響け!ユーフォニアム 第三回「はじめてアンサンブル」 感想!
新世界より。ドヴォルザークが、アメリカにいる時に、故郷のボヘミアを思って作った曲なんだって。まだ何もない新しい世界で。
気になる各キャラクターの動向
↑の久美子のセリフがすっごく染みました。
今調べたんだけど、ドヴォルザークの『新世界より』は1893年に作られたようですね。
アメリカ史を勉強したことがあるんだけどけっこううろ覚えで、この年がどんな時代か覚えていないんだけど、たぶんまだヨーロッパの国々から「新しいことができる夢の大地」とされていた頃だった気がします。
『新世界より』という曲はもちろん知っていたんだけど、こんな背景があったとは初めて知りました。
麗奈は、どんな気持ちでこの曲を演奏したんでしょう。
やる気のない人たちが和を乱す、なんとも嫌な吹部。意識の高い麗奈だって、もちろん嫌だったはず。
だけど麗奈は、そんな今の吹部を「新世界」としたんですね。あくまでこの部で頑張っていこう、という気持ちを込めて……。
……合ってるかな?w
直後に叫んでいるので、『新世界より』を吹いて自分に発破をかけたかったっていう気持ちもありそうです。でも何かしら、今の状況から前に進みたいと思っている。そんな麗奈の演奏を聞いて、久美子たちは翌日普通に部活に出ようと思えたんですよね。
というわけで、麗奈がすっごく好きになりました!
今のこの状況、確かに1年生にはどうすることもできない。久美子たちが文句言うしかないのは仕方のないことです。もちろん麗奈だって、直接意見することなんてできなかった。
でも、放課後の校庭でトランペットを吹いて、どうにか気持ちを吐き出したかった。自分の存在を響かせたかった。この行動力と、あくまで前向きな気持ちを持とうとしているところに惚れます。
もちろん久美子たちも応援したいけど、麗奈に頑張って欲しいですね。というか、きちんとしたアンサンブルで麗奈にトランペットを吹かせてあげたい。一応金賞を取れた中学の吹部よりも遥かに低いレベルの今の吹部、ぜんっぜん気持ちよく吹けてないでしょうからね。
そんな麗奈さん、ツンツンしているキャラクターかと思いきや、普通に久美子に話しかけるんですね。やっぱり中学でのことは絶対引っかかってると思うんだけど、その上で久美子ときちんとコミュニケーション取ろうという気持ちはあるようで。
そして麗奈に話しかけてもらえて喜んでいる久美子w いいから中学でのこと話せやw
そういや久美子は、部活だけじゃなくお姉ちゃんもちょいと曲者のようです。
久美子に金管楽器の吹き方を教えたのはお姉ちゃん。でも、今の様子は……。くじけずに頑張って欲しいところです。玄関先でどこにも行けない気持ちを吐き出して「もうっ!」って言ったのは可愛かった。
部の状況は……、予想以上にゴタゴタしていますねぇ……w
今の2年生は去年、当時の3年生と衝突してやる気のあったメンバーが集団退部。残ったのはやる気のないメンバーがメイン、後藤先輩など真面目な人もいるけど、椅子置くところちょっと違っただけでキンキン声を上げる人もいる……。
3年生ももちろん一枚岩ではなく、どうも部長に投げておけば自分は責任逃れができると考えている人が多いらしい……。
…………。
辞めたい……w
部長と葵ちゃんは特に大変そうです。話を聞く限り、葵ちゃんはパートリーダーやってるのかね? いや、「やらざるを得ない状況になった」とか……?
ともかく、部長の板挟みっぷりは酷い。何この中間管理職。
そんな中、副部長は本当に素晴らしい人ですな!!! 別名3年3組w
ただのムードメーカーではなく、場を取りまとめる能力にも長けているようで。先生が去ったあとのザワザワを沈めたところは感動しました。
それでも、完璧超人とはいかないようですね。「むしゃくしゃしたからずっと1人で吹いてた」。そりゃあむしゃくしゃくらいしますわな。部長のことを支える名参謀っぷりだけど、逆に副部長のところに重圧がいかないかどうか、少し心配でもあります。
久美子たち3人のシーンとか、細かいところは楽しい雰囲気なんですけどね。
麗奈のおかげで最後は少しスッキリしたけど、まだまだ暗い空気は続きそうです。
せんせーについて。
前回、「この先生のやり方は上手くないなぁ」と感想記事に書きました。あの場で全国目指すか目指さないかを決めさせるのは、部の調和を破壊こそすれ団結力なんて絶対生まれないし、生徒の将来を奪うことにもなりかねない。僕もリアルで似たようなシーンに遭遇したことがあるけど、その時の顧問は上手かった……みたいなことも書きました。でもまぁこの作品のテーマではなさそうだな、と言葉を濁したのですが……
何これぇ……。
今回はなんとも、はっきりと胸糞の悪いことでした。
吹奏楽の指導者として見れば、言っていることは正論。ただ、正論と正論を武器にすることは違う(堂上教官談)。今回ははっきりと武器にしていて、もうなんか、画面叩き割りたくなりましたわ。この先生引きずりおろす展開マダー?
……と、短絡的に言いたくはないけど、マジでこの先生どうするんだろう。本気で駄目でしょう。
あ、でもあの1回で自分のクラスの生徒の名前を覚えようと努力してくれた先生が副顧問なんですよね。あの人顧問に引き上げようぜ!
とまぁ、もう少し理性的に話しましょうか。
実際、この先生の何が駄目なんでしょう。
特に大人数がひとまとまりにならないといけない部活動においては、強烈なリーダーシップを持つ人物が必要です。それは部長とかでもいいけど、高校生にそんな力を期待するのはさすがに可哀相というもの。
普通は、顧問の先生が引っ張っていくものです。顧問が目標を提示して、その目標に到達するための方法や技術を提供して、部員たちがそれについて行く。基本的には、これが部活動の形でしょう。
ところがこの先生は、前回、部員たちに目標を決めさせた。しかも「全国を目指さない」に手を上げられない空気を作って。
おまけに練習を見ず、曲を渡しておざなりな指示を出すだけで、いざ練習を見に来たと思ったら改善するための指導をせずに帰る。パート練習だけなら確かに先生はいらないのかもだけど、それならそれで具体的な指示をきちんと出し、できるだけその場にいるべきで。
……んー。
一応、僕はまだ「何か意図があってこういうことをしているのかもしれない」と考えてはいます。
もし悪役を引きずりおろすだけの展開であれば、それは部活動アニメにとても似つかわしくないことですからね。
まぁ何かそれなりの意図があったとしても、「やりすぎ」には変わりないですけどね。
こういうギスギスした展開も僕は好きだけど、そろそろ明るい展開とかカタルシスのある展開とかを見たいところです。
いい感じの演奏シーンを見られるのは、さすがにだいぶあとになりそうだけどw


- 関連記事
-
- 響け!ユーフォニアム 第五回「ただいまフェスティバル」 感想! (2015/05/06)
- 響け!ユーフォニアム 第四回「うたうよソルフェージュ」 感想! (2015/04/29)
- 響け!ユーフォニアム 第三回「はじめてアンサンブル」 感想! (2015/04/23)
- 響け!ユーフォニアム 第二回「よろしくユーフォニアム」 感想! (2015/04/15)
- 響け!ユーフォニアム 第一回「ようこそハイスクール」 感想! (2015/04/09)