fc2ブログ

MENU
ブラック・ブレット

ブラック・ブレット #13(最終回)「神を目指した者たち」 感想!

延珠の感受性はいいな。

 
 
 
終戦
アルデバラン群との戦いも、これにて決着と相成りました。

……決着の仕方は、ものすごーくオードソックスでしたがw
決着としての、展開のうまみみたいなものはなかったかな。もう少し、アルデバランを倒す直前にドラマを展開させて欲しかったところ。
せっかく前回、5組10人の理想のアジュバントを結成したわけですし、もう少しチーム戦とか見せて欲しかったな。

あと、細かいことかもしれないけど、延珠を気絶させて先に行くっていう展開はマジでよくないんじゃないかと思った。
だって気絶させたらさ、ガストレアに食われるよねどう考えても……?
今回だって寝てる延珠の上をガンガン飛んでたし。
「延珠を来させないため」ってのは分かるんだけど、少し展開が乱暴かなぁと思いました。こここそチーム戦の見せ場なのでは。蓮太郎の意思を汲んだだれかが延珠を引き留めておく、とかさ。

アルデバランへ向かう蓮太郎をサポートするみんな、っていうのは、絵的にはかっこよかったけどやはりもう少しメリアリあるドラマが欲しかったところ。
蛭子親子もそのままだしね。

という感じで、決戦の内容はちょっと不満が残ったんだけど、終わった直後の雰囲気はけっこう心に刺さりました。
アルデバランを撃破し、多くのガストレアは退散、市街地へ逃した個体はゼロ。
確かに、これは人類側の勝利……なのか? と、疑問符がつくんですよね。

生き残ったのは、たったあれだけ。
具体的な人数は分からないけど、画面に映っている分しかいないのなら、相当数が減ってますよね。
対してガストレア側は、アルデバランが死んだだけで、多くの個体はモノリスの外で生きている、と……。
ガストレアのヒット&アウェイが成功しただけなのでは、という感じもしてくるわけです。

あれだけ苦労してつかみ取った勝利も、これだけの犠牲を払ってしまっては……。
そんな、苦み。
この作品独特のものであり、また、強みだと思います。もろ手を上げて喜べないこの感じ、なかなか辛い。

……だけど、そこから生まれたものもあるわけで。
ガストレア新法が、制定の流れに向かっているようですね。
相当数の犠牲者が出たことが、さすがに多くの市民の目を覚まさせたのでしょう。
実際に「ガストレアに蹂躙されるかもしれない」という恐怖に直面し、それを脱し、そのために多くの死があったと知れば、認識を改めるのも必然か。

法律が整備され、呪われた子どもたちが呪われた子どもたちと呼ばれなくなるようになるのを、楽しみにしたいところですね。

……ただこれも手放しで喜べることではなくて、あれだけの犠牲が出ないと、一般市民は理解してくれないということ。
決戦が始まる前の木更さんの言っていたことが、よくも悪くも真実だったわけです。
ほんのちょっとの変化のために、蓮太郎たちは戦う。
多くの犠牲を払っても、ほんのちょっとだけ……。

と、まぁ、こんな救いがあるんだかないんだか分からない世界観が、とても魅力的なんですけどね。

その他&総評
そこで終われば綺麗だったんだろうけど、木更さんがダークサイドへ!

これもまた展開としてはオードソックス、しかしこれはインパクトがあった……。
悪を倒すには、絶対悪がないといけない。
それで、あれか……。

言いたいことは分かるし、やったことも一部は賛成できるんですけどね。
「木更さんの敵になるかもしれない」、蓮太郎のこのセリフが上手いまとめになってますね。

というわけで、少しだけ希望が見えた……んだかどうだか分からないところで、第1期は終了。
この微妙な感じが素晴らしいんだけど、第2期はあるのかねー。この世界の行く末は気になるのでみんなBD買えよ! 僕は『ノゲラ』で忙しいからね!(ぇー

