいw
僕のお気に入りエリカさんはサバサバしているところが魅力なんだけど、そうだよねぇ、こういう子って他人の浮いた話が大好物だよねぇ。
エリカの場合はからかう相手を選んでいる感じがするからいいんだけどね。
先輩であるはずの壬生と、なぜか下の名前で呼び合う仲になっているのはすげぇと思ったw
昨日の敵は今日の友かぁ。男勝りな子だとは思ってたけど、少年漫画を地で行くほどだったとは。
余談だけど、エリカって制服が一番似合ってないよね。私服姿見てみたいなー。
そしてエリカ最大の功労は、恥ずかしがる壬生を引きずり出してくれたこと!
「達也くんに恋してたんだと思う」ってモジモジしながら言い出してからの壬生が可愛すぎてちょっと焦った。なんだこの乙女は。エリカに言わされたこととはいえ、のろけ話まで披露しやがって……!
まぁいいんですけどね。可愛いから。
終わってみれば壬生を中心に話が回っていて、言ってしまえば今回のゲストヒロイン的な感じだったわけで(最初のエピソードでゲストヒロインがいるってのがすごいけどw)、最後にこうやって幸せに笑っているところを見られるのはいいですね。
だがしかし、そんな幸せ笑顔をあっさり上書きしていく司馬兄妹!
ついに外出先で手をつなぐようになったぞ……! 魔法の実力だけじゃなく、ラブラブ度でも他の追随を許したくないのかねこいつらw
次回からは新編に突入。
いきなりキナ臭い(そしてちょっとホモ臭い)男が出てきましたが、僕はエリカの次にお気に入りになりそうな北山雫ちゃんが活躍してくれるのかどうかが気になっておりますよ、っと。


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