いや、冗談じゃなくね。
お金があったら『ブラック・ブレット』もBD欲しいっす。1クール、けっこう文句もたくさん言った気がするけど、マジで面白かったからね……。

救いがあまりにもなさすぎるこの世界観が、とにかく魅力的な作品でした。
他では見られない雰囲気を味わえましたね。

蓮太郎の善性とか、延珠たちイニシエーターの可愛さとか、あるいは蛭子親子のヒールっぷりとか、見どころはいっぱいあったんだけど、僕が特に挙げたいのは散り際かな。

夏世ちゃんと翠ちゃん、それから彰磨もだけど、みんな覚悟があって、前向きに死を選んでいったのが本当に印象的でした。
特に夏世ちゃん。
蓮太郎の殿としてガストレアを食い止め続け、最後は蓮太郎の手によって介錯してもらう……。
その結末が悲しくて、そしてかっこよくて、その回は涙が止まらなかったのでした。

あとはまぁ、子どもたちが爆殺された時はね。その日1日、マジでテンション落ちちゃってね……。
ハートフルボッコアニメはきついぜ……。

それでも、いいアニメだった! そう言い切ることができます。
面白かったです。

にほんブログ村 アニメブログ アニメ考察へにほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ

関連記事
2 Comments
KTY "タイトルなし"
ラストの電車のシーンが印象に残りましたねえ。

序盤から大勢の人を守ろうとして、失ってきた蓮太郎が人の死に鈍感になりつつあることを
人身事故に対しての近くを気にする蓮太郎と、自殺を選んだ人のことを気にする延珠の対比でうまく表現できていたと想いました。
2014.07.03 01:05 | URL | #vLcZe4Ok [edit]
神酒原(みきはら) ">KTYさん"
その話書こうとして冒頭に「延珠の感受性は」とか書いたのに忘れてたw

最後の何気ないワンシーンに見えて、かなり深かったですよね。
人身事故で、遅刻の心配をし出す蓮太郎と、電車に轢かれた人のことを想う延珠。
なんか、すっげぇ心臓に刺さりました。
自分が死に鈍感になっていることが怖くなった蓮太郎が、延珠をがむしゃらに求めてしまうのはすごく説得力ありますしね。
今回のお話、延珠はそれほどストーリーに関わってこなかったけど、最後の最後に存在感を見せつけて行きましたね。
2014.07.03 22:52 | URL | #- [edit]
Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks
trackbackURL:http://mikihara.blog70.fc2.com/tb.php/3689-d9e96642
ブラック・ブレット 第13話「神を目指した者たち」 キャプ付感想
やっぱり蓮太郎の正妻は延珠ちゃんなのか?(笑) 木更さんの凶悪な面が分かる最終回でした。 この後、蓮太郎と木更さんがどうなっていくのか気がかりですね…  多くの犠牲を出したアルデバランとの戦い。 第三次関東会戦は人間の勝利と終わる。 その大戦の責任者に容赦なく処刑する木更…。  
ブラック・ブレット 第13話「神を目指した者たち」 感想
影胤たちを迎え、ついに完成を見たアジュバント。そして、アルデバランを迎え撃つオペレーション『レイピア・スラスト』を決行すべく、かつて人類が勝利を手にした『回帰の炎』が最終決戦の地に選ばれる。小さな、しかし確かな希望と祈りを背中に受けて、戦いに臨む蓮太郎たち。仲間たちの助けを得て、巨大なガストレアと対峙した蓮太郎の拳は、その堅い外殻を突き破り、アルデバランへと『切り札』を叩き込む――! ...
ブラック・ブレット #13「神を目指した者たち」
ブラック・ブレットの第13話を見ました。 #13 神を目指した者たち 未織の作戦でアルデバランを撃破しようとする蓮太郎はバッテリーが届かない中でガストレアの突撃を許すか、自分達から突撃していくか判断を迷っていた。 東京エリアの人達の願いが込められた灯籠飛ばしによって空が明るくなり、アルデバランを撃破するために突撃していく。 アルデバランに爆弾をセットすることが出来たも...
ブラック・ブレット 第13話 「神を目指した者たち」 感想
人間とは、有情で非情な生き物―
該当の記事は見つかりませんでした